「 アーノルド・シュワルツェネッガーの誕生日 」


「今日7月30日はアーノルド・シュワルツェネッガー (1947〜) の誕生日だ。」
「おっ、知ってるぜ!シュワちゃんだ♪」
「……シュワ…ちゃん…?」
「そうだよ。 ここ日本じゃ、シュワルツェネッガーという名前がいささか長すぎるし、書くのも発音するのも難しいせいもあって、シュワちゃんと呼ぶのが一般的だ。」
「シュワちゃん…って…」
「深く考えるなよ。 俺に言わせれば、デスマスクがデっちゃんと呼ばれてることの方がもっと不思議だぜ!」
「えっ、そうなのか?!」
「えっ、それも知らないのか? デスのやつは、デスマスク ⇒ デス ⇒ デっちゃん という三段階の呼称を持つ。 どうも出世魚とは逆の現象のような気もするが。 なんにしても聖闘士では極めて珍しい現象だ。」
「長い名前ならアフロディーテやアルデバランがいるが。」
「アフロディーテがアフロなのは当然だが、アルデバランのアルはそれほど普及してないんじゃないのか? それにしてもし、デスマスクはたったの五文字なのに省略形が多い。俺たちの名前みたいにもともと短いと略称を作るまでには至らないが、デっちゃんというのは本来の名前のうち、たった一文字しか残ってないんだぜ。 20%の残存率だな。ロスとリアの残存率が40%、シュワルツェネッガーの残存率が30%なことを考えると、これはかなりの削減率だ。」
「私が思うに、『 〜ちゃん 』 というのは日本では親しみを込めた愛称のようなのだが、デスマスクはそれほどまでに日本で親しみを持たれているのだろうか?」
「う〜〜ん、俺にもそのへんは謎だ。 親しみもなにも、巨蟹宮の壁を一度でも見たら、そんな気分は銀河の果てまで吹っ飛ぶぜ! 見慣れてる筈の俺でもつい目をそらしたくなる。といっても、壁も床も天井もあの通りだから、目のそらしようがないんだが。 天蠍宮から宝瓶宮までの間に巨蟹宮があったら、せっかくのお前との逢瀬に暗い影がさしかねんっっ!毎晩、ナイトメアだ!」
「……デっちゃん……あのデスマスクが………デっちゃん………親しみの呼称…」
「そういつまでも悩むなよ、デスはデス、俺たちは俺たちだ。 『 様 』 も親しみの呼称だと思うぜ、それに尊敬が加わってるんだからはるかに格が上だろう♪ そうだ、そんなことより、日本でシュワルツェネッガーの映画を吹き替えるときは玄田哲章がやるって決まってるんだぜ♪」
「ほぅ! 玄田哲章といえばアルデバランの!」
「ああ、同じ声だ。 力強いからな、確かに適役だよ。」
「お前の声も十分に力強いが。」
「……え? そ、そうかな、いやぁ、それほどでも♪」
「いや、確かに力強い。 この私が保証する!じつに良い声だ。」
「それを言うなら……」
「あっ、ミロ!」
「お前の声は………ふふふ……昼と夜の違いが実に劇的で………ほら……こんなに…♪」
「あ………ああ……ミロ…そんな………そんなこと…」
「ほらね♪」