公衆便所に男がかけこんでくる。
男>
(「トントン」と戸をノックする)
A>
(「トントン」と返事が返ってくる。)
男>
うわっ!
入ってるよ!
次!
(トントン)
B>
入ってます。
男>
うわっ!
こっちも入ってるよ!
次!
(トントン)
C>
はい。
入ってますわよ。
男>
あれ?
女性?
俺、入るほう間違ったかな。
んーーーーーーーーー。
ええい!
まぁ、いいや!
次!
(トントン)
D>
あー、違う違う。
もうちょっと右。
男>
え?
何?
何が?
D>
もうちょっと右だよ。
右。
もうちょっと右をノックして。
男>
え?
こ、この辺?
D>
あっ、そうそう。
その辺その辺。
あー、ええ気持ちや。
おかげで肩こりがとれたよ。
ありがとう!
男>
か、肩こりて!
お前の肩はドアノブ付き、かよ!
小さい窓が付いてて赤字で使用中って書いてある、かよ!
次!
(トントン)
E>
ぐわーーーーーーーーー!
男>
ん?
な、なんだなんだ?
ぐわーって。
もう一回ノックしてみるか。
(トントン)
E>
ぐわーーーーーーーーーーーー!
男>
えーーーー?
なにー?
この猛獣みたいな声は。
E>
え?
僕?
僕の声のことかな?
僕は猛獣じゃないよ。
パンダのトントンだよ!
「トントン」って呼ぶから「ぐわーーーーー!」って返事してるだけだよ!
男>
なんなんだその説明くさい台詞は!
そんなにしゃべれるんだったら、
「ぐわーーーー!」じゃなくて
「はい。」って言いなさい!
そして、お前は人間のトイレを使うな!
まったく。
次!
(トントン)
F>
はっ!
あなた?
あなたなの?
男>
え?
F>
あなた!
あなたなんでしょ?!
嬉しいわぁ。
やっと私の元に帰ってきてくれたのね。
ちょっと待っててね。
今すぐ開けるから。
男>
えー?!
い、いやいや、開けなくていいです、いいです。
あなたじゃないから。
あなたじゃないから。
僕はあなたのあなたじゃないから!!
次!
(トントン)
G>
あぶなーい!
ふせろ!
ふせるんだぁ!!!
男>
ぎゃーーーーーーーーーーーー!!
って、え?
なに?
ふせるの?
ふせるの?
ふせればいいの?
G>
あーーーーーーーーーーーーーっ!!!
男>
ええっ?!
なになに?
何があったのさ!?
いったい何があったのさ!!
G>
(ヒューーーーーーーーーーーーゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・ボッチャン!!)
男>
ぬあっ!
ぬああああああああああああんだよ!
クソしただけかよ!
クソが落ちるのにすんごい時間かかってるけど、
どんだけ高いとこからクソしたんだよ!
次!
(トントン)
H>
ぐわーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
男>
な、なんだなんだぁ?
またパンダかぁ?
H>
こんにちは!
僕は豚のトントンだよ!
男>
今度は豚かよ!
なんだよ。
お前はまぎらわしいから名前を変えろよ!
「トントン」じゃなく、「ブタブタ」にしろっ!
そして、お前は「ぐわー!」じゃなくて「ぶー!」って言え!
言え!
言いまくれ!
次!
(トントン)
I>
(ガチャッとドアが開く)
はい?
どちらさん?
男>
え、ええーーーー?
は、はい。
えーーーーー・・・
は、はい?
I>
なんだよ。
セールスマンかよ。
せっかく気持ちよく寝てたのによー。
起こすんじゃねーよ。
(バタン)
男>
す、すいません。
って、なんで謝るかよ!俺はよ!
こんなところで寝てるお前が悪いんだろ!?
全く。
寝ーぼけやがって。
俺はセールマンじゃないってーの!
次!
(トントン)
J>
ぐわーーーーーーーーーーーーーーーー!
男>
なんだよ、おい。
またかよ。
もういいよ。
今度は何の動物だよ。
J>
僕は麻雀のトントンです。
よろしくね!
男>
え?
ま、麻雀?
意味わかんねーよ。
まぁ、いいけど。
でもなぁ、まぎらわしいからお前も名前かえろ!
「トントン」じゃなく「ダブトン」にしろっ!
常識的にー!
そして、返事するときも「ぐわー!」じゃなくて「それポン」って言え!
そしたら俺が、
「げっ!ダブ東をポンかよっ!」
って言うから。
・・・・・・・っと、
これで全部かぁ。
うん。
まぁ、それなりに楽しめたかな。
よーし!
次は隣の「嘆きの公衆トイレ」アトラクションにでもいってみよーっと!