千葉県市川市のみやお整形外科(整形外科 リハビリテーション科 膝足関節外科)のHP
Q)今年の3月にスキーで膝を捻ってけがをしました。病院では前十字靱帯が切れているといわ
れギプスで治しましたが、現在でも膝の痛みやひっかかりがあります。大丈夫でしょうか?
A)前十字靭帯とは大腿骨(ふとももの骨)と脛骨(すねの骨)をつなぐ靱帯で、膝関節の中に
あります。足を強く踏ん張ったりターンするときに膝を安定させる役目があり、サッカーやスキ ーなどでひどく膝を捻って強い力がかかりすぎる事で伸びたり、切れたりします。症状は初期に は膝の強い痛みや血が貯まって腫れたりすることであり、時間がたってくると痛みや腫れはお さまりますが、運動時や場合によってはちょっとし動作で膝がはずれそうな感じがしたり、実際 にがくんとずれて(膝くずれ)うまく動けなかったり痛みがおきたりします。何度もこの症状を繰 り返すと膝関節のクッションの役目を果たす半月板や軟骨に傷が付いてきて、慢性的に痛んだ り膝に水がたまったりして、最終的に膝の骨が変形してきてしまうことさえあります(変形性膝 関節症?へんけいせいひざかんせつしょう)。
診察は手で触ったりレントゲン撮影によって膝のゆるみを見たり骨の変化をチェックして行いま
す。またMRIという検査は膝の靱帯や半月板がきれいにうつるため、切れ方の程度や形を評 価することができるので非常に有用です。
治療は腫れや痛みのひどい場合には膝を副木などで固定し松葉杖を使って安静を保ちます。
少し症状がおさまってきたら、損傷の程度にもよりますが膝を支える装具を使って靱帯に負担 がかからないようにする場合もあります。また膝が硬くなりやすいのと、靱帯のゆるみを筋肉で カバーする事になるので、曲げのばしや筋力訓練はなるべく早いうちから行います。最終的に ゆるみがさほど残らなければ靱帯が切れていても普通に生活できますが、程度が重く膝くずれ をくりかえす場合には靱帯をつくる手術が必要になる事もあります。膝の強い捻挫を起こしたと きには、専門医を受診される事をお勧めします。
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