けが

Ａ）昔に比べて減ってはいますが、転んですりむいたり刃物で切ったりと、日常生活でけがをす
る機会は数多いと思います。そんな時にまず必要なのは傷を水道で良く洗うことです。特に砂
や泥などには細菌がついていることが多く、化膿すると傷が治るのに時間がかかったりきれい
に治らなかったりします。破傷風など一部の菌に感染した場合には処置が遅れると命を落とす
ことさえあります。糖尿病のある方やリウマチなどでステロイド剤を多量に服用されている方な
どは感染を起こしやすいので特に注意が必要です。傷をきれいに洗ったら消毒してきれいなガ
ーゼや絆創膏でおおうようにして下さい｡また、傷の場所ですが手や足は中に神経や血管など
が通るトンネルがたくさんあり、細菌が入ると中で広がって全体に化膿したりします。したがっ
て小さな傷でも汚い場合や化膿して腫れてきた感じがあれば要注意です。特に動物（人間も
含む）にかまれてできた傷は感染する可能性が高いのでなるべく病院で診察を受けましょう。
また手や足の切り傷では、神経や血管、腱などが切れている事があります。この場合傷より先
がしびれたり、血がかよわなくて色が変わったり、うまく指が動かなかったりしますので、整形
外科を受診される事をお勧めします。出血が激しい場合には、傷口を心臓より高くあげてきれ
いなガーゼやタオルなどで押さえる「圧迫止血」をまず試みます。ほとんどの出血は約5分の圧
迫で止まりますが、それでもだめなときには傷より心臓に近い部分を縛って出血を止めます。
この時に中途半端に縛ると静脈だけが押さえられてかえって出血がひどくなったり組織を痛め
る事もあるので、うまく行かない時は中止して圧迫した状態ですぐ病院にかかるようにして下さ
い。