・ 設計事務所とは何するところ?
建築設計事務所とは、一級建築士あるいは二級建築士、あるいは木造建築士のいずれかの管理建
築士を置き、建築全般のコンサルタントを業務として行う事務所です。
これらの業務は、建築士の資格によって業務の範囲が制限されており、都市計画、あるいは都市再
開発のような大規模なものから、個人住宅や店舗の設計監理、あるいはインテリアデザインなどの極
小規模のものまでの、企画や調査、設計、工事監理、諸官庁申請等、実に広範囲に及びます。
 
また、設計事務所はその性格的に、組織事務所と個人事務所に大別されますが、一般的に組織事務
所といわれるところは数十人、あるいは数百人の職員を抱え、意匠デザインから構造設計、設備設計、
工事監理などを、担当者はそれぞれ異なるにしても一つの事務所で行うのに対し、個人事務所は意匠
デザインを主に得意とするところ、構造設計を得意とするところ、あるいは設備設計しかやらないところ
など、得意分野があるのが普通です。
一般的に個人事務所で設計事務所というと、意匠設計・工事監理を専門に行っているところを指します。
 
・ 依頼する設計事務所はどうやって決める?
公共事業や民間でも大規模なものなどは、設計事務所の選定方法として入札やプロポーザル、といった
方法をとることがありますが、個人住宅規模の設計や工事監理では、どこか1社の設計事務所に絞って、
打ち合わせるのが普通でしょう。
その1社の設計事務所をどうやって決めるのか、ということですが、普通は知人の中に設計事務所の人
がいたり、いなければ知人の紹介を受ける、などが一般的です。それも無ければ自分で探す、ということ
になりますが、設計事務所といってもそれこそ様々です。見知らぬ事務所を一人でいきなり訪ねるのは、
多少、賭のようなものでもあります。やはり何らかの方法で多少なりともその事務所の情報を得て、考え
が合いそうなところを探しましょう。
情報を得る方法としては、近くに設計事務所がある場合は、複数の建築の業界関係者にそれとなく評判
を聞く、というのが最も的確かもしれません。
近くに設計事務所を知らない場合には、近頃ではネットで情報を得る、というのが一般的でしょう。最も
設計事務所が近くにあっても、ネットでも確認できるに越したことはありません。
 
最初は匿名のメールで聞いてみる、少し具体的に聞いてみる、などのやり取りをしてみて、話が合いそう
であれば、直接会って話をしてみる、と段階を踏んで検討されることをお勧めします。
 
・ どこまで無料でどこから費用がかかってくる?
普通お医者さんでいう、初診費用は取らない設計事務所が多いと思います。僕の事務所の場合は、最
初の面談、打ち合わせ相談から、第一案となる「たたき台」の作成までは費用を頂きません。
これは事務所によって様々で、一定している訳ではありませんので、最初の打ち合わせの頃に、どこま
で無料で、どこから費用がかかってくるのか、そしてそれは幾らぐらいかお尋ねになると良いと思います。
特に高名な建築家の事務所などでは、弁護士のように相談料すら請求するところもあるようですので、
少し注意が必要です。
設計・監理料は国土交通省の告示で推奨値が決められており、内容は建築物の規模、用途などによっ
て細かく分類されています。よく言われるように工事費の何パーセントという形では決まりません。
但し民間工事の場合、多くの設計事務所ではこの告示によらず、各々事務所ごとで算定しているようで
す。

MASAKI ARCHITEC DESIGN