ミロとアフロの会話 |
「私が先日カミュに贈った蒼薔薇は、外界の穢れを寄せ付けぬ聖域の、 その中でも最高の清浄さを誇る我が双魚宮の 中庭で咲いたものなのだ! したたるような蒼い月の光を浴び、 アテナの暖かくも高貴な小宇宙を常に間近に受けて 生育したバラでなくては、 真の蒼を望むことはできはしない。 見よ、私のいとしい蒼いバラを! かつてこれほどまで に幽玄で艶麗で謎に満ち、 官能かつ耽美な香りを漂わせるバラがあっただろうか? 世界中のどこに出しても、私の 蒼薔薇こそが最高の存在だと断言してみせよう!」 「ずいぶん長くしゃべってくれたが、ちょっと俺に代わってもらおうか。」 「ああ、ミロ、君も美について語るといい。」 「俺が先日蒼薔薇を贈ったカミュは、外界の穢れを寄せ付けぬ聖域の、 その中でも最高の清浄さを誇るかの宝瓶宮の 寝室で花開いたものなのだ! したたるような蒼い月の光を浴び、 この俺の暖かくも親密な小宇宙を常に間近に受け ていたカミュでなくては、 真の美を望むことはできはしない。 見よ、俺のいとしいカミュを! かつてこれほどまでに幽玄で艶麗で謎に満ち、 官能かつ耽美な香りを漂わせる存在があっただろうか? 世界中のどこに出しても、俺のカミュこそが最高の存在だと断言してみせよう!」 「ミロ………ちょっと引用が多すぎないか?」 「気にするなよ、双魚宮の蒼薔薇がかくも美しいカミュとともに在れば、 最強の美となるのは間違いなしだ。 これもみんなお前のおかげだぜ、心から感謝する。」 「まあよかろう、なんにせよ私のバラは世界最高水準の美を誇っているのだからね。 よし、来年は君たちに200本ほど蒼薔薇をくれてやろう。」 「えっっっ!」 「ところで、天蠍宮のベッドカバーは蒼いシルクだと聞くが?」 「ど、どうしてそれをっっ?」 「知れたこと。 シャカから聞いたのだ、シャカにわからぬものはない。」 「なっ、なにぃ〜〜っ!」 「その上でカミュを蒼い花びらでうずめてもよいのだよ、200本あれば惜しみなく使えるだろう、絵になるのは間違いなしだ。 高窓から蒼い月の光が零れ落ち蒼い花びらとカミュを照らし出す、どうだ、最高だろう。」 「え?……え、え〜〜〜っっ!」 「そんなに照れることはない。 美の演出は私のライフワークだからね。 見せろとは言わない、あとで感想を言ってくれればいいのだ。 どう? 乗り気になった?」 「う……う〜〜ん……」 |
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