(2000/12/20最終改訂)
(2004/09/21HPにアップ)


<<<第5章書き出し>>>

その日の朝はどうしても起きることができなかった
昼近くになってようやく体を起こそうとしたが、体が異様に重い、、、
私の体はどうしてしまったのだろうか?
もうあの時(第4章参考)の傷は回復したはず、、、
体を覆っている布の重ささえも感じられる
このけだるい感触は まるで宝貝を使っている時のような、、、、

「呂雄!!」

布(呂雄)をつかんで急いで飛び起きると呂雄は私の腕に絡まってきた
(これは動物でいうじゃれつく行為に相当する)
腕から引き剥がすとしぶしぶ球形にもどった

蒼尚は1ヶ月前元始天尊のもとに預けたのでもうここにはいない

「呂雄 おまえもそろそろ 椅子や寝具に化けてないで 人間の形も試してみたらどうだ?」

呂雄は最近私の言うことがすこしわかるようになったらしい
またもそもそと形を変え始めた

10分後
呂雄の形は人間というより これは 壷のようだ

30分後
呂雄の形は人間というより これは たんすのようだ

90分後
呂雄の形は人間というより これは 外套のようだ

「もういい 」

まさかこの子も私と同じ形を取ったら、、 といういやな考えが一瞬浮かんだ
そろそろいろいろな人間の形を覚えさせた方がいいのかもしれない。







これは偽装転落死事件の1週間前のできごとである




どうせ書くならギャグにしたい、、、 でも今書くとシリアス通りこして 暗くなりそうなので書きたくない







<<<第5章解説>>>
複数のメイル仲間から百霊藩の形は、模様のない真っ白な布、と聞いたのでこの部分だけ書いたのですが、
どうも布状とすると『天空から落ちて壊れたと』いう設定に矛盾すると思うのですがどうでしょう?
同じ体積でもっとも表面積が少なくてすむ形状が球形なので、
私の頭の中では球形というイメージが固定化されています。




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