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灘の家


2メートルの路地に面した3800×9000の極小敷地。両側いっぱい隣家が迫り、裏も隣家の高い煉瓦塀。法規一杯に建てても6坪、3階建てにして18坪。鉄骨造3階建て+屋根裏物置こんなギリギリの条件のところに、祖父と夫婦と娘さん二人、3世代5人が住むという。鍋、食器、衣類、布団と必要なものをチエックするところから設計が始まった。覚悟して生活を見直してみれば、本当に日常に必要なものはそんなに多くはない。昭和30年頃までの我々の生活もそうだったように思う。

何しろ狭い。ちょっとした柱や梁の凸凹も邪魔になる。柱はH-100×100を壁の中に納めバランスよく筋交いを入れた。使用した鉄骨は10トンくらい。巾3.6メートル、高さ10メートルの建物はいかにも細長く、分厚い一体型の基礎コンクリートにしっかり固定されている。阪神大震災の時は派手に揺れ、夫婦で部屋の中を転げ回ったという。地震が収まれば、回りじゅう壊滅状態の中、すっくと立っていた。


敷地面積 36.23 m2
建築面積 22.57 m2
床面積 63.36 m2





周り一杯に囲まれた前の家は昼間も電灯をつけ、冬は底冷えのする寒い暗い家だった。
建物を法規いっぱいに高くすれば、屋根だけは一日中お日様があたる。
神戸で最初の太陽熱暖房(OMソーラー)の採用。屋根は一面集熱用強化ガラス。


【階段】
浴室、脱衣室と玄関を3.6メートルのあいだに
納めれば、玄関に下足箱をとる余裕さえ
ない。階段の蹴上部分を引き出しにして、
下足箱にしている。


【ダイニングキッチン】
イス、テーブル共杉材。イスは後ろの通路を
確保するため、使用しない時はカウンター下の
食器戸棚に座板が食い込むようになっている。
床、天井とも兵庫県産の杉の間伐材を使用。


洗面脱衣室−床、壁とも杉間伐材小幅板。
浴室−壁タイル貼り。模様はサンプルの
タイルを利用。


【祖父の部屋(和室4.5帖)】
階段下に押入。押入下のグリルはOMソーラーの
循環用グリル。暖気は階段を通り、2、3階の各室を
通って屋根裏物置の機械室に。


【居間兼寝室(和室4.5帖)】
壁は漆喰塗り。天井は杉間伐材の小幅板。
照明器具は和紙の手作り。
バルコニーへの開口部はアルミサッシュ+断熱障子。
押入内部は寝具入れ+2段の洋服かけ。下部引き出しは、Yシャツ、
下着、くつした、ハンカチ、その他。


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