台風10号と奥入瀬へ  2016.8.30

日本の絶景などには、必ず掲載されているだろう奥入瀬渓谷の写真。
幾つものスポットが、脳裏に浮かぶ。
ここ奥入瀬渓流ホテル改め、星野リゾートに宿を取った。
渓谷は、ホテルの脇を流れる奥入瀬川に沿って、十和田湖まで14qの遊歩道が完備されている。
手つかずの自然の中に放り出されたような場所である。
自然と会話が小声になり、木々や苔、水の流れの音を聞こうと耳を澄ませてしまう。

不運にも、台風の影響による豪雨によって、清流は土色に濁りまさに濁流と化している。
初めての奥入瀬が、狂気を秘めた濁流であったとは・・・一体どんな悪さをしてきているのか。
あれやこれやと自分の言動を恨んでしまっている。

接客のお姉さん曰く、
自分はこの度初めて台風に遭遇するという。
ここ30年、上陸したことが無いのだと、
へぇ〜と感心。

生命感あふれる新緑の季節もさることながら、
秋の紅葉は、また息をのむ美しさだと・・・
元の景観が回復するには、
どのくらいの期間を要するだろうか


外の豪雨も、静かな広い館内から見たら、
映画のワンシーンの様。時折激しく雨が吹きかけても、
何の不安も無いかのようでした。

騒動は、夜、バイキングを楽しんでいる最中に起こりました。
川が決壊して、ホテルまで土砂が流れ込んできたのです。
1階のホールでは、
ガラスの壁越しに高さ15cm位の濁水が押し寄せているのが見えます。
ドアの隙間から滲んできているのか、既に沢山のリネンが敷かれていました。

急遽、バイキング会場を上のラウンジに設営。
食事中の客を、静かに移動させるスタッフ・・・、
そんなホテルマンの気持ちもどこ吹く風の客達、
その後も、何事も無かったように談笑して過ごしました。

ホテル関係者は、どれ程大変な思いをしたことでしょう・・・
危機迫る状態でありながら、大変落ち着いて誘導され、
何の不安も感じられず、滅多に味わえない貴重な思い出になりました。

台風が、北海道に向かう深夜には温帯低気圧に変わりました。
翌日、まさに台風一過の晴天!しかし、渓流はあちらこちらに台風の爪痕が残されていました。
早く、回復して欲しいと真に願ったものです。
      

同行したお姉さんが、若かりし頃(10代後半〜)に友人と訪れたという十和田湖、
この乙女の像は変わらず、立っているとのこと。
ここの水で泳いだという話を聞きながら、昔の時代へひとっとび・・・

歳月の流れは、放たれた矢の如しですね。

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