そして僕は旅に出た



・・・・・・・無、無、無・・・・・。

2003
年、秋。僕は華の18歳であった。
いや、正確には華の18歳の「はず」であった。
周囲の期待、自分のプライド・・・。
テストで勝った負けたの、くだらない見栄と虚勢、
優越感と劣等感うずまく混沌の中に僕はいた。
気がつくと、他人の失敗を喜ぶ僕が確かにいて、それがたまらなく嫌だった。
そう、僕は進学校にて大学受験戦争の真只中であったのだ。


休日も部屋からでず、参考書片手に時間が過ぎるのを待つ。

ものすごく忙しくも、ものすごくのろまに刻は進む。
たまの気晴らし、近所の用水路にウグイをからかいに行くも、
冷えた手で心臓を握られているような不安、焦燥・・・。


部屋に戻り、すでに本日3度目になるパソコンスイッチをON
記憶の片隅に残っていた「開高ケン」の文字をなにげなく検索してみる。
(後日ケンタケシと知る)
程なく、とあるHPにたどり着く。
黒背景、やたら文字が多く写真のすくないそのHPは、冷えた手を心臓から引き離した。
リンク先、ブッシュハット男のHPはその心臓の血を沸騰、逆流させた。
「こんなイカシ(レ?)た男になりたい!まだ見ぬ世界を見てきたい!」
凍っていた刻が熱を帯び、またゆっくり流れ出した。


やがて、越中富山の雪も解けるころ、若者は上京した。
学歴社会へケジメのハイキックをおみまいするため。
そして自分の時間、毎日を真に楽しむため。
試験終了のチャイム。俺は赤門の外に出た。
人事は尽くした。犀は投げられた。
・・・天命は更に北を示した。

2004
年春
僕は陸奥の国、杜の都仙台に来た。
「4年間の時間を買ってやった。生かすも殺すも、好きにやれ。」
親父はそう言い残し、帰っていった。
「楽じゃないけど、楽しい道を。楽じゃないけど、楽しい未知を。」(by 326)
やったるぜぃ!最強のバカになってやる!!
Am I Ready ? GO!!





ってかっこつけてみたりして(笑
クサっ!!