(2004/06/29執筆開始)
(2004/06/29HPに載せる)
(2004//最終改訂)


ロボット3原則について語ろう

もはやロボット物の作品では常識となってしまったこのロボット3原則だが
まず最初に断わっておかねばならないのが
レプリロイドにはこの原則は適用されません
違反した場合人間と同等(まったく同じではない)の法律で裁かれるのです
もし間違っていたら言って下さい!!!



そもそもロボット3原則はかの有名なSF作家アイザック・アシモフが考えたものとされているが
実はちょっと違う

1940年20才(?)のアイザック・アシモフのめんどうをみていた
出版会社のキャンベル編集長が
『・・・・
 第1に ロボットは人間にいかなる危害も加えられない
 第2に ロボットは危害をひきおこすことなく命令に従わねばならない
 第3に ロボットは 1・2に反したりすることなしに自分の身を守らなくてはならない』
と提案したことに始まる

この3原則はアイザック・アシモフが小説を書いている間にかなりの修正が加わり
1.人間に危害を加えない  2.人間の命令を聞く 3.1・2に反しない限りロボットは自分自身を守らなくてはならない
という基本原則だけは残ったがいつの時代か

第1条 ロボットは人間に(精神的・経済的・肉体的なあらゆる種類の)危害を加えてはならない
     またその危険を看過(見過ごしたり・見ないふりをしたりして)することによって人間に危害を及ぼしてはならない
第2条 ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない
     ただし、与えられた命令が第1条に反する場合はこの限りではない
     (「隣の家の子供を殺してこい」といった種類の命令は無視してもいいのです)
第3条 ロボットは、第1条・第2条に反するおそれのないかぎり、自分自身を守らなければならない

「われはロボット(I,ROBOT)」より( )内は管理人捕捉
という形に完成され 広くSF作家から機械工学者まで完璧な原則のように使われるようになってしまった

しかしこれだけでは「ザル」(抜け道が山ほどある法律を示す業界用語)なのだ
後にアイザック・アシモフは3原則にもう一つ追加したらしいが
何を追加したのかは私は知らない

しかしながら 郵便受けの新聞を取りにいく程度の単純な作業しか要求されないロボットにはこの3原則で対応できるのだが
人間と会話したり「心」を持っているロボットにこんなものを適用したら
「ファイブスター物語」のファティマ以上の悲劇しか起きない!!!

そもそも 日常会話ですら成立しない
人間が「タバコを買って来てくれよ」
と言ったらロボットは 健康被害を考えればタバコを買ってくることはできない

「アンドリュー」という映画に出てくるロボットは
最後 自分自身の稼動期間を縮める処理を受けることを自らの意志で決めたのだが
これってロボット3原則第3条に違反していませんか???

鉄腕アトムでは ロボット基本法というのがあり
手塚治はロボット3原則よりも前に考え出したと主張しているがそんなことよりも
ロボット基本法そのものも「ザル」だったりします
手塚治は天才だった・・・・・・
完璧な法律を作ろうとすればそれこそ厚み80cm以上の法令集ができあがり
マンガに使えなくなることはわかっていたのだろう・・・・・・・・・・・・・・今ではそれを確認するすべもないが





で私の小説内での取り扱いはというと
1.ロボットは人間を殺してはならない
2.ロボットは1に違反しない限り人間の法律・命令に従わなくてはならない
  複数の人間から異なる命令を受けた場合は所有者の命令を優先する
3.ロボットは1・2に違反しない限り人間の財産であるロボットを守らなくてはならない

というのが基本だがロボットの用途ごとに重みづけ(パラメーター)を変えられて入れられている
D.W.Nには入っていないので もし人間に捕まれば人格・記憶を総入れ替えされてしまう

ワイリーチップはこのロボット3原則を封印することができる
入れられたロボットは罪を受けないが ワイリーチップを入れた人間・ロボットが罪に問われる

ロボットを超えるレプリロイドであるエックスを生み出すためにつくられたユプシロンとツェットには
違法すれすれのロボット3原則が入れられている

1度だけツェット(当時はラストナンバーと呼ばれていた)は全世界のTVカメラの前で
『戦闘用に改造された兄達よりもすばやく動く』
という失敗を犯してあやうく分解処理を受ける寸前まで追いこまれることになる


・・・・・・・・・・・・また落ち着いたら加筆します

               
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