2007年 「インド子どもの憩いの村」スタディツアー報告


 2007年3月26日(月)の早朝(7時30分)、インド・スタディツアーの面々は新潟空港に集結しました。空港のミーティングで、新潟県国際交流協会の土田局長の激励のご挨拶に続き、新潟大学付属長岡中学校の3人の生徒さん、新潟工業高校の3人の生徒さん、それぞれの学校の付き添いの先生、国際交流協会の椿団長、BANANAプロダクションのカメラマン(BSN派遣)の平澤さん、それに私の11人のメンバーの自己紹介。緊張の面持ちの生徒さんに私も無事に連れ帰れるかと、ふと不安がよぎりました。
 新潟空港から韓国ソウルまで2時間15分のフライト。乗り継ぎの待ち時間、大韓航空の専用バスで、無料のソウル市内見学。次にインド・ムンバイ(ボンベイ)に9時間10分(時差:マイナス3.5時間)のフライト。27日、深夜2時15分ムンバイ着。ホテルへ。午後、市内見学。スラム街や洗濯場などを垣間見て衝撃。28日、早朝5時30分ホテル出発。8時、インディアン航空にて、2時間45分のフライト、ビシャカパトナム到着。ローズ夫妻や子どもたちの出迎えを受け、現地に直行。待ち構えた子どもたちとスタッフの熱烈な歓迎を受けました。子どもたちの日本語の挨拶もすっかり板についていてビックリ。通訳のミサラ氏の奥様の特訓とか、ご夫妻での協力に頭の下がる思いでした。
 
子どもたちが花で迎えてくれました
日本語の幕を作ってくれました ウェルカムパーティーはマンゴーの大樹の下でカレーのバイキング
日本の生徒さんはじめスタディツアーの面々の紹介です 一緒にダンスをしました 整備途中のグラウンドでクリケットをする男の子たち

 プロジェクトの進行は予想以上でした。前庭は美しく整備され、子どものための診療所は完成し、県の助成金(平成18年度後期)100万円で、救急仕様の自動車やベッド、薬品・治療用具などが整えられていました。野菜畑や家畜のための牧草地、色とりどりのローズ園、バナナ畑(900本とか)などの散水装置も設置されていました。
 何よりも生徒さんたちの人気は大変なもので、日本から高校生が運んできた「子ども用車椅子」の贈呈や修理の実演をはじめ、中学生の英語の手作り紙芝居「おむすびころりん」の上演、サッカーやクリケットなどのスポーツの交流、圧巻は施設の子どもたちも大フィーバーした高校生の珍妙な応援ダンスでした。様々なアイデアに満ちた2日間の逗留は、あっという間に終了しました。

バナナ園とバラ園はこのように並んでいます 太陽熱クッカーも活躍中 夜になり服を着替えた子どもたち。それぞれが描いた絵を見せに来ました
大食堂での夕食。びっくりするくらい大きなお皿です 子ども達は年齢の近い生徒たちとすぐに仲良くなります 子ども用車椅子の進呈
職業訓練に通う男の子たちの宿泊所 宿泊のみならず勉強もしています 農場を耕す耕運機も
診療所の前景 診療所の中。早速ベッドに寝そべる子どもも 看護士さんと握手を
救急車から患者を運び出すデモンストレーション 子ども達の作品。エッフェル塔もちゃんと知っています 様々な学習発表もありました


 このスタディツアーを通して、私どもの今後の方向を示唆された思いがしました。2007年末をもって、インド「子どもの憩いの村」プロジェクトは、一応完結しますが、それからは、両国の青少年の友好・親善・研修の場として活用出来るのではないか、ということです。最後の夜の両国の青少年・少女のファイナルパーティーを見て、若者にはすでに国境はないのだということをしみじみ思い知らされました。英語で会話し、ダンスや歌に興じる姿には、日本だのインドだのと区別することはもはや不見識なんだということを感じさせました。
 インドに青少年・少女をどんどんお連れで出来たらいいな。それにしても高い旅行費用をもっと安価に出来ないかな。そんなことを考えたツアーでした。