西伊豆、                       H,16、11/27,28
天気予報によると 27(土)と28(日)は風が強く太平洋側の海は大荒れでしょ
う。 と報じていた。

今回は、西伊豆の海で磯鍋が喰いたい!!。
という事で27,28日を密かに計画していたのだが、漁師は満月は休みと云う
事であっさりと計画は断念する事にした。
どのみち今回はのんびりと鍋を囲むような状態ではなさそうである。

何時もの事ながらではあるが、天気が悪ければ海を眺めながら のんびりと温
泉に入っていればいいやと思い ヒロちゃんを誘って出掛けてみた。

出発はヒロちゃんの都合で 27日AM10:30 途中三島のスーパーマーケッ
トで食料の調達をして PM2:00に西伊豆の目的地へ到着!。

風は穏やかではあるが波は結構高い、テトラを越えて防波堤は水浸しである。
波を被るのは嫌だから静かな湾内で竿を出す事にする。
湾内では魚を見た事が無いのだが 「海が荒れている時は釣れますよ!」って
先週来た時に常連さんに聞いたんだよな。
今日くらいの荒れ方では魚も入って来ないのか・・・・・?、全然魚信が無い。
夕方暗くなって来たところで 電気浮子に交換して、去年買ったチヌ用のこませ
を出してみた。
ビニール袋を3重にして冷蔵庫にしまっておいたのだが、
・・・・・ 果たして ・・・・・
白くかびていた。 それとも干からびていたのか?
暗がりだから良く分からない。兎に角外側は白く固くなっていた。内側は何とか
こませらしい状態であったので こいつをバラバラと柄杓で撒いてみた。
海水を入れて 程好い状態に攪拌して、なんて事はやらない。
面倒臭いからそのままバラバラ撒いて オキアミの付け餌を入れたとたんに 
浮子に変化が!。
ビシッ!。 っと合わせると 重い!。 ぐんぐん走る!!。
デカイぞっ!!。 何が釣れたんだろう?。
後ろで仕掛けを換えていたヒロちゃんに声を掛ける。
「おーい、ヒロちゃん!!。」
こっちを向いたヒロちゃんが
「おぉ、玉網かー!」
「頼む、すくってくれ!。」
ヒロちゃん 玉網を持ってすくいにかかるのだが 暗くて良く見えないらしい
変な所ばっかりすくって ハリスを切ってしまいそうである。
「あわてないで!」って云うんだが すくいにかかる。
しかも魚よりも上を 何度も。
「ちょっと待って、もう一度浮かせてからな!。」
仕切りなおして ようやくと玉網に入れる事が出来た。

途中で気が付いたんだが50センチのボラだった。
浮いて来るまではイナダかも知れないぞ!と密かに喜んでいたのだが・・・・・

ヒロちゃんが
「刺身で喰おう!」
と言い出した。
「ここのボラなら海がきれいだから旨いだろう!」 と。
そうだな、水温が高くて時期的にはまだ少し早いんじゃぁないかな?とは思った
が。
「やってみるか!!。」

登山ナイフを引っ張り出して血を外して 餌入れに持ってきた発泡スチロール
の中へ放り込んでおく。

その後は また何にも魚信無し!。
波も被らなくなったところで港の外側へ移動をしてみるが たまーにネンブツダ
イが釣れるだけである。

PM9:00になる。 ヒロちゃんまだやるのかな?。
「晩飯にしようかー!。」 
声を掛ける。
ヒロちゃんはネンブツダイを餌にしてアオリイカを狙っている。
初挑戦である。

唯一の獲物のボラを引っ張り出してウロコを取る、三枚におろして・・・・・
ボラを捌くのは初めてである。
確か・・・・・子供の頃、親父が皮を剥ぐと云っていたな。 思い出して真似てみ
た。バリバリと剥がれる 力を入れないと指が滑って大変だが 何とか剥がす
事が出来た。
二人で喰うには充分過ぎる量である、4.5人前はあるな。
ボラは刺身以外にはどうやって喰うのか知らない。その刺身も大昔に喰った
だけだしな。
子供の頃は刺身の中ではボラが一番好きだったなぁ。

清水のボラはだんだん油臭くなって来て 喰えなくなってしまった。

「よし!、出来た!!。」
どんなだろう?。
ヒロちゃんに
「さぁ喰え!。さぁ喰え!!。」
って急かして 毒見をしてもらおうってぇ魂胆のオレ。
ヒロちゃん 一口喰った所で
「どうだ?。」
って聞いても首を傾げているだけである。
この人舌が良くないからなぁ。
仕方が無い自分で喰ってみよう・・・・・。
「旨いじゃん!!。」
寒ボラのように脂がのっていないので甘みが少ないが 旨味と歯ごたえは
上等である。
遠い昔の味を思い出した。
50センチのボラを いける、いける、って二人で殆んど喰ってしまった。
いやぁー、思い掛けなかったなぁー!。
寒になって これに脂が乗ったら・・・・・ たまらんだろうなぁ・・・・・。

港のコンクリートの上へ発砲シートを広げての食事だったが 寒くも無く上等の
夕餉であった。
鍋は獲物が無いのでおでんを温めて喰ったのである。


翌朝、ヒロちゃんはまめに釣っていた。
「7時起きした。」 って云っていたが・・・・・
今は何時か解らない。
紅茶を淹れてくれてあったが、オレの枕元で冷たくなってしまっている。
そのうち腹が減ってきて、仕方なく車からのそのそと這い出る。

お湯を沸かして 朝食とコーヒータイム。10時頃だと思う。
ヒロちゃんが手のひらサイズのブダイを下げて戻って来た。

「おおっ!。」
である。
「夕べのボラの刺身が少し残っていたんで餌にしたら こいつが来たぞ!。」
と云う。
「へぇー、切り身でも釣れるんだ。」
発見である!。
成る程ねぇ、ブダイの口はベラにそっくりだから こいつも結構の悪食なのかも
知れないなぁ。
よし、オレも切り身でやって見よう。問題は餌取り対策だよな。

「あぁーー!もう11時になるよぉ!。」
オレも急いで釣支度!。

相変わらず餌取りのネンブツダイとフグとベラである。
ポイントを変えてゴロタ石の中の沈み岩へ 磯ガニを餌にして 捨て錘で一竿
放り込んでおく事にしてみた。
もう1本で遊ぶ。
「おっ!オレにも手の平サイズのブダイが来たぞー!!。」

PM3:00、餌取りに遊ばれて今回の釣りを終える事にする。
清水に帰ってから Fさんの店で手の平のブダイの刺身で飲む。
「おっ! プリプリしていて旨いじゃん!!。」
キハタの刺身も喰ったがブダイの方がオレは好きだな。
よーし、もう少し研究して今度は大きいのを釣り上げるぞーー!
と、改めて思うのであった!。


hokaturi5