背後から襲い掛かってきた冥闘士にカミュがオーロラエクスキューションを浴びせようとした瞬間、
側面からミロのスカーレットニードルが撃ち込まれていた。
「ミロ!」
眉をひそめて抗議の声を上げようとしたカミュにかまわず、ミロはその腰に手をまわしてグイッと引き寄せる。
「俺が守らなきゃ、誰がお前を守るんだ?」
それを言われると、ハーデス城での負い目がある分、カミュも強硬な態度はとれるものではない。
その僅かの逡巡の隙をぬって柔らかい唇を盗んだミロが、素早く振り向きざまに、背後から忍び寄ってきた冥闘士に
スカーレットニードルを撃ち込んだ。 同時にカミュも左方からの敵二人を倒している。
サガとシュラも、どこか他の場所で戦端を開いているに違いなかった。
「行くぞ!」
頷くカミュの頬にかすかに血の色がのぼっているのは先ほどの抱擁の余韻だろうか。
続きは帰ってからだ、と思いながらミロは冥界の闇に歩を進めていった。
勢いで日記に現われた追加の短篇です。
ああ、やっぱり闘っているところが聖闘士には似合っています。
ミロ様、実にかっこいいわねぇ♪
問題は、こういうシーンでストーリー構成できそうにないということですね………。
キスと抱擁の方が気軽に書けます、ミロ様も嬉しそうではあるし。