脱獄情死行 第三回横溝正史賞受賞作



選評(石川喬司・大藪春彦・荻昌弘・中島河太郎・夏樹静子)


第一章 戦時下犯罪 (senjika.pdf) 678kb

第二章 鬼畜の森 (kichiku.pdf) 620kb
第三章 脱獄行・つめ落とし作戦 (thume.pdf) 595kb
第四章 情炎の宴 (jyouen.pdf) 657kb
第五章 忌避者の青春 (kihisha.pdf) 590kb
第六章 愛は奪われ行く (aiwa.pdf) 632kb
第七章 炎の記憶 (honoo.pdf) 543kb






「逃げてやる、あの人のために・・・」ガチャリと音を立てて、シリンダー錠が閉じられた。
ただ一人、冷たい独居房に残された女死刑囚玉江。父を知らず、母も幼くして失くした。
そして、木地師の義父と夫婦同然に暮らした異常な日々。だがある日、玉江は義父の
胸を錐状の鉋で一突きに殺してしまった。
それ以来、玉江は男の生命を吸い取ってしか生きられない、奔放な女になっていった。
そんな玉江が、初めて男の愛を知った時、その体も手も、拭いきれないほどの血で汚れ
ていた。そしていま、激情のままに生きた女の、決死の脱獄が始まった。
選考委員の激賞を浴びた大型新人の衝撃のデビュー。