(2009/02/01 執筆開始)
(2009/04/22 最終改定)

サイモン・バロン=コーエン先生の
「自閉症とマインド・ブラインドネス」(2002年新装版)が来ました

普段 書評とか丁寧に書く習慣ないんですけど 今回ばかりは話が別だ!!

これは「虚ろな砦」に匹敵する悪魔の書です!! 買うな!! 他人にすすめるな!!
絶版になっちまえ!! この本で救われる当事者などおらん!! 絶望するか 開き直る言い訳にしか使えん!!
私が解説するから読もうとするな!!

  ・・・・でもまだ 10分ほど 流し読みしただけなんだけどね 今書ける事を書いておかねば後で後悔しそうな気がする


表紙からして 自閉症当事者に対する見下し感全開フルスロットル!! だれだ!! この文章書いたのどこの出版関係者だ!!
キサマと共に歩むぐらいだったら 大雨の日に無舗装のドロ道を歩く方がマシだ!!
(追補20090202>>バロン=コーエン先生ご自身でした)

翻訳は心理学者が力入れているようだが 後ろの解説だけ読んだ方が精神衛生上よいと思われます
本文を読む前に 当り散らすための瓦か食器でも用意することをおすすめするよ!!


人間が生まれた後 最初に
意図検出器(Intertionality Detector : ID) と 
視線検出器(Eye-Direction Detector : EDD) を習得し(全盲の場合はEDDは習得できないことは本に書いてある)
注意共有の仕組み(Shared-Attention Mechanism : SAM) を最後に習得し

3つそろうと「心の理論」モジュール(Theory of Mind Module : ToMM)が習得でき
相手には自分と異なる心があることを理解できるようになるというのが大筋の流れだが
自閉症ではSAMの機能のみうまく動いていない  ・・・・とのことだが

「自閉症児のほとんどがEDD・IDは機能しているがSAMのテストをうまくとけない よって自閉症の人はSAMの機能不全ではないか?」
(ふせんをはらなかったからどこだかわからなくなっちゃった)

あの! 意義あり!! 裁判官発言を許可願います!!(逆転裁判)

自閉症の全員じゃないでしょ それに自閉症の子供ってチラッと見るだけじゃん それもだめなの??
なあ テストの仕方に欠陥ないか?

もしかしてバロン=コーエン先生 自閉症って口がきけないタイプしか知らない?
ってかこの人 発達障害素人??? チンパンジーの知能テストが専門じゃないか???
なんか被験者の成育暦とか その後の成長とか書いていなかったら疑惑は確信に変わるだろう

そもそも「自閉症の人は他人の心が読めない」という結論があって それに合いそうな自閉症当事者だけにテストしてませんか?

というか 本文全体に自閉症児に対して「むかつくガキだな! 子供のくせにかわいげがねーんだよ」というイラつきが伝わってくるんですが
なんですか? これ???


新装版では テンプルさんとの対話の話があるんですが
何か自閉症の人に恨みでも?? 

なんか・・・・・・・・・
「犬っころに芸を仕込んだって 畜生に違いはないじゃないか!!」と言わんばかりのすさみっぷりがあるんですけど
何か学会で集中砲火受けた恨みでもあるんですか?? 



・・・・私はこの本の書評に関して 自分で導いた感情でありながら
    「自分は相手の気持ちを理解できない障害持ちであればいい」と心の底から思った
    私の読解力がおかしければいいのにと思う

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2009/02/02 昨日まともに寝てません ラリってます でも書かねばならん!!
1/3ほど飛ばしながら読みました

あの・・・この本何がいけないって
論文を書く時の常識として 参考にした過去の論文を引用することはよくあることなんですが・・・・・

どこが引用で どこがバロン=コーエン先生の文章なのか すごくわかりにくいんです

最悪の引用は 6章の最初にニコラス・ハンフリー先生の考えた「内なる目」の図です
脳にシャワーみたいな目が生えているあれ!!
(追補2009/02/05:これをSAMの説明だと読み違えた男に関しては もう私にも止められん)

引用しただけで いきなり話が変わるので その後どこにも使っていないんです この図!!! しかも
どこで切れているのか何も説明がないまま いつの間にか別の話が始まっている

賛成していないんだったら引用すんなぁぁぁ!!!
ライバル関係の学者だったら もっとはっきりと反論しろぉぉおおお!!!

