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人を雇うときのルール
人を雇う事業を始めたときは、最低限次のような手続が必要です。
1 適用事業報告
2 労働者名簿・賃金台帳・出勤簿の整備
3 安全衛生の管理及び活動
4 労働保険への加入
5 社会保険への加入
事業主の皆さまに代わって労働社会保険諸法令に基づく4&5について官公署への手続ができるのは、社会保険労務士だけです。
この場合、人を雇うときのルール1〜5に記したことのほか、次のようなことが必要です。
「人事労務管理」とは端的にいうとあなたの会社の従業員の処遇を会社の事情が許す限り高い水準に維持し、会社発展の源である従業員がその能力を十分に発揮できるように環境整備をすることと言えます。
ルールに記したことの再掲を含め「次男時労務管理」について再確認しましょう。
1 適用事業報告
使用者は、事業を開始した場合においては、遅滞なく、所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。
2 労働者名簿・賃金台帳・出勤簿などの整備
@ 労働者名簿
使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者について調製し、労働者の氏名その他省令で定める事項を記入しなければなりません。
A 賃金台帳
使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項その他省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならりません。
B 出勤簿など
現在はタイムカードで管理されていることが多いと思いますが、これは賃金計算における最も重要かつ明白な基礎資料となります。
* 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければなりません。 → 「その他労働関係に関する重要な書類」には、出勤簿などを含むものとされています
C 給与の明細書
労働基準法には「給与の明細書を交付しなければならない」という規定はありませんが、所得税法第231条では「給与等、退職手当等・・・の支払をする者は、財務省令で定めるところにより、・・・必要な事項を記載した支払明細書を、その支払を受ける者に交付しなければならない。と規定しています。そして、同法第242条では、この規定に反して支払明細書を交付しなかった者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する・・・。と規定しています。
3 就業規則
会社経営も軌道に乗り、常用雇用労働者数10人以上となったら、就業規則を作成し、労働基準監督署長に届け出なければなりません。もちろん10人未満であっても、就業規則を作成することが望まれますが・・・。
就業規則は会社の法律です。つまり、労働契約法・労働基準法等の労働法規は会社の憲法ですが、就業規則は労使の要望を勘案しつつ、労働法規に抵触しないように作成することが求められます。雛形に従って作ったような就業規則は、トラブル発生の暁には役に立ちません。作成のご相談は当事務所へ。
4 安全衛生の管理及び活動
事業主は、労働災害について予防責任があり、万が一労働災害が発生したときには災害補償責任、民事賠償責任、場合によっては(刑事上の)死傷責任を問われる場合もあります。
安全衛生活動については、こちらをご覧下さい。
5 労働保険(労働者災害補償保険・雇用保険)への加入
☆ この法律においては、労働者を使用する事業を適用事業とする(労働者災害補償保険法)
☆ この法律においては、労働者が雇用される事業を適用事業とする(雇用保険法)
☆ 適用事業の事業主については、その事業が開始された日に、その事業につき労災保険に係る労働保険の保険関係が成立する(労働保険の保険料の徴収等に関する法律)
★ 雇用保険法における短時間就労者(いわゆる「パート」)の取扱
次の要件を満たしている限り加入義務がある
@ 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
A 31日以上引続き雇用されることが見込まれること
6 社会保険(健康保険・厚生年金保険)への加入
☆ この法律において「適用事業所」とは、次の各号のいずれかに該当する事業所をいう(健康保険法)
一 次に掲げる事業(一定のサービス業・農林水産業などを除く)の事業所であって、常時5人以上の従業員を使用するもの
二 国、地方公共団体又は法人の事業所であって、常時従業員を使用するもの
☆ 次の各号のいずれかに該当する事業所若しくは事務所又は船舶を適用事業所とする(厚生年金保険法)
一 次に掲げる事業(一定のサービス業・農林水産業などを除く)の事業所又は事務所であって、常時5人以上の従業員を使用するもの
二 国、地方公共団体又は法人の事業所又は事務所であって、常時従業員を使用するもの
★ 健康保険法・厚生年金保険法における短時間就労者(いわゆる「パート」)の取扱
常用的雇用関係にあるかどうかによるが、具体的には「勤務時間」及び「勤務日数」がどちらも一般従業員(被保険者となっている人)の4分の3以上であれば被保険者とすることが妥当とされています。
7 新たな人材の採用
人材採用に伴う各種届出、労務管理など
8 人事労務管理
賃金管理
賃金管理が、労務管理の中で労働時間管理と共に最も重要な管理であることはいうまでもありません。企業において、賃金の額と制度について計画し、実施・改善していくことが賃金管理です。賃金体系をどのよう設計するかによって、従業員の仕事に対する取組みも異なってきます。これらについてのご相談を承ります。
9 雇用に関する助成金の申請
10 これらの事項にかかる変更等の届出及びメンテナンス
(ご参考)社会保険加入のメリット&加入しなかった場合の定め
… 一定の要件を満たせば、加入は義務ですが・・
メリット
@ 従業員の定着、優れた人材の確保などに効果的である。
A 国民年金の基礎年金に上乗せする形で加入期間の給料に比例して厚生年金が支給されるので、将来の年金の充実を図れる。
B 厚生年金加入者の20歳〜60歳の被扶養配偶者は国民年金の第3号被保険者となり、保険料を納めなくともよい。
C 法人事業所の場合は事業主1人でも強制適用事業所ですので、事業主本人も当然加入となり、給付を受けられる。
D 健康保険・厚生年金保険の保険料の事業主負担分は法定福利費(個人事業の場合は、必要経費)として損金計上できる。
E 傷病手当基金・出産手当金は、国民健康保険にないメリットである。
加入しなかった場合の罰則の定め
労働者災害補償保険法
報告、文書の提出等(46条) 怠ると→6月以下の懲役又は30万円以下の罰金(51条)。また、労災保険未手続事業主に対する費用徴収制度がある。
雇用保険法
被保険者に関する届出(46条) 怠ると→6月以下の懲役又は30万円以下の罰金(83条)
健康保険法
被保険者に関する届出(48条) 怠ると→6月以下の懲役又は50万円以下の罰金(208条)
厚生年金保険法
被保険者に関する届出(27条) 怠ると→6月以下の懲役又は20万円以下の罰金(102条)