本編第二夜の番外です。
時間的には横島がシロタマ達と再会してから、美神たちが追いつくまでの数日の間の話。
GS横島十夜
番外1 修行篇 〜タマモ〜
「ヨコシマ……勝負よ」
「いつでもいいよ」
そう言って俺達は少し離れた位置で向き合った。
『新技を見て欲しい』
そう言ってタマモが横島に声を掛けたのが切っ掛けで、ちょっとした試合をする事になった。
場所は森の中にある広場のような開けた場所。
二人の距離は数メートル。
その間合いは近中距離であり、タマモの技は接近戦か幻術による撹乱戦か――。
そう横島が考えたとき、タマモが横島に向かってニヤリと笑った。
「この前、ヨコシマが持ってきた本からヒントを得たの」
「俺の本? そんな本持ってきたっけ……漫画ぐらいだぞ?」
「そう、その漫画よ。それに私向けの技が有ったの」
「お前向けね……使えるのか?」
「ふふふ、コレは対ヨコシマに絶大な効果があるはずよ」
自身ありげに話すタマモに横島の第六感が不吉な予感を告げた。
「油断は出来ないってことか」
「そう、私の動きを見逃さないようにね……いくわよ!
 忍法お色気の術!!」
「な……なななぁーっ!?」
立ち上る白煙のあとに現れたのは素っ裸のタマモだった。
『どう』とばかりにポーズをつけているが――。
「な……なんじゃそりゃー!! 素っ裸になっただけやんか〜!!」
叫ぶ横島はナントか立ち直りコメントする。
いくら美少女でもタマモは子供だ……膨らみかけ、括れかけの微妙な年頃ではあるが、まだまだ子供。
コレで反応したらの炉利の刻印を押されてしまう。
「え……えーっ!? うそっ!? 失敗ちゃった……」
一方、タマモの方も失敗だったらしく慌てて身体を両手で隠す。
「ホントは数年後のナイスバディで魅せる予定だったのに……」
ないすばでぃなら見せてもいいらしい。
「それでお色気の術か……まぁアイデアは買うけど、文字通り十年早いかな」
「……それって、今の私には魅力が無いって事?」
横島の第六感が地雷を踏んだ事を告げた。
「い……いや、そうじゃなくて……タマモさん? 見えちゃいますよ?」
すでに腰に手を当て仁王立ちのタマモ。横島は逃げたくなった。
「……そう、ヨコシマはコレでは足りないのね……安心してヨコシマ」
そうやさしく告げるタマモは……逃がしてくれそうに無かった。
「……タマモさん……服着ませんか?」
「続きがあるから」
「続きって……ま、まさか!?」
「そう、そのまさかよ!! くらえっ!!
影分身……忍法ハーレムの術!!」
「ぶぐはぁーっ!!」
あたり一面、素っ裸の美少女の群れ、群れ、群れ。
そんな美少女達が思い思いのポーズで迫ってくる――。
「こんな僕ってダメですか……?」
血の池を作りながら、薄れ逝く意識の中で横島は呟いた……。
「次は完成版、お色気の術&ハーレムの術で逝ってみよー」
「ぎゃーす、身体がもちましぇーん」
…………電波です。
本編中、シロタマコンビを何処で出そうか考えていたら受信しました。
一応、初15禁モノです。と思いましたがギャグなので一般向けという事で(笑)