どうもニコラス・ハンフリー先生はSF小説家の才能がある人物で発達障害の専門家ではないようです
マインド・ブラインドネスという用語をバロン=コーエン先生とは別の意味で使っています

悪く読めば バロン=コーエン先生は 自分の論文に自信がないからって 他人の論文引用してページ数稼いでいるだけじゃないですか??


本全体 ダレのいつ発表した文章なのかわかりにくいので 本全部アンダーラインで色分けする作業に入ります

(現在分析能力がmaxに上がっているかわりに 対人関係のスキルがめちゃくちゃになってます)


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2009/02/03 朝

あの・・・・もう論理的に書く余裕は私には無い すまない 
私はこの本を読みたくなかった 読まなければいけなくなった運命を呪うよ!!


このバロン=コーエン先生の本を読むと 目線によるコミュニケーションでたとえると
見下されているなんてレベルをはるかに超えています!!
汚物が撒き散らされたドブに土下座させられて 自分の後頭部をくつでグリグリされているような屈辱感を感じます

自閉症者=心が読めないと思い込んだのは勝手だが それをあたかも全員一生そのままで訓練したって障害は治らないなんて
専門外の学者に言われたくないわ!!
「自分が楽しいことは みんなもきっと楽しいに違いない!」
と信じて玉砕する辛さがチンパンジー専門の心理学者にわかってたまるか!!
(20090313追補>>バロン=コーエンのグループがチンパンジーで研究をしたかどうかわからないので これは単なる偏見だと思われます)

18ページに 「間違いがあれば 許しを乞いたい」と書いてあるが
私はあなたを一生許さん!!
この本のせいで 犯罪心理学者達がどれだけ あることないこと本に書いたかわかっているのか!!!

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2009/02/03

論文とは
事実を観察する → 法則性を発見する → 論文にまとめる
と一般的に思われているが 実は違う

ある仮説をたてる → 仮説にあわせたサンプルを集め観察する → 論文にまとめる
である

バロン=コーエン先生の専門は そもそも発達障害児の療養ではない!!
進化論的心理学とでも言うのか 人間はアメーバー→魚→ネズミ→猿→猿人類→人間
という風に進化してきた過程で集団で社会生活を営んだり 文明を持ったり 相手の心を読んだり
複雑な機能を持つ脳を獲得してきたが 何をもってして人間は人間であるか?
という事を考える分野が心理学にはあるらしい

・・・・・・・・・・・・・・・あの私 エンジニアなので心理学の分類はかなりあやしい

チンパンジーに絵を見せてその反応を見る実験がある
同様に人間の赤ん坊・2歳児・3歳児〜と言う風に 何ヶ月でどの心理テストをクリアできるか?
というのを調べる研究分野がある

バロン=コーエン先生は 目線によるコミュニケーションが何歳ごろどの程度できるか?というのを調べるのが専門で
それによって 人間はいかにして相手の心を読む能力を獲得するのか?
というのを調べている方だ

・・・・・いや もちろんそれだけなら結構だ おおいにやるべきだ しかし問題は

実験の前の仮説の段階で
「相手の心を読む能力を持たない人間が自閉症である!」という仮定を立てやがって

1945年ごろのカナー先生の本だけ読んで自閉症を理解したつもりになったらしい

何勘違いしているんだ まだオレのターンは終了していないぜ!! (遊戯王)

バカこいてんじゃないよ!!!
私は少なくとも バロン=コーエン先生よりは相手の心を読む努力をしてきた自信がある!!!!

オドレに自閉症の専門家を名乗る資格は無い!!!!!!!!
(追補20090205>>バロン=コーエン先生の他の本はいいのもあるらしい・・・研究室の弟子が書いたんじゃないか?)

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2009/02/03

すまん 感情的になりすぎた・・・・・

実験データの結果だが 「多くの自閉症児が」「大多数の自閉症児が」という表現が多用されているんだが
何パーセントだ??? どんな症状の子供?? 何歳?? 何人のグループ?? どんな反応だったの?? で何歳でテストをクリアできたの?
ほとんど書いてないんですけど!! そこがメインでしょ?? 先生あなたの本業じゃないの???
あなたが実験したんでしょ?? それとも検査は学生にやらせたの???
そんなに自閉症の子供の目を見るのがいやなの??  目をそらしているのは先生のほうじゃないの???

どうして? 何で隠すの?? ページが足りないの???

