普通のしりとりではつまらない、四文字熟語でやってみたい、とカミュが言うので俺もその提案に乗ることにした。
「では私から。天涯孤独。」
「絶対にお前を一人にはしないぜ!空前絶後♪」
「五臓六腑」
「はぁ? そりゃ、内臓も健康なほうがいいが。夫唱婦随♪」
「異国情緒」
「ああっ、お前にエスニックな衣装を着せてじっくり鑑賞してからそれをこの手で脱がせて……!朝雲暮雨(ちょううん
ぼう)♪知ってるか?男女がしっぽりと濡れるさまを言うんだぜ♪」
「鵜目鷹目」
「うるさい奴らには見つからないようにしてやるさ、明眸皓歯(めいぼうこうし)♪美しい瞳と白い歯ってこと♪」
「杓子定規」
「だからさ、俺がやわらかくしてやるよ。義理人情♪」
「紆余曲折」
「うん、その結果、うまく行くんだよ♪痛快無比♪」
「百戦錬磨」
「じゃあ、さっそく♪」
「えっ!」
「ふふふ、これが百一戦目♪」
「そんなっ………」
「いいから、いいから♪」
しりとりをしないか、とミロが言ってきたので、私が先なら良いと言って挑戦を受けることにした。
「タイル」
「ん?ずいぶん地味だな。留守。」
「スチール」
「ホームスチールか?それともステンレス?ルビー」
「ビール」
「ええと、ルリカケス」
「スタイル」
「うん、お前はスタイル抜群だよ♪ ルクセンブルグ」
「グーグル」
「パソコン世代だな、瑠璃鏡♪」
「ミサイル」
「不穏当だぜ、留守番電話」
「ワッフル」
「うん、あれは美味い!ルター。マルチン・ルターだぜ」
「タイトル」
「お前のタイトルは世界の至宝だよ。ルックス♪」
「スマイル」
「笑顔は大切だが、なんか意図を感じるな………ルール」
「ルーブル」
「そう来たか!………またルか?ルイ十四世」
「イーゼル」
「絵を描くときの台だろ、知ってるぜ。ルームメイト」
「トール」
「トールってアスガルドの?る………る………」
「降参か?」
「おい、待てっ!決め付けるな!る、る、る………」
「時間切れだ。罰ゲームをしてもらう。」
「罰ゲーム?!
聞いてないぜ、なにをするんだ?」
「ふふふ、これからゆっくり考えさせてもらおう。」
「その、ふふふってなんだよ?気になるな!」
「いいから、いいから♪」
「あっ、俺の十八番まで!!」