「 子安武人の誕生日 」


「今日は子安武人の誕生日だ。」
「え?誰?」
「声優だ。ガンダムウィングのゼクス、ふしぎ遊戯の星宿、ムーミンのスナフキン、幽遊白書の城戸、アンジェリークのオリヴィエ、東京バビロンの桜塚星史郎、ケロロ軍曹のクルル曹長、ボボボーボボ・ボーボボのボーボボ…」
「…えっ? いま何か言ったか? よくわからんが。」
「それから、ああ、ハーデス篇のラダマンティスもそうだ。」
「な、なにぃ〜〜〜っっ!!!」
「なにを驚いている?」
「なにをって…! お、お前、忘れたのかっ?!俺たちが奴にどれほどひどい目に遭わせられたと思う?!」
「え?」
「ハーデス城では俺たち黄金が結界のせいで持てる力の十分の一も出せないのをいいことに、一般視聴者になんの説明もなくいきなり俺とムウとアイオリアを地獄の最下層コキュートスまで投げ落としてくれたのだぞっ!せめて、結界の説明くらいしておけ!と俺たち三人はどれほど思ったか知れないのだ!おかげで、まるで黄金が手も足も出ない赤子のように思われたではないか!気が利かないにもほどがあるっっ!」
「ほう、そんなことがあったのか。」
「今さら何を言っている!いくら自分があそこにいなかったからといって、お前だって奴には恨み骨髄ではないのか?奴がゼーロスの極悪非道、残虐無比の悪鬼の如き所業を見て見ぬ振りをしたせいで、お前はこともあろうに…あ……」
「え?それはなんのことだ?」
「……え……ええっと……それはだなぁ…」
「はっきりせぬのだな。 お前らしくもない。」
「いや、その……ああ、そうだ、GWのゼクスなら知っている!マスクをかぶっていて顔が見えないが、あいつはなかなかいい奴だ♪」
「ほう、お前もGWを知っているのか♪ あれは初代ガンダムのシャアと似ているところがあるキャラだな。」
「そうだろう、そうだろう、赤い彗星のシャアは実にいいぜ!俺の赤い衝撃といい勝負だ♪」
「そういえばシャアの声はお前に似ていると思うのだが。」
「そう思うか?うん、実は俺もそう思ってた♪」

こうしてアニメ談義は夜の更けるまで続いたのであった。