全然 検査結果の説明になってないじゃない!!!!

目つきがおかしいってだけで 心の中まで推測していいの??



・・・・・・・・・・・まだ このあたり読みきっていません

15000人の18ヶ月児に検査して17人の自閉症児を発見した・・・・ってテストだけじゃないか??(226ページ) 数字が出ているの

あの そのくらい重度の自閉症児ならテストせんでもわかるわい!!
しかも100%確実に自閉症だったわけではないあたりが 要チェック!! 学会の質疑応答でツッこめ 時間オーバーしても私が許す!!

  ・・・・・・・すまん どうしても冷静には書けそうも無いです

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2009/02/03
209ページの表 何の説明も無くSAMを持つ自閉症グループBが出てくるんですけど
今までの話は一体何?
そしてこの表 なんの説明も無いんですけど???
「単純すぎることは大目に見ていただきたい」って キサマぁぁぁあ!! それでも学者か?
データーを故意に改ざんしていないか???

227ページに 心の理論テストを通過できる自閉症者がいることを認めています

・・・・・・あの 定型発達よりもクリアできる年齢が遅くて 答え方が一風変わっているだけです

たとえて言うなら 掛け算九九を12才で覚えたからって 一生計算ができない障害者呼ばわりされるすじあいは無いわ!!


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2009/02/03

私は SAMの解釈なんてどうでもよかったんだ!! バロン=コーエン先生の本なんて読みたくなかったんだ!!

ただ一緒にクッキー食べたり お茶飲んで 専門家の本にツッコミ入れたりするだけで幸せだったんだ!!


 バロン=コーエン先生!! 私 あんたのこと一生許さない!!! (泣きながら書いてます)

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2009/02/04

昨日の涙は 何だったんだろう? 私からの意見は速攻でゴミ箱に行きました
後腐れなく友人と別れた後の このすがすがしさは一体なんだ??
もしかして相手は 自分がどこで間違えたか知っていて それでもウソをつき続けることにしたのかもしれないし
相手のブログのメンバーはSAMの解釈なんてどうでもよかったのかもしれない みんなで和気アイアイしていればそれで幸せなんだろう
しかし 間違ったSAMの解釈を使って相手を攻撃する連中とは戦うつもりだ

だって「バロン=コーエン先生の本に書いてあるSAMとは○○なんだ!!」と言われれば たいていの人は反論できないから
攻撃としてはうまい手だよな
しかも そんな解釈だったっけ? と反論するためには元の本読まなきゃいけないんだぜ 
たしかにそれっぽいことが書いてあるんだよ
でも引用しているだけでSAMとは関係ないって事まで読み込めたのは・・・・・あの もしかして日本で私が最初??

バロン=コーエン先生のSAMは 4章(この章から読んだ方がいい!!)
親と子供と 「あれ」と呼ぶくらい離れたところにあるモノ 3つの関係(三項関係・三項表象)とは

まず 親がモノを見る
子供は親の目線(黒目)が自分ではなくモノを見ていることに気づく
子供もモノを見る共同注視という状態になる ・・・・・・まではいいんだが

共同注視というのは何秒見ていることを言うのでしょうか? だって自閉症の子供って チラっと見るじゃないですか??
目線がどちらを向いているのか調べる方法は たしか光を目に当ててその反射を記録するんだと別の本で読んだが
この本にはそのあたりの テスト方法の説明が貧弱で ・・・・追試できないんじゃないか??

とすると 最悪 子供はよそ見をするが モノを見ていないという危険性はないのか??

「共同注視する→親と子供が同じことを考える→子供が親の心を読むことに成功する」という方向にバロン=コーエン先生は持って行きたいらしいんだが
そのあたりの説明が どうもおかしい 全然関係ない心理学者の文章を引用して 
IDとEDDとSAMの話がごっちゃごっちゃに混ざって出てきて 「で?? どこがどうつながるの? あんた 今 何のテストやっているんだ!!」
と読者が混乱したスキを狙って 「ねっ SAMが心の理論を獲得するのに重要だってことがおわかりいただけましたか?」
と来るわけだ・・・・・・バロン=コーエン先生!! 私が指導教官だったらあんた留年だよ

ここから 5章でサリーアンテストに・・・・・ってどこがどうつながっているの???


