川の釣り  鮎・あまご
   釣行記    広島から四国へ(鮎)    2004、8/7.8.9.10.11
8月7日、
メンバー3名で昼飯を喰う。パソコンで釣りの出来る川を探す。
出発する今になってもまだ行き先が決まらないのである。弱った!!。
四万十川が、四国の川全体が 釣りの出来る状態ではないと言う。
地図を見ながら かたっぱしから電話を入れる。

そして、ようやくと 広島の太田川。
「昨日から釣れだしたよ!」って 嬉しい情報が・・・・!。

よっしゃあぁーーーー!!。しゅっぱあーーーーつ!!!。
3時30分 清水インターチェンジから東名高速へと乗り込む。
途中、名古屋が近くなったあたりから渋滞と走行の繰り返しが続き 1時間の
ロス、名古屋を過ぎたあたりから真っ黒の雲が張り出し 夜のように暗く
なったかと思う間もなく 稲光がピカピカッ!、大粒の雨がバラバラッ!、
ドザーーーーーッ!!。 っと、前が良く見えない程の雨になった。
周りの景色が見えなくなるような暗黒の世界は 不気味でもあるな。

7時10分、養老SA落雷で営業停止!もう少し走って多賀SAへ入る、
養老が入れない為か客がごったがえしている。

オレ、ビーフカレー!。スプーンとカレーの皿を持ったものの 座る場所がな
い、ウロウロ、ウロウロと座席を探し回る。

そういえば昔 屋台のラーメン屋に発泡スチロールの丼を持たされて 町
中で置いて行かれた事があったなぁ。 どうでもいい事だけど・・・・・。

ようやく座席確保。あまりの混みようでどうしても急いでしまう。競争のように
ガツガツと喰う。目の前に知らない女の子が座った。3〜4才の子だ、オレの
皿をジーッっと見ている。ひもじそうに・・・・・。
ああっ、喰いにくい!。スピードを上げる、ガツガツ ガツガツ!、完食!!。
水すらもゆっくりと飲めないのである。

食堂も良く考えているものだ。カレーも飯も決して熱くない、猫舌のオレ
でも早食い出来るように適当に温めてあるのである。
商売はこうでなくちゃ、回転が命だからな。

しかし客が多い、夏休み突入の感有りだな。
8時10分、SAを発つ!。雨も上がって道路も順調。9時丁度、京都南通過。

広島IC、1時30分着。オレが寝ているうちに着いた。目が開いたらコンビニの
駐車場に止まっている。
迷子になって広島の街中へ入り込んでしまったようだ。Uターン、Uターン!、
太田川沿いを上流へ遡る。
Oさんの、「このあたりだ!」 と言う言葉を頼りに川を望むのだが、
真っ暗で様子が解らない。
兎に角河原へ入る所を見つけて仮眠しよう、と迷路のような細い道をウロウロ
と走っていると後ろからつけて来た(たぶん)パトカーに止められてしまった。
運転していたOさん、職務質問を受ける!。
真っ黒に日に焼けて小汚い格好をしたオレ達は 不振人物に思えたんだろう
な。
若いお巡りさんに
「鮎釣りに来たんですけど どのあたりが良いんでしょうかねぇ!?」
って聞いたら。
「鮎の事でしたら 車にいる人にに聞いてきます、詳しいですから」
ってパトカーへ走って行った。なかなか親切なお巡りさんである。
オレ達は無作法である、窓から顔を出しているだけ。人に物を尋ねる態度で
はないのである。
渋々とパトカーから降りてきた年配のお巡りさん、オレ達が犯罪者でなかった
のが 余程面白く無いのか不機嫌そうである。
それでも ぶっきら棒に。
「こんな所じゃあ釣れない!、もっと上流へ行かなきゃダメだ!」
って教えてくれた。この迷路を抜けるまでパトカーで先導してくれないか?
って頼もうか、とも思ったが 年配のお巡りさんに手錠でも掛けられそうな雰囲
気なので頼むのは控えた。
迷路は何とか抜け出したものの 教えて貰った場所が解らない。仕方が無い
夜明けを待とう!、って事で道路脇へ車を止めてビールで乾杯!!。
少し飲んでいるうちに、おいおい、もう4時になるぞ。って事でもぞもぞと
仮眠をする。(ぐっすり)

