「 レンブラントの誕生日 」
「今日7月15日はレンブラント ( 1606〜1669 ) の誕生日だ。」
「むろん、レンブラントのことは知っている! お前の大先輩だからな♪」
「え?
私の先輩とは…?」
「レンブラントといえば17世紀を代表するオランダの画家で、『 光と影の魔術師 』 と呼ばれている。 星矢ファンなら、お前の 『
水と氷の魔術師 』
という麗名がレンブラントから来ていることを知らぬ者などいはしない!」
「麗名って………」
「俺たち黄金に冠せられた呼び名は様々だが、もっとも神に近い男だの、聖闘士の要(かなめ)だの、力こそ正義だの、天と地のはざまに咲き誇る美の戦士だの、いささか詩心に欠けるというものだ。
しかし、お前の、『 水と氷の魔術師 』 という名の麗しさはどうだ!
殺伐とした闘いを思わせるものは何もなく、まるでファンタジーかイリュージョンの世界に誘われるようじゃないか、さすがだね♪名は体 (たい)
を表すとはこのことだ!」
「そんなことを言われても……」
「照れることはないよ、堂々としてればいいさ。
お前の美しい呼び名は俺の誇りでもあるのだからな♪」
「ずいぶん人のことを言ってくれたが、そういうお前の呼び名はなんなのだ?」
「俺?
もちろん、真紅の衝撃♪」
「え?しかし、それは技の別称ではないのか?」
「それはそうだけどさ………」
「あっ、ミロ、なにを……っ!」
「真紅の衝撃っていうのはね………ほら……こんなふうに…」
「あ………ミロ……ミロ………」
「ねっ、わかっただろ♪
俺はお前の真紅の衝撃♪」
「そ…そんなこと…」
「いいから、いいから♪」