製品説明
弊社コーティング製品の「遠赤外線」「フッ素」の説明です。
遠赤外線
IK放射体
多くの有機物質は波長2μm以上の電磁波を良く吸収する特性を持っているので、
これら有機物質の加熱・乾燥には下図(1)に示された遠赤外線電磁波の利用が最適であります。
電磁波および赤外線の区分 (図1) ※図面クリックで拡大表示
弊社が開発したセラミックス(IK放射体)は下図(2)に示された通り、
理想黒体に近い特性を有しております。
500℃におけるIK放射体の分光放射率 (図2) ※図面クリックで拡大表示
この放射体を金属表面にコーティング加工することにより高効率に遠赤外線を放射して、
有機物質の加熱・乾燥を極めて有効に行うことが出来ます。
即ち、処理時間の短縮、設置面積の減少・所要エネルギーの節約などの効率向上と共に、
品質・安全面などでのメリットも期待出来ます。
フッ素
フッ素樹脂は1930年、米国デュポン社のプランケット博士により四フッ化エチレン(TFE)の重合体が発見され、それ以降コーティング材料、成形品、含浸材料、フィルム等に幅広く使用されております。
フッ素樹脂は工業材料では得られない色々な特徴を兼ね備えています。
弊社では下記の特徴に応じてコーティング用フッ素樹脂を用意し最適な加工を行います。
用途
1. | 非粘着・離型 | PTFE ・ FEP ・ PFA |
2. | 耐蝕・耐薬品 | FEP ・ PFA ・ ETFE |
3. | 耐熱・耐寒性 | PTFE ・ PFA |
4. | 低摩擦特性 | FEP ・ PFA |
5. | 電気特性 | FEP ・ PFA |
種類
- PTFE (四フッ化エチレン)
耐熱温度 260℃ - 非粘着・離型・耐熱性に優れています。
ピンホールの無い塗膜が得られない為、耐蝕目的には適しません。 - FEP (四フッ化エチレン 六フッ化プロピレン共重合体)
耐熱温度 200℃ - PTFEと似た物性を有しますが完全溶融する為表面平滑度に優れ、
ピンホールの数もかなり抑える事が出来ますが、耐蝕目的には不向きです。
耐蝕には静電塗装法にて施工する事が可能です。 - PFA (四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)
耐熱温度 260℃ - 耐蝕性・耐熱性・非粘着・離型に優れた性能を持つ溶融流動性の良い樹脂です。
この特性を生かし静電塗装法によりピンホールの無い塗膜を形成します。 - ETFE (エチレン・四フッ化エチレン共重合体)
耐熱温度 150℃ - PFAと比べると多少劣りますが、静電塗装法によるピンホールの無い塗膜を形成し、
耐蝕・耐薬品用途にも使用可能です。