8月8日(日) 
広島県、太田川 (写真をクリックしてみそ)

 AM,6時起床。 オレは知らない・・・・・、死んでいた。
二人共心得たもので 勝手に行動を始める。
川を眺めて、おとり屋に訊ねて、候補地を定める。
そして おとりを川へ浸けたら 土手の駐車場へシートとテーブルを広げて
朝食タイムである。
何時もながらOさんは動きが早い、さっさと竿を担いで川へと走って行った。
オレとHちゃんは まだお湯を沸かしてコーヒータイムである。

約1時間後の11時、ようやく Hちゃんと川へ入る。

先行の釣り人の話では「ぼちぼち釣れますよ!」って言っていたが、オレには
坊主はぜと川ギスが1尾ずつ来ただけで後はさっぱり!。
おとりも嫌気がさしてしまったのだろう、石の間へ頭を突っ込んで てこでも動
こうとしない。 (おとりの気持ちは痛いほど解る)
こうなったら 困った時のHちゃん頼みだ!。
「Hちゃん、おとりちょうだい!!」
決して”貸せて!”とかは言わないのである。ここで借りといて返せないと
借金泥棒になってしまうからな。 だから素直に貰う。 Oさんも貰ったらしい。
可哀想にHちゃんも3尾しか釣れていないのに・・・・・。

貰ったおとりでまた川ギスである。 仕方が無い、最後の手段だと、鼻錘をか
ませて流芯を引きずる。 
ようやくの事で待望の1尾が掛かった。
さあ、ここからだぞ!!
が、2人はすでに戦意喪失で竿をたたんで待っている。雲行きも怪しいし、と。

結果、3時まで竿を出して オレたったの1尾しか釣れなかった。
後から上がってきた(糸のメーカーのインストラクターとかテスターなのかな?)
2人連れは結構沢山釣って来た。
「昨日は40尾釣れたよ!」って事もなげにおっしゃるのである!。
   湯来温泉

この名人に温泉の在りかを教えて貰い 川沿いを15km程上流へと走る。
途中から大粒の雨と雷が ダダダァァァーーーッ!と来た。
今年は下手な釣りをすると何時もこれである。

着いた所は 湯来温泉!。いわれとかは解らないがお寺の中にある 歴史の
有りそうな温泉である。
そんな事は全く気にせずに 湯上りに木陰のベンチでアイスクリームを喰って
居酒屋を探しに掛かる。

ガソリンスタンドのあんちゃんに
「旨いもの食わせてくれる店を紹介してよー!」
って訊ねたら、
「少し上のドライブインがいいです! 料理は最高ですよ このあたりでは
一番美味しい!ばか旨!そのうえ女将さんが物凄い美人なんですよぉ!!」
決定!!。即決定!!。其処しかない。

急いでUターン!。店へ入ると早速女将さんを捕まえて スタンドのあんちゃん
の言葉をそのまま話すと、まあ愛想の良い事、旦那さんまで挨拶に出て来て
くれたよ。生ビールは旨かった、あとはそこそこ。
スタンドのあんちゃん上手だねぇ!。友釣りをやらせてみたいよっ!。

店は9時で閉店、川の近くの駐車場へ移動して テーブルを広げて飲み直し。
気持ちの良い夜だ!。
8月9日(月)

   太田川

6時半起床、昨日の名人の話では 太田川以外の河川はどこもダメだという
事なので もう一日ここで竿を出す事にする。昨日より上流域である。
まず、コンビニで朝食を買って、鑑札とおとりを仕入れる。
それから 車が下りられる広い河原へ テーブルを広げてコーヒーを沸かす。
例によって 8時から10時まで のんびりとコーヒータイムである。
Oさんだけは9時にそそくさと竿を担いで走って行った。

