大阪市地下鉄中央線に乗り、大阪港駅に向かいます。地下鉄といっても途中から地上に出ます。車窓からは大阪ドームが見えます。大阪港駅に近づくと巨大な 観覧車が見えます。いつの間にこんなものができたのだろう。年に１〜２回は大阪に帰省するのですが、いずれも短期間なので、その間にできた施設の情報など からはどんどん疎くなってしまいます。
大阪港駅１番出口を出ると天保山方面にでます。そこから巨大観覧車の方向に歩きます。このあたりはその昔、港町だったのでしょうが、大阪市の主な港湾機 能は埋立地である大阪南港に移ってしまいました。四国や九州方面に出るフェリーやコンテナ船もすべて南港に着くようになりました。それから天保山付近はさ びれていたのですが、１０数年前に巨大な水族館「海遊館」ができ、それを中心に大阪のウォーターフロントとして再整備されました。美術館のサントリー ミュージアムやショッピングゾーンのマーケットプレースなどができました。
さてその片隅にひっそりと天保山公園があります。
季節は春、天保山公園は桜が植えられています。桜の盛りは過ぎているものの、少しは残っていて、花吹雪のように舞っています。上着を着ていると暑いぐら いです。自分の住んでいる北海道ではまだ雪の日もあるというのに、日本は広いです。
さて山はどこだろうと探すのですが、いっこうにわかりません。サークル上に高くなったブロックを上ってもそれらしい標識はありません。とりあえず公園を 一周しました。
小さな公園なので、すぐに回ってしまいます。そして見つけました。
ありました。ありました。川を見下ろす古めかしい記念碑の裏にひっそりと、天保山山頂を示す標識がありました。ちゃんと標石もあります。標高 4.53m。登ったという実感のないまま、日本一低い山への登頂を果たしました。
地下鉄大阪港駅近くの喫茶店に行くと１０円で登頂証明書を発行してくれるそうです（午後１時から）。
日本一低い山は巨大な橋梁（阪神高速湾岸線天保山大橋）と巨大な観覧車の間に挟まれ、ひっそりとたたずんでいました。
公園の裏手は渡船乗り場があります。ここから此花区桜島まで渡れます。対岸には住友倉庫や日新製鋼など大きな会社の工場や倉庫が集まっています。ここは 大阪の古くからの工業地帯なのです。最近はそこにユニバーサルスタジオジャパンもできています。
天保山を下山したあとマーケットプレイスと海遊館のほうを歩いてみました。海遊館は巨大水槽の中に巨大ジンベイザメがいるのが呼び物です。できた当初 入ったことがありますが、入館料２０００円とけっこう高いので、今回はパス。マーケットプレイスにも入りましたが以前はおしゃれなブティックなどがテナン トとして入っていたのですが、今は大阪の観光みやげのお店が軒をつらねていました。この施設の裏手からは大阪港を遊覧するサンタマリア号が就航していま す。
大阪に行ったとき、海遊館でジンベイザメを見ることもあると思いますが、その時はぜひ天保山にも登ってください。山に登りきった充実感は味わえないかも しれませんが、とってものんびりした気分になれますよ。