井川へ                               H17、3/27(日)


「25日、金曜の夜発ちで井川へ行こうよ!。」

ウメちゃんからの誘いである。
まだ寒い、24日の雨が井川では雪だと思うのだが。
「行こう、行こう!。」
井川の魅力には勝てないのである。


当日の25日、仕事はそっちのけでキャンプと釣りの支度をする。
シュラフと 着替えと 釣具と コンロに鍋、諸々を車に積み込んで いざ出
発という頃にウメちゃんからの電話が鳴る。
「まだ会社なんだよ、ごめん、明日も仕事になっちゃった。」
ゲッ!!。どうしよう?。
独りで出掛けるか、だが明日は強風で荒れるって天気予報だしなぁ。
(少し弱気になって来た。)
急遽相棒を探し始める。 
電話を掛ける。
Uちゃん、・・・・・行方不明。
ヒロちゃん、・・・・・「明日は仕事だよ、静岡から見える近くの山も真っ白だ
            ぞ!。」
Sさん、・・・・・酔っ払ってるし〜。
        「先週 井川へ行って来たけどボウズだった、魚はいないぞ。」

     ・・・・・ あきらめた ・・・・・


翌26日土曜、家の窓から富士山を眺めると 南側に大きく雲が流れてい
る。 これは荒れるぞ。
案の定 10時頃から強風が吹き始めた。晴れてはいるのだが台風並みの
風である。
これではとても竿は出せない。

     ・・・・・ 今日もあきらめた ・・・・・


そうだ、うっとうしく伸びた髪を切る事にしよう。
それから昼風呂に入ってすっきりとした所で ゆっくりと酒でも飲もう。


そして、翌27日の日曜である。


夜中に枕元で電話が鳴る。 時計を見ると明け方の5時である。
間違い電話か、それともワン切りか?。
ワン切りではない、間違いだなと思って不機嫌に受話器を取る。
「もしもし ・・・・・・。」
「おはよー、起きた〜!。」
「ダレ ・・・・・・・?。」
「おれ!  ウメ、」
「オォー、おはよう!。間違い電話かと思った。」


実は 昨日の朝6時半に目が開いた、
Uちゃんの所へ電話を入れてみた。 ふとんの中から。
「もしもし おはよう、 Uちゃんいる?。」
「何番へ掛けているんですか?。」
「はっ?・・・・・ Uちゃん いる?。」
「ですから 何番へお掛けですか?。」
Uちゃんの嫁さん不機嫌である。早く起こしちゃったからかな?。
オレも寝ぼけているようだ。
「○○○○番ですよ〜〜!。」
「ガチャッ!!。」
切られてしまった・・・・・・・。
ここで始めて間違った事に気が付いた。
相手の女性 すごく不機嫌そうだったな、ごめんなさいも言うひまがなかった
ぞ。


「井川へ行こう!。」
「解った!。すぐ支度する!。」
6時に安倍川でおち合う約束、目的地は井川。
電話を切ってから、 あっ!井川は釣れないんだった。と思い出したが、
会ってから相談しよう、と支度を始める。
6時、安倍川でウメちゃんと合流。
「そういえば 井川は釣れていないらしいぞ。」
「じゃぁどうする?。」
「ま、いっか。 行って見るか!。」


てな事で 釣れない井川まで車を走らす。
家から2時間半。
釣り始めが9時。 ほんと釣れない。午後4時近くまで竿を振ってオレ1匹、
ウメちゃんが2匹。
それでも10ヶ月振りの景色が心地好い。雪も道路わきに少し残っているだ
けで 天気は良いし暖かい、風はいつも吹いている、風の谷だ。
だが川の水はものすごく冷たい、雪解けの水だな。ウエーダーを履いている
のだが 水の中へ立ち込むと冷たい。釣れないのはそのせいだけではない
ようだが。 魚が見えないものな。



夕方、釣りから上がって 2人でウイスキーのお湯割りを飲む。旨い!。
(今日はジョニ赤、安売りの酒屋で1,000円で売っていた。)
暗くなるまで飲んでしまった。
気持ちがいい〜!。キャンプをしたかったな〜〜!。


前に2人で いい気分でボトル1本を空けてしまって、帰りの道中に前を走っ
ていたウメちゃんが急にバックをしてきて ぶつかりそうになった事があっ
た。
「山が迫って来たーーー!!。」
と云って すごい勢いでバックをして来たのであった。
それはそれは危険なので 今日は三分の一程残した。ポットのお湯がなく
なったので丁度良かったのである。


魚は釣れなかったが気持ちの良い一日だった。
やっぱり井川はいいなぁ〜〜!!!!。








kawaduri5