本編第二夜の番外です。

時間的には横島がシロタマ達と再会してから、美神たちが追いつくまでの数日の間の話。




GS横島

 番外2 修行篇  〜シロ〜 




   

「先生……勝負でござる」

「いつでもいいよ」


そう言って俺達は少し離れた位置で向き合った。


『新技を見て欲しい』


そう言ってシロが横島に声を掛けたのが切っ掛けで、ちょっとした試合をする事になった。

場所は森の中にある広場のような開けた場所。

二人の距離は数メートル。

その間合いは近中距離であり、シロの技は接近戦か体術による撹乱戦か――。

そう横島が考えたとき、シロが横島に向かってニコニコと笑った。


「この前、先生が持ってきた本からヒントを得ました」

「俺の本? そんな本持ってきたっけ……漫画ぐらいだぞ?」

「そう、その漫画でござるよ。それに拙者向けの技が合ったのでござる」

「お前向けね……使えるのか?」

「ふふふ、コレは対先生に絶大な効果があるはずでござる……」


自身ありげに話すシロに横島の第六感が不吉な予感を告げた。


「油断は出来ないってことか」

「そう、拙者の動きを見切れるでござるか……いきます!


シロが口に何かを運ぶ。


「兵糧丸か!! じゃあ『擬獣忍法』か……」


すばやく先読みする横島。彼もアノ作品は好きだったりする。


「確かにシロにはピッタリかも……」





















      忍法超倍化の術!!


「そっちかぁーっ!!」


立ち上る白煙のあとに現れたのは素っ裸で巨大なシロだった。

『どうでござる』とばかりにポーズをつけているが……。


「ナンデ素っ裸になるんじゃー!!」


叫ぶ横島はナントか立ち直りコメントする。

幾ら美少女でもシロは子供だ……膨らみかけ、括れかけの微妙な年頃ではあるが中身は子供。

幾ら巨大でもコレで反応したらの炉利の刻印を押されてしまう。


「え……えーっ!? なんで服が大きくならないのでござるか?」


一方、シロの方も失敗だったらしくしゃがみこんで横島に尋ねる。


「ホントは服ごと巨大化する予定だったでござるのに……」


素っ裸は気にならないらしい。


「そのままで、しゃがみこむなー!!」


「なんででござるか?しゃがまないと先生が見えづらいでござるよ」


横島の視界にシロの(脳内補完してください)が見えた。


「い……いや、そうじゃなくて……シロ! 見えてるって!」


無邪気に聞くシロ。少しは気にして欲しい。


「どうして目を逸らすのでござるか? それとも拙者の身体、どこか変でござるか……?」


自分の姿から目を逸らす横島に、自分が身体が変なのではと不安になるシロ。


「……シロ……だから服着ろって……な」


「やっぱりおかしいのでござるか……」


「ち、ちがうって変じゃない、おかしくない、いやむしろ立派つうか……」


「よかったでござる〜変だったらどうしようかと……」





















「だから、そのまま座り込むなー!!!」


しゃがみこんだ姿勢から座りこむ姿勢に……しかも大股開きだし。


「ぶぐはぁーっ!!」


「小さい娘なのに大きい娘……どこからが炉利なのでしょう?」


血の池を作りながら、薄れ逝く意識の中で横島は呟いた……。









「先生、次は目を逸らさずに居てくだされ」

「ぎゃーす、身体がもちましぇーん」









……電波です。

電波の続きです。やはりタマモとくればシロでしょう。

有る意味コンビプレーもいいかな……と考えましたが。

コレが誰かの刺激になりますように(願)




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