・ 施工業者とは?
建築などの工事をする業者を施工業者といいます。規模による分け方では、大きいほうからスーパーゼ
ネコン、大手、中堅、また、地方の大手、中堅、工務店、個人の大工さん、などと分けることができます。
業務の内容による分け方では、施工だけを行うところと、設計・施工で請け負うところとありますが、地方
の規模の小さいところは、設計・施工と謳っていても、設計を外注に出しているところも多いようです。
 
施工方法による分け方では、自前で職人を抱えて工事をやっているところでも、すべて自前で、というの
はほとんど無くて、色々な工事を下請けに発注します。最初から職人を一切置かず、現場の監督さんの
み置いてる会社、あるいは現場監督さんさえ置いていない、商社のような業者もあります。
ハウスメーカーなども営業、設計・施工と一貫して行っているように見えますが、工事は協力業者と呼ば
れる施工代理店を、下請けで使っているところが多いようです。
 
・ 施工業者はどうやって選ぶ?
公共事業や民間でも大きい工事などは普通、競争入札が一般的です。更に大規模なものになれば、
プロポーザルと呼ばれる、提案型で施工業者を決定することもあります。
民間の住宅クラスの工事では、最近は設計事務所に依頼して競争入札も行われるようですが、従来は
最初の相談から1社に絞って交渉する、いわゆる特命方式、あるいは随契(随意契約)というのが一般
的でした。
僕のところでは個人住宅の場合、「見積り合わせ」という、数社の見積額を比較検討して決定する方法
をとっていますが、入札と異なるところは、いきなり最低価格で決定するのではなく、様々な情報を検討
して最終的に1社に絞る、というものです。
 
・ 欠陥住宅は本当にある?
残念ながらあります。昨今マスコミやTVで欠陥住宅を指摘しているところをよく見かけます。TVのショー
としてわざとらしく見せているものも多いようですが、中には深刻な欠陥住宅もあります。
こうした「欠陥住宅」の被害にどうやったら遭わないで済むか、ということですが、私たちが知っている限
り、工事の現場サイドで職人さんが意識的に手を抜く、ということではありません。問題はその工事を請
け負っている、施工業者の経営体質です。
当然、巧みな営業に乗せられて被害に遭われるケースが多いんだと思いますが、もう一つは、こうした
施工業者と真の信頼関係を築くことなく、工事の契約を交わしてしまう建築主にも、責任があるとは言え
ませんが問題は残ります。
その問題というのは、やはり高額の買い物をする訳ですから、建築主の方も「家を建てる」には何から手
をつければいいのか、どうした手順が必要なのか、といった事にもう少し関心を持つべきであると思いま
す。なかなか時間も無いから、何もかも面倒見の良い営業担当者にすべて任せてしまって、後悔すると
いうケースが多いように思います。
近頃は「品確法」なる法律にも制定されているように、重大な瑕疵工事には完成後十年の保証が義務づ
けられるようになって来ましたが、本当に、相手が心から信頼出来るのか、信用出来るのか、人を見る目
も大変重要です。
 

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