1994年



(背番号8)

試合数
打率
打席
打数
得点
打点
安打
塁打
二塁打
三塁打
本塁打
盗塁
盗塁死
犠打
犠飛
四球
死球
三振
併殺打
長打率
出塁率
失策
130
.251(28位)
532
439
40
14
110
126
14
1
0
2
5
38
1
53
1
76
6
.287
.332
11

主なタイトル・記録

全試合出場(初)
初のお立ち台(4/14 中日戦)
ショート・セリーグ最高守備率



(1994年)

試合
勝ち数
負け数
引き分け
勝率
ゲーム差
130
62
68
0
.477
8.0

寸評

 この年は、割と楽しめた年だった。最終成績は、4位だが、実は9月には首位・巨人(優勝チーム)に、3.5差と追い上げていた。その後連敗して、前半に作った借金が重荷となりBクラス転落となるが、4位くらいなら上等・・・そんな感覚か。
この年は不良外国人のディアーが話題となっていた。とにかくよく振る。振って振って振りまくる。三振アーティストで、7月退団。オマリーも、年俸をケチった球団が退団させる(ヤクルトに移籍したオマリーは、翌年首位打者&MVPだ。)。この年以降、助っ人はさんざんたるものとなっていった。阪神のスカウトの無能力ぶりが誰の目にも明らかとなっていったのである。
他方で、助っ人でもでファンの支持を得た人がいる。郭李建夫。郭李と、久保(05年阪神ピッチングコーチ)、中西(同)、狼男の弓長に、古溝(日ハムから移籍してきて、月刊MVPも獲得)が、中継ぎとしてとても頑張った。あと、薮が新人王獲得。これは明るい話題であった。






(1994年)

まず、毎年ショートのライバルをチェックする必要があるのが基本であるが、この年は一応、米崎薫臣(現在、千里で「薫臣」のオーナーをしているとテレビで紹介されていた。)。というわけで、実はレギュラーの地位は安泰なのは明らかであった。
主に打順は2番が多かったが、実質的には8番あたりがよかったろうと思う。本来なら、引っ張れてミートもうまかった関川(当時はキャッチャー)が2番に適していたのであろうが、リードの面で悩んでいたため、8番にされていたようである (余談だが、関川と言う人は神経質すぎるところがあって、落ち込む時は人以上に落ち込むらしかった。)

個人的には、この頃から気合を入れて久慈の様子を見守るようになってきた。
みなさんよくご存知だと思うのだが、久慈選手のプレースタイルについて、今一度、確認しておこう。(ただし、あくまで私個人の見解である点はご承知いただきたい)

■守備について
 とにかく守備範囲。前後の守備範囲の広さは、ピカ一。前へのショートバウンド(甲子園の土はやわらかい)へのつっこみも読みが早い。球際に強いため捕球も安定している。後方へのポップフライの追い方なんて、一直線ですよ。素晴らしい。
 次に、左右への打球について。右方向の守備はこれまたすごい。定位置からセカンド右への打球にスタンドで追いつき、体を反転させて一塁送球、といったプレーはすごかった。ピッチャー返しの打球を追うカメラの左方から、スッと久慈選手が現れる光景は何度も見ました。  対して、三遊間の打球に対しては、ポツポツ微妙なプレーも。打球にはよく追いつくのだが、問題はそこから。ダイビングの体制から即座に送球(この送球が、ファーストが取りやすいよう絶妙にバウンドする形でなされる点も宣伝させていただく)させてアウトを取るプレーももちろんある。しかし、どうしても肩に弱点があるので、軟弱な送球になってしまうこともあった。疲れがたまっている(?)ときは、下半身の粘りが無く、踏ん張りがきかない(うまく説明できないが、足腰の踏ん張りが聞かないため、送球の際に体が三塁からホーム方向へ倒れてしまう)というシーンもあった。
 そんなことを言い出すときりが無いのはもちろんであるが、三塁方向への打球は、少しドキドキしながら見ていた。この場合の「ドキドキ」は、「失敗しないか冷や冷やして」のものではなくて、「ちゃんと(?)いいプレー見せてくれるか」のものなので、今考えると贅沢な「ドキドキ感」でした。
 カットプレーについては、判断よくされていたが(失礼ながら、この選手は「賢い!」と思う。)、レフトが石嶺だったので、右に左にちょっと大変そうだったイメージがある。
 二遊間は、92年以来ずっと、和田さんとの、「安心パック」。このコンビの相性・信頼感は現在でも強固なので、いい感じでくんでいたと推測される。
■打撃他について
 打撃については波が激しい人(桧山ほどではないが)という印象である。93年から、重いバットで、大石大二郎(近鉄)らのようにゴツンとあてていくバッティングスタイルを目指していたようであるが、一年ごとに少しずつバットを軽いものにしていった?ようである。(といっても、この年のものでも1Kg以上はあるらしい)。
 重いバットのせいだけではないだろうが、振り遅れが目立った。三塁方向へのファールも多かったからである。外角の球の流し打ちは上手だったけれど。
 データを見ると、三振もかなり多い。もう少し打席で粘れる選手であればよかっただろうし、本人もそれを目指してやっていたようであるが・・・。ただ、年を経るごとに、徐々に粘れるようになってきたのも確か。
 盗塁については・・・。成功2失敗5なので・・・(苦笑)。専門家の評は、「スタートはいい」ということだった。つまりは・・・はい。そういうことです・・・。


◆ショートの守備率.9824は、野村(.9817)をかわして、セリーグ最高。


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