スノーシューで西別岳

(2010年3月19日)

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 以前から一度挑戦してみたかった積雪期の西別岳。登ってきました。摩周湖第一展望台からスノーシューを着けて。外輪山から西別岳に 向かっての縦走です。

 6時に起きて、第一展望台7時スタート。氷点下8℃、快晴で風もありません。雪はこの前XCスキーをし た時と同じで、硬い状態です。スノーシューの場合、それぐらいのほうが沈み込まずに楽に歩けそうです。

なだらかなアップダウンの尾根道を徐々に下っていくと、そこからやや勾配のある上り坂となります。そこを登りきると摩周外輪山683.5mピークの部分に 出ます。
 いままでXCスキーやテレマークで外輪山の683.5mピークまでは何度も行っています。展望台から約3kmのところです。今回この付近では、けっこう 大型の野犬が2頭いました。200mほど離れたところから吠えられました。外輪山に生息するエゾシカとかを襲って生きているのでしょうか。

 そこから先は冬の間は未知の領域です。標識は雪に埋もれているので、夏の記憶と地図だけが頼りです。西別岳分岐点あたりまでは比較的緩やかな尾根を進む だけなのでそんなにつらくはありませんでした。カムイヌプリの岩肌が徐々に近づいてきます。

 分岐点を過ぎ、カムイヌプリの北斜面が見えるぐらいまで行くと、西別岳側への稜線にとりつくルートがわかりません。ここで1kmぐらい行ったり来たりし たでしょうか。開けた林はどこでも適当に入れそうなのですが、地図のメッシュとGPSとを照らし合わせ、地形と見比べながら進みました。摩周湖外輪山から 西別岳への縦走路は、夏の間、風が通りにくく、暑さと虫の多さに苦労するところです。でも今はその心配もなく、快適に歩くことができます。

 なんとか稜線に出て、二つのピークを越えて、三つめのピークが西別岳です。10時30分、3時間半かかりました。目の前に根釧原野が広がります。振り返 るとカムイヌプリの雄姿と摩周湖の青い湖面。夏の間何度も見ている景色なのに、冬のそれはまったく違って見えました。 ここまで来ると、人の気配を感じる こともありません。広大な原野の中に自分ひとりしかいない解放感。そのかわり、ここで何かトラブったら、とりあえず自分しか頼るものがないという緊張感。 気持ちはとても高揚します。


 午後は気温があがったのか、雪はザラメ状に変わりました。穏やかな春の日差しです。往復で19.8km、休憩も含めて7時間、第一展望台に戻ったのは午 後2時を過ぎていました。久しぶりの長時間の行動に、正直、足はフラフラ、疲れ果てました。でも、とても刺激的な一日でした。

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