「いろは歌」      平安中期成立



カミュが逝ってしまった  
あれほど鮮やかに俺の中で輝いていたのに

もはやこの世で永遠なものなど 何もありはしないのだ
移り変わるのが世の常とはいえ とても俺には耐えられようはずもない

それでも明日を信じて生きろというのか
お前と共に有った日々を夢に見ることさえ許されぬ俺に
幸福に酔いしれたときを忘られぬ俺に

カミュが逝ってしまった  
あれほど鮮やかに俺の中で輝いていたのに






                        いろは歌は、涅槃経の
                        「諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」の意訳とされています。
                        子供の手習いとしては、とんでもなく深い意味があり、驚くばかりです。


    色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ
   有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず