千葉県市川市のみやお整形外科(整形外科 リハビリテーション科 膝足関節外科)のHP


Q)骨粗鬆症について教えてください


A)骨粗鬆症は、骨からカルシウムが溶け出し、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。
特に女性は、閉経期前後から骨の中のカルシウムの流出が大きく増えるため、中年の女性に
非常に多い病気です(60〜70歳になると女性の平均骨量そのものが、骨粗鬆症のレベルとな
ります)。その他、卵巣摘出手術やステロイド剤の長期の服用なども原因となります。

〜診断

腰椎の単純レントゲンを見て判断します。最近は骨塩量の値を測定する器械が普及してきてお
り、骨粗鬆症の程度を数値で評価することが可能です。その他に血液検査や尿検査でカルシ
ウムの量や、カルシウムの溶け出す程度を調べたりもします。

〜治療

1.食事
カルシウムは大事な原料です。1日平均600mg以上(できれば800mg以上)摂るようにしましょ
う(ちなみに食品100gに含まれるカルシウムは牛乳約110mg、ひじき1400mg、木綿豆腐
120mg、ワカサギ(生)450mgです。他の食物は食品成分表を参考にされると良いでしょう)。
注意する点として @牛乳は脂肪分が多いので低脂肪乳が望ましい A塩分摂取が多いと尿
からカルシウムが出やすくなる Bリン酸(インスタント食品、加工食品、清涼飲料などに多く含
まれる)が多いとカルシウムが吸収しにくくなる  などです。

2.薬
内服薬ではカルシウムの補給を助けるもの(ビタミンD)、骨からの流出をふせぐもの(ビスフォ
スフォネート、SERM製剤など)、カルシウム、HRT(女性ホルモン補充療法:女性のみ)などが
あります。なかでもビスフォスフォネートは2年間の服用で約10%近くの骨量増加が報告されて
います。注射薬ではカルシトニンを週1回筋肉注射する事で
骨の吸収による痛みが改善されます。

3.運動
筋肉を鍛えることで骨が守られ、また屋外なら日光により皮下でビタミンDが作られるので運動
は大事です(例えば1日30分から1時間程度のウォーキングなど)。

〜最後に
現時点では減ってしまった骨量を短期間にたくさん増やす方法はありません。骨粗鬆症は早
期発見と治療が非常に重要あり、きちんと検査を受けられることをお勧めします





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