よーし、やろうか! 昨日のリベンジだー!!。と気合を入れる!。
向こう岸には釣り人が居ない、きっとで竿抜けになっているぞ!。と二人で
へその上まで浸かって 流されながら川を横切る、結構厳しい。
ようやく渡りきって川を覗くが どこも泥かぶりの真っ白な石だけである。
釣り人が居ない訳である、仕方が無いからどんどん下る。葦の脇をへそまで
浸かって こけそうになりながら歩くのは結構しんどい。

がんがんの肩まで下って 竿を出す事にする。

釣れない・・・・・。 絡むんだが掛からない。
2尾目のおとりに錘をかませて 荒瀬に突っ込むとようやく掛かった。
右岸はどこまでも葦が茂っていて 腰までの立ちこみで取り込みにくい。
足元は大石がごろごろで こけそうで動けない。我慢の取り込みである。
竿を立てて必死で祈るように堪える!。
40メートル程のがんがんの下り釣りで ようやく10尾釣る事が出来た。
最後の淵では胸まで入り込まなければならなかった。
もう全身ずぶ濡れである。

約束の3時、また苦労して川を渡る。目の前をやまかがしが泳いで来る。
オレは蛇が大嫌いだ!。 流れを堪えてじーーと立ちすくんで遣り過ごす。
ようやく渡り切ったところで欲をかいてもう1尾追加。そして納竿である。

苦労したHちゃんとオレ、8尾と11尾。対岸のトロ瀬でのんびりと釣っていた
Oさん、なんと18尾も釣っていた。やられたなぁ!!。おめでとー!!。

車へ戻った所で 雷が鳴り始め大粒の雨がバラバラと来た!
車中で遅い昼食を喰って 道後温泉へ向かう事にする。
いやー、それでもなかなか迫力のある 楽しい釣りだった。
面白かったぞー!!。


道中またウトウトと寝てしまった。オレは眠り病か?。
突然Hちゃんに 「はぐれ、起きろーー!」 と 叩き起こされた。
驚いて飛び起きると 目の前に尾道大橋がある。 いよいよしまなみ海道の
始まりである。 感動だーー!。すごい!!。
それが 突然起こされた為にオレの頭がパニクッて、もう四国へ渡ってしまっ
たと思ってしまった。
「残念だったなぁ、橋の写真を撮りたかったなー!」
Hちゃんが
「まだまだ、これから沢山の橋を渡るんだから!」
しまなみ海道って7つも橋が有るんですね。
「運転したいだろう、代われ代われ!」
運転を代わってもらう。次の橋が見えてきた。
「おおぉぉぉーーーー! すごい すごい!! これは感動もんだーー!」
窓からカメラを出して カシャカシャとやるものだから また運転を交代させら
れてしまった。何で海を渡る橋ってこんなに感動するんだろう!?。
3年前に九州へ渡った時なんか 関門橋の上で感動のあまりに万歳を三唱
してしまったぜ。 今回も三唱したかったが一唱でやめといた。
最後の橋を渡った時には すでに真っ暗になってしまった。今治7時45分。

さあ、今夜の目的地の道後温泉まで急ごうぜーー!!。

道後温泉、夏目漱石の 坊ちゃんの舞台である住田の温泉に ぜーったい
に入りたい。 
地図だと この商店街を突き抜ければ 突き当りが温泉なのだが、果たして
車が入っても良いものか?。
悩んでいると立ちんぼの姉ちゃんが 道を教えてくれた。
「どこへ行くんかい?」
「道後温泉へ入りたいんですけど・・・・」
「坊ちゃん湯かい、右へ曲がってグルーっと廻って来な!」
グルーって廻って来たが、今度は駐車場が解らない。
今度は遣りて婆さんが教えてくれる。
いいなあここは、方向音痴でも大丈夫の町である。
8時45分、坊ちゃん湯にはまだ入れると言う。 ラッキー!!。

温泉に浸かって、「さあーっ、生ビール、生ビール!。」繁華街に繰り込む!。
会計のOさんに会費の残高を尋ねると、太田川で鮎を売った時の 7000円
しか持って来ないと言う。 ってぇ事は、坊ちゃん湯が300円×3で900円。
残りは一人分が2000円しかないじゃん!。
まっ、それより なにより 喉がからっから。
とりあえず生ビール、生ビール!金の事はそのあと。
 って事で、繁華街の真ん中に居酒屋 福福亭 発見!!。

