日本最古の神社 「花の窟」(はなのいわや)

日本書紀にも記されている日本最古の神社「花の窟」は、日本の神々の母「伊弉冉尊」(イザナミノミコト)の神陵です。熊野三山の根源地として、我国の古代信仰にとっても非常に重要な神域です。社殿は無く、高さ約45mの窟がそのままご神体となっています。熊野三山や伊勢神宮以前の太古の自然崇拝の遺風を漂わせています。花の窟の名は、季節の花々で神をお祀りしたことに由来すると言われ、古くから花祭りという珍しい祭礼を行っていたことが窺えます。

 三重県の無形文化財にも指定されている「お綱かけ神事」では、百尋(約166m)の大綱を高さ約45mのご神体の窟頂上から「七里御浜」へ引き出して境内へ渡し、五穀豊穣を祈願します。神と結び繋がり、神の恵みを頂く、太古から受け継がれた神事です。秋季大祭には神聖な白石を載せた花車を引く「お白洲引き」や道中踊りなどが行われます。

 日本書紀神代の巻には「一書に曰く、伊弉冉尊(イザナミノミコト)、火神を産む時に、灼かれて神去りましぬ。故、紀伊国の熊野の有馬村に葬りまつる。土人、此の神の魂を祭るには、花の時には亦花を以て祭る。又鼓幡旗を用て、歌い舞いて祭る。」と記されています。2004年(平成16年)7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されました。