これ以降は読んでも仕方がないな・・・・・
あした気になった点だけ列記して終わりにします

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2009/02/05

どうも この分野では 「人間のみが相手の心を読むことができ 動物ではチンパンジーのみ目線でのコミュニケーションができる」
というのがお約束なんですが 犬を飼ったことがある人間にはどうにも納得できないんだが・・・・そういうお約束なだけかな??

6ページ
いきなり他人のふんどし 自説が間違いかもしれないと考えることができない学者の話が信じられるか!!


18ページ
「マインド・ブラインドネス」の用語は別の意味もあると書かれている 本格的に研究する必要がある人はチェックしておいたほうがいいかもしれない
このニコラス・ハンフリー先生の論文 SF小説としては面白そうだ


1章 ほとんど自説と関係のない他の人の論文引用がえんえん続く
30ページだけ読めばいい そこがバロン=コーエン先生ご自信が自分の言葉で書いた場所です
で・・・・・バロン=コーエン先生 あなたニコラス・ハンフリー先生との関係は? どうもそこがわからない 全然関係ないように見えるんですが


35ページで
「ハンフリーの跡に従いつつ」 と書いてあるんですが? どこがどう関係あるのかわからない


44ページ
「社会的チェス」これもニコラス・ハンフリー先生の論文の引用・・・・ここらへんで
 「もういい!! ハンフリー先生の本を読んだ方が早い!!」と切れる人続出  (元ネタ初代トランスフォーマー)

本の後ろ1〜3ページの先生たちに印税払った方がいいんじゃないか? この本

66ページ
「読者に任せる事にする」へ?? あのこれ学者以外読まないほうがいい本なのは??

85ページ
「目は物を見ることができることを乳幼児がすでに知っていることを意味する」
 あの ただ単に顔の中で目がいちばん輪郭はっきりしているので 赤ん坊は目で追うだけでは???

しかし この章 生まれつき全盲の児童でもSAMは発達するのだから 目線と心の理論の獲得は別では??
目線の動きをでテストすることができるだけなのでは??

92ページ
目で追うことができる距離でしか共同注視ができないというように読めるんですが
ネット通信や チャットはどうなるんだろう??

114ページ 
「幸いなことに」という文章・・・頼むから翻訳の時に修正して欲しかった
いつも思うんだが 心理学者の先生は
専門書が読める自閉症スペクトラム当事者がいるってこと ある程度考慮して本を書くべきだよな

115ページ
1943年のカナー先生の論文だけ読んだらしい アスペルガー先生の論文は知らなかったみたい

117ページ
専門家って・・・・自分の専門分野だけ読んでいる・・・・・・ 目線があう自閉症児もいるんですが・・・・・・・・・・・

125ページ
生まれつき目の見えない子供のイラスト しかしなぜ対になるはずの自閉症の子供のイラストがないんだろうか??

128ページ
サリーアンテストに合格した自閉症児が存在することが書かれている

143ページ
自閉症の人に対して 口から出てくる単語と それを理解しているかは 分けて考えましょう

226ページ
15000人の18ヶ月児に検査して17人のSAMの欠損とごっこ遊び(ToMM)の欠損が・・・・ってあの
この比率だと アスペルガータイプはほとんどSAMがあるくらいの比率では??

227ページ
心の理論に失敗しないことがはたして心の理論を持っていると言えるのだろうか
     ・・・・・ってあのそんなことを言い出したら今までの実験結果は何のためにやっていたの??

242ページ18番
ちょっと今の私では解読できないんだが とても重要なことを言っているような気がする だれか解説してーーーーー


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終わったら 一緒に買った 反バロン=コーエン派の本を読む予定です 読むのがすごく楽しみです



行間に 今まで専門家の助力を得られなかった屈辱感がくっきりと出ている 4年間分 たまってたんだなぁ 私

追補20080422>>私は自分の命を削ったがアマゾンで知ったかぶりしながらこの本を褒めちぎっている連中を超えた!
 この書評を読んだ諸君は 「コーエンの説によると自閉症の人って思いやりの心が無いんですよね」と言う連中がいたら
 「専門書も読めない分際で学者気取ってんじゃねえ!」と言っていいぞ!!

 もしかしたら バロンコーエン先生がトンデモ学者だったのか? 翻訳者が悪かったのか?
 本の売り上げのためにわざとこういうノリにしてしまったのか?
 という疑問は残っているので この本の裏事情に詳しい方が説明してくださったら この文章は修正します




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