さよならは別れの言葉じゃなくて 再び逢うまでの遠い約束
  現在(いま)を嘆いても 胸を痛めても ほんの夢の途中
  このまま何時間でも抱いていたいけど
  ただこのまま冷たい頬をあたためたいけど

                                                 「 夢の途中 」より      歌 : 来生たかお


こんな筈ではなかったのに   お前をこんな姿にしようとは思いもしなかったのに


宝瓶宮のホールに入って 遠くに横たわるお前を見つけた
無我夢中で駆け寄り そっと抱きしめた
凍っていくのは俺の心臓のほうで
冷えていくのは俺の心のほうで

カミュ  カミュ  暖かかったお前はどこに行った
手を差し伸べて俺を迎えたお前はどこに行った
頬がこんなに冷たくて  唇がこんなに結ばれて  指がこんなに真っ白で  瞳がこんなに閉ざされて

夢だ  そうだ  きっと夢なんだ
悪い夢を見ている途中なんだ  そうに決まってる  お前が死ぬ筈はないから
そのうち目が覚めて ほっとして笑い合って 抱き合ってお互いを確かめて
風を感じて 光を浴びて 巡り来る季節をともに過ごせる

何時間も抱いていた  頬を寄せて俺の熱を伝えてやった  
たくさんの思い出を話してやった  夢見た未来を語りつくした
それでもカミュは目覚めない  こんなにこんなに暖めているのに

俺もまだ 夢の途中にいる





                                
書きたくなって書いて
                                書きながらぽろぽろ泣きました。
                                 いくら幸せな話を書いてみても、これもまた事実なのです。

                                目覚めたときに お二人が幸せな未来の中にいることを信じます。