目が覚めたときは、ぼんやりとしていたのだ。
そのうちに、隣にいるミロが起き上がっているのに気がついた。
ミロ……もう起きていたのか……なにを見ている…?……含み笑いをしているようだが………?
そのうちに私は、ことの次第に気がついた。
ミロは、私を見ていたのだ!
一瞬、身体が硬直し、心臓が動きをとめたような気がした。
慌てて背を向けて、身体を縮める。
「…あれ? 起きちゃったの?」
背中にミロの声を聞きながら夢中で毛布を手探りした手を、ミロにつかまれた。
心臓が再び動き出し、頭に血が昇ってくる。
私としたことが、なんというところをミロに見られてしまったのだろう………!
あまりの不覚さに涙が滲んだ。
ものも言えずにそのまま伏せていると、ミロが忍び笑いをしながら私を引き起こそうとする。
必死になって身を固くしていたのに、ついに抱き寄せられ顔を見られた。
くすくす笑っていたミロが喉の奥で 「 あ…… 」 と言ったきり黙り込んだ。
「………ごめん、カミュ……すまなかった………」
低い声でそう言うと、ミロは私を静かに横たえ、そっと包むように抱きしめたのだ。
……ミロ…………
頬を一筋の涙が流れた。
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