濡れタオル片手に暖簾をくぐる。
「生ビール!みっつ!!」
敷居をまたぎながら、いらっしゃいませ!も言われてないのに、注文する!!。
 旨い!!。 湯上りの五臓六腑に沁み渡る!。
さてと、問題はつまみである。今まで喰った事のない、四国名物は・・・・・
 あった!亀の手見つけた!。 四国の名物ではないが、ホームページで
見たやつ、まだ喰った事が無い。
「これくれ! これ頂戴!。 これどうやって喰うの?。」
女将さん親切でいい人、オレの隣に来て剥いてくれた。
なるほど、ん、ちょっとじゃりじゃりする。
どんな味かっていうと アサリのにょきっと出た舌みたいな感じかな?。
女将さんが言うのには
「ふじつぼに似ているって お客さん言いますよ」
オレ、ふじつぼもまだ食った事がない。伊豆の民宿で味噌汁の出汁にして
くれた事はあったが身は喰わなかったなぁ.。
いい味が出て 磯の香りがして最高の味噌汁だったな。

さて、ここまで来たが 問題は懐具合だな、とりあえず生ビールもう一杯!。
残りで馬刺しは頼めない。そこで隣のOさんとこそこそと相談をする。
「二人で一皿頼もうか、ほんで半分っこ。乗るか!?」
隣で聞き耳立ててたHちゃん
「なんだ なんだ、俺はどうすんだ!」
「仲間はずれ!!」
それじゃあ3人で喰える安いつまみは、
「目刺し、ひと皿ーー!」
ここでOさん ぽつりと。
「会費は7000円しかないけど 俺の金は持ってる」
「ばか!それを早く云え!!」
「おかみさーん!、生ビール追加! それと馬刺しと刺身!盛り合わせでな、
それから、地鶏の塩焼きは一皿で何本?!」
女将さん奥へ入って旦那に聞いている様子。
戻って来て
「今、6800円になります。」
ガクッ!!。
俺達の話を聞いていた女将さん、心配になって奥へ入って計算をしてきたの
だ。
「そうじゃない、串の数が3人で割り切れるか聞いただけ!、金は沢山出来た
から心配しないようにな。」
女将さん 「変だと思った。」
女将さん、金の無い連中が 急にいっぱい注文を始めたから 心配しちゃった
んだよな、ごめんよ!。
旦那さんも奥から出て来て話に加わる。いい店だ!。
結構飲み食いしたのに3人で7600円、信じられない。可哀想に思って安く
してくれたのかなぁ。
帰りには表まで見送ってくれた。ありがとう!宣伝しとくよ〜!!。
福福亭、いい店だよ!寄ってやってよー!

いいこんころもちで繁華街を戻る、 遣り手婆が寄って来た、なぜか相棒2人
は逃げる?。オレ婆さんと腕組んで話す。
腕組んでんじゃあなくて 捕まえてんのかねぇ。
「兄さん、宿代込みで1万5千円だよ! どうだい!?」
「安い!宿代だけで お姉ちゃんはおまけの値段だな。 コケコッコの鳴く朝
まではいくらだい?」
「宿代込みで3万円!」
「安い!、乗った!!。 けど帰りにな、今からよさこい祭りに行くんだから、
帰りに寄るよ!。」
「かならず寄ってよ!。」って名刺をくれた。○○きつね、いかにも化かされ
そうな名前だなあ。
「よしよし、んじゃあな!」
って別れたのは良いんだが オレ1人になったら迷子になってしまった。
弱っていると、次の婆あ見っけ!。
「駐車場 どこ?」
「宿代込みで 1万5千円!どう?」
「OK,OK!分かった!、名刺ちょうだい、帰りに寄るからな、駐車場どこ?」
婆あ あっち、って指差す。 あんがと、って歩き始めたが何か変だぞ。
そうだ、上だ。 上へ行くにはどこだっ・・・・・と 振り返ると、 
婆あが 「こっち こっち!。」って呼んでる。 そうだよ、階段、階段!。
「婆ちゃん、あんがとな!。」