終章 旅は出会い、ピンクのワゴンは夢乗せて





欝なまま、帰りの飛行機は飛び立った。

定刻どおり、3月19日、成田に向けニューギニアは島を後にした



最高の思い出と、少しの憂鬱を乗せて。



いろいろと考えさせられる旅だった。

「終わりは意外にあっけなくやってくるものだなぁ。」





飛行機は一路大和を目指す


































が、ここで終わらないのが俺なのだ!

やっぱり最後にネタはやってきた!!











2時間ほど飛行し、

フィリピン上空に差し掛かった頃

飛行機が急に進路を変えた

「あれ、戻ってない?」

































機内アナウンス

エンジントラブルが発生しました。
ポートモレスビーまで戻ります」













































OH YES!!







面白すぎるオチだぜ!

でもオチたらシャレにならんぞ!








どの程度の故障かわからないが、不安であることは変わりない。

昔読んだ飛行機事故のドキュメンタリーを思い出す。


落ちていく飛行機の中、家族に遺書を書いて口に含み、そして死んでいった男の話。

墜落時の圧力で前の人の頭に頭がめり込んでいる死体もあったとのレポ。




俺はこっそり後座席に移動し、少しでも生存率を上げようと思った


、既に酔っ払っていて立つのがめんどくさかった(笑)








「遺書書くにしてもなぁ・・・。

最愛の彼女になら絵になるんやろうけど・・・今書く相手おらんし。

オトンやオカンに書いても絵にならんなぁ」






どこまでもアホだ(笑)



落ちたら落ちたときだ。

人間死ぬとっきゃ死ぬ



















幸いにも、、飛行機はポートモレスビーの空港に戻った。よかった






そして

「飛行機が直るまで帰れません」

のアナウンス・・・うなだれる俺・・・

























がしかし!!

用意されたのはこの国の最高級ホテル!




このホテル、温水シャワー、エレベータ、設備も全てが最高だ!!

おれはユニットバスにお湯を張り、久々の入浴を心から楽しんだ。




食事。





この国のどこにこんな食材があったんだ?

と思うほど、ご馳走の山


久々のビール、涙が出る。

(が、この食事中、前章にでてくる初老の男性、通称”マラリヤ親父”のせいで俺は気分を害した
ルダ島を思うとビールが少しホロ苦かった)






そして、新たなる出会いがあった!!











YE〜〜〜S!!



オーストラリアからのトランジットの途中、

同じ飛行機でパプアで足止めを食う羽目になったみんなとの出会いだった。







それぞれワークングホリデーや留学を終え、日本に帰る途中のハプニング。








こういう時って、みんなすぐに仲良くなれる。

久々の日本語、

同世代のみんなとのバカ話。








オーストラリアについていろんな話を聞いた。


美男子=ゲイだってこと

オーストラリアの女の子はゲイBarでため息を着くのだそうだ。

あのイ○ン・ソ○プもゲイだとかなんだとか・・・

やっぱ外国で1年間生活してきた女の子は発言も大胆で楽しい(笑)


話は日本人有名人の隠れゲイにまで及び、

不思議なめぐり合わせの夜は更けていった・・・・












災い転じて福となす。




一泊数万円
のこの高級ホテル(もちろん航空会社もち)






「もう新婚旅行くらいでしかこんなホテルには泊まらん(泊まれん)やろな。

そもそも新婚旅行に行く日が来るのやろか?

行く日が来ても、タイあたりで1泊300円とかの宿かもな〜








バカなことばかり考えてる俺。




























そして翌朝





出発!


ホテルの玄関先にて






















うすうす感じていたけど



なんかあいのりっぽいぞ!










イメージ図。テキトーに書いてみた(笑)





















わるのり(笑)

上段左からヒロ(変な顔!)、モリオ、ユキ、ユミ
下段 左からチサト、そして俺。
俺が最年少のはずなのだが・
・・(汗








ピンク色、ではないけれどボロワゴンは俺達を乗せ空港へと走る。

それぞれが、それぞれの思いを胸に、

若い6つの「今」を乗せて。




出会えたことから、全てははじまった
Every Little Thing ♪fragile   某番組より 笑) 




空はどこまでも青いのだ。









































予想に反して1日で復活した(らしい)機体に一抹の不安を覚えながら

俺達は飛行機に乗り込んだ。




















飛行機は今度こそ、パプアの大地、

ちぢれ毛の国に別れを告げた。



























運命とは、巡りあいとは不思議なもんだなぁ。





どうしてこんなことになったのだろう?

どうしてこのみんなに会えたのだろう?





「なるようになっていくもんだ」

旅してると痛切にそう思う








人が旅に出るのは、そんな運命の連鎖が自分にはしっかりあって、




精一杯生きた「今」が、

それが未来を呼び込むことを




そして、離れてわかる「帰りたいトコロ」があるってことを





今というかけがえのない時間のなかで、

”自分の場所”というものをもう一度確かめたいからなのかもしれない。















5本目の缶ビールに手が伸びる頃、陸地が見えた


       


日の出ずる国に日が沈む



飛行機の窓から見る、久々の祖国




大和の大地



生還







激しく、生還






なんかいつもより夕日がまぶしいゼ!



















数分後機体は無事成田に降り立った。

俺たちの間に、自然に拍手が起こった。




























ちなみに
(釣りやらない人はわかんないと思いますが・・・)


偶然にも成田でパームスのパパ大津留さんと出会う。
パプアの海でジギング取材の帰りだとか。
同じ飛行機に乗っていたらしいです。
もう少し早く気づけば楽しいお話を聞かせていただけたかも?
気さくな面白い方で、荷物が流れてくるまでの短い間でしたが、大変貴重な時間でした。
「パワー10、7フィートの旅人用フレイムorクワトロを作ってください!」
とお願いしときました!
なんなら俺がアフリカでテストしてきますよ!!笑






























こうして俺の旅は終わった。


なんだかんだあったけど、


やっぱり旅は楽しくないとね!


最後でみんなに会えてほんとによかった!


ヒロ、モリオ、ユミ、チサト、ユキ、ほんとに楽しかったぜ!

一期一会なんてクソくらえだ!

また会おう!












終わりよければ全てよし!!








































笑いと涙の珍道中



これからも続けていくよ。














魚に釣れてどこまでも。












そこに人がいて、

怪物の熱いキスがある限り。














次はアフリカじゃ!