インドの子どもたちとの出会い  

 さいたま市 土居則子

 昨春、NHKラジオ深夜便で耳にした片桐和子先生のインドの恵まれない子ども達に対する熱い思いに心打たれて、私はその朝、渋谷の放送局に電話連絡先を尋ねたことからインドへの道が開かれました。そして今回、発展途上の国 インドの一部見聞が実現しました。


 3月26日(月)夕6時近く、空港の到着ロビーにはマリーゴールドの花のレイを手にした大勢の子ども達が待っていてくれて、思いもよらない賑やかな大歓迎に感激しました。子ども達は皆が笑顔でとても大きな目、“おかあさん!”と両手につながってきました。迎えの車に乗って「片桐子どもの憩いの村」へ帰る車中、子ども達の元気な歌声が続きました。

 滞在は僅か2日間でしたが、130余名の子どもさん方の日本語学習意欲の旺盛さと35℃炎天下での長時間の行事中の我慢強さには本当に感心しました。
 ローズさんご一家、先生やスタッフ皆さんに温かく見守られ、安心して寝食できている幸せにきっと感謝しているのでしょう。そのレールを引かれた片桐先生ご夫妻にも当然、神様のような感謝の思いでいるものと察せられました。

 新しい学校設備が整って、いよいよ勉強に運動にと競って皆が励むでしょう。オリンピック選手誕生も夢ではないと思いましたし、格差のない安心して生活出来る社会を築くために尽力する立派な指導者・教育者もこの村からきっと育っていくであろうと感じました。
          

 帰国して改めて日本は居心地が良く、安心して言いたいことやしたいことのできる幸せな島国だと実感したことです。
 昨春3月までの9年間に経験したJICA/JOCVでの家政分野技術顧問としてのつながりをインドにも活かせたら、この先も何らかのお手伝いができたらと思っています。
 そしてもし次回、訪れるチャンスがあるなら、俎板と包丁を持参して調理を担当されていた方の負担を軽減したい、子どもたちにも菜園や家畜飼育の手伝いが出来るように、家庭科実習で衣食の技術を身に付け女性が自立できるようにアドバイスできたら等とも考えています。生きてゆくための知恵と技術を学んでほしいと思います。

 片桐先生から送っていただいた「インドのNGO-JICA ジャパンデスク ニューズレター 2012月1月号」で川並裕子短期隊員の活動を知りましたが、川並さんはホンジュラス(スペイン語圏)でも2年間小学校教諭隊員経験をお持ちだったからこそ、僅か3ヶ月弱でも大きな成果を挙げられたと嬉しく思いました。神戸の小学校でも慕われるでしょう。発展途上国の厳しい環境下での生活経験は、若者を大きく成長発展させると思います。
 恵まれた日本に生まれ育った若者の一人でも多くの方が、異文化国で生活経験できれば“感謝する心”や“思いやり”精神も大きく育つと思います。

 皆で平和な地球にしたいものですね!