納 豆


「これは何だ?」
「納豆という、大豆の発酵食品だ。 米飯の副食にたいそう好まれるものらしい。 主に朝食時に供されるようだ。]
「ふうん……見た目はあまりパッとせんな。」
「味付けは醤油もしくは添付のたれを使用する。 トッピングのバリエーションは実に豊富だ。 葱・海苔・辛子・鰹節・卵黄・梅干・ちりめん
 じゃこ・青海苔・キムチ・オクラ・野沢菜・砂糖・山芋・大根おろし・しょうが・刻みトマト・ケチャップなど、要するになんでもあり、ということ
 だろう。」
「ずいぶん並べてくれたが、卵黄・砂糖・刻みトマト・ケチャップ、この四つ以外は知らんな。 あ、海苔も知ってる♪」
「……そうだろうな。」
「わけのわからんものは入れられん。 俺はこの五つを入れて食べることにする。」
「私は美穂の教えてくれた通りに、オーソドックスな、葱・海苔・辛子にしてみよう。」

「………どう思う?」
「匂いが……少々気にならぬか?」
「匂いもそうだが、俺の方はケチャップを入れすぎたかも知れん、本当にこれでよかったのか?」
「さあ………?」
「それに、このネバネバはどうにかならんのか? あ……指に付いた!」
「私も唇がちょっと………」
カミュが自分の発言にはっとしたときは、もう遅かった。
「どれどれ?」
「あ…………」
ミロの唇が 「 ネバネバ度 」 を検証するべく、カミュのそれに重ねられる。
ネバネバのせいか、ミロの口付けはいつもより長く、調査はより綿密に行なわれたようだ。
「カミュ………納豆が朝食に出されるわけがわかったような気がするぜ。」
「私もだ………夜には向かぬように思われる………」
「だから日本人は朝に納豆って決めたんだぜ、きっと! 長年の知恵の賜物に違いない!」
「そのようだな……」
しかし、納豆のおかげで、ただでさえ滑らかなカミュの唇がいっそうすべりが良くなっていたのは事実だった。
匂いと滑らかさと、どちらを取るか、考えるミロである。





                    調べてみると、納豆にいれるものはほんとに様々です。
                        砂糖やトマトには驚きましたが、ミロ様、その納豆、どんな味です?????

                        なんでも食べてみる旺盛な好奇心には脱帽ですね。
                        しかし、京都では納豆は出さないから、これは登別の離れかしら?
                        あの高級懐石主体の宿が、納豆出すかなぁ?
                        まあ、見聞録ですから、お気になさらずに。

                        BBSで納豆を示唆してくだっさたひろみさんのおかげでできた作品です。
                        ですから勝手に、この小品、ひろみさんに捧げます。
                        お好きなトッピングとともに、どうぞご笑納くださいませ♪