ミロ………そんなに興奮を抑えることができぬほど、熾烈な闘いだったのか………
もっと私を抱いてくれてよいから……
お前の中の熾火(おきび)を私の中に移してくれてよいから…………
お前のために 私にできることは他にないか?
お前が望むことならなんでもしよう
暑い夏に
私の身体が冷たくて心地よいと喜びながら
「 俺の身体が熱くてすまない 」 と気をつかってくれる……
そんなことはないのだ
その分だけお前が冷たさを感じてくれるのが、私のささやかな喜びなのだから
凍てつく冬に
外から来た私を抱いて 「 寒くはなかったか?」 と気にかけてくれる……
それよりも私には
冷たい私の身体を抱いて お前が凍えはしないかと気がかりでならないのだ
ミロ………私を抱いて いつものお前に戻るがいい
私の冷たさをお前が吸い込み お前の熱さを私が受け取ろう
もっと強く抱きしめてくれてよいから………私のミロ……