千葉県市川市のみやお整形外科（整形外科　リハビリテーション科　膝足関節外科）のHP

Ｑ）サッカーをやっている中学2年の息子ですが、特にけがをしていないのに膝を痛がります。
成長痛といわれてプレーを続けながらずっと電気をかけていますがよくなりません。

Ａ）成長痛というのは成長期のお子さんに特有の四肢や体幹の痛みの事ですが、ともすると安
易に使われがちであり、実際にはいろいろな病気（スポーツ障害も）が含まれています。

今回のご相談では特に目立った外傷歴はないということですので、膝蓋骨の軟骨が傷んだり
する膝蓋骨軟骨損傷、骨に膝蓋腱がくっつく部分に炎症が起きるOsgood-Schlatter（オスグッ
ド・シュラッテル）病、膝の中のクッションである膝蓋下脂肪体に炎症が起きるHoffa（ホッファ）
病などが考えられますが、いずれもサッカーやバレーボール、バスケットボールなどの激しいス
ポーツを行っているお子さんに起こりやすい疾患です。原因としては成長期には骨の伸びに筋
肉の伸びがついていけず相対的に筋肉が短くなることで骨や腱に負担がかかりやすく、また大
人と違い柔らかい骨が多く傷つきやすいことなどが言われています。治療は安静や湿布剤、
内服薬などで炎症を鎮めると同時に筋肉のストレッチや温熱療法などのリハビリを行ないま
す。運動の中止の必要性や期間、復帰時のレベル決定には慎重を要し、中途半端に運動を続
けることでかえって治療に時間がかかったり慢性化したりする事もありますが、一方でいたず
らに長期間休ませすぎる事で、運動レベルを落としてしまうこともあるので、個々の病状に応じ
たきめ細かい治療計画が必要です。もう一度主治医とよく御相談されることをお勧めします。