血液型占い |
ネットであれこれ見ていたら、「血液型占い」というのが出てきた。 何だ? これは? 仔細に見てみると、人は血液型によって、持って生まれた性格があるというではないか! ほう! まったく知らなかった! そうなのか! どれどれ、どうなっているんだ? ・ A 型…………真面目で慎重、芯が強い、几帳面、気配り、悲観主義、誠実、etc. ・ B 型…………好奇心旺盛、社交的、自然体、発想が豊か、etc. ・ O 型…………おおらか、親しみやすい、気分屋、親分肌、現実的、etc. ・AB型………… 頭脳明晰、二面性、合理的、公平、防衛本能、観察力、etc. 感心した俺は、さっそく身近な友人を例にとり、検討してみることにした。 A型というと、ええっと、まず第一に俺のカミュだな。それから、ムウ、デスマスク、老師か。 ほほぅ! さすがにカミュだ、全部当たっているではないか♪ 悲観主義というのがちょっと気になるが、人間、二度も冥界の空気を吸っていれば多少は悲観的になるのかもしれん。 しかし、この俺がサポートして世の中の楽しみを日々教えているから、問題はない♪ 希望を言わせてもらえば、「美貌」という項目も入れてほしいものだが、これは性格とは関係がないから諦めるほかあるまい。 ムウについてもまあ妥当なところだろう。聖衣の修復を手がけているからには、真面目で慎重、几帳面という項目は必須条件だからな。 老師は………たぶん合っていると思うんだが、ちょっとよくわからんな? それにしても、気配りができるんなら、腰を痛めたからといって宝瓶宮に泊まりに来るような真似はしないと思うんだが。 デスマスク? まるっきり違うだろうがっ!!奴が真面目で慎重で几帳面で気配りができて悲観主義だというのかっ??? あいつが先夜、離れに泊まったとき俺がどれほど苦渋を舐めたと思うんだっ!気配りが聞いて呆れるっっ! だいたい、人が親切に日本の風呂の入り方について教えているときに、奴はなんといった?! 「カミュの背中くらいは洗ってやったのか?」 と言ったんだぞっっ!!!! だっ、誰がそんなことをするかっっっ!!! 俺がどれほどカミュの意思を尊重してると思ってる !!! あわてて、真っ赤になって否定したら、奴は 「ほぅ〜〜、そうなのか♪」 と言いやがった。 信じてない! あれは絶対信じてない表情だった!! もしカミュにフリージングコフィンを習っていたら、俺は湯船ごと奴を凍らせたに違いないっ! 惜しいことをした! ……まあ、そんなことはいい。どんな法則にも例外はあるのだからな、忘れることにしよう。 あいつを友人と思うのが間違いなのだ。 B型、俺とアルデバランとシュラか。 ふうん、俺については120%当たっているではないか♪ 不思議なくらいぴったりだ!この占い、なかなかいいじゃないか。 シュラは……どっちかというとA型のような気がするが、まあ、どっちでもいいな、大事なのはなんといっても俺とカミュだ。 アルデバランも、どちらかというと次に検討するO型じゃないのか? まあ、こだわらんことにしよう。 どんな法則にも例外はあるのだからな。 O型はアイオリア、アイオロス、アフロディーテだな。 う〜ん、アイオリアもA型なんじゃないのか? どう考えても気分屋ではあるまい。アイオロスも俺の記憶では、アイオリアと変わらん性格のようだ。さすがは兄弟だな、それにしても、デスの奴に兄弟がいなくて助かったぜ。 アフロディーテは、わりと当たっているかもしれん。 薔薇を惜しみなくくれるところは、明らかに親分肌だな。 気性もさっぱりしているし、デスと違って、ネチネチと人をからかうわけでもないし。 肌の調子が悪いときに不機嫌そうなのが、気分屋らしいところか。 AB型、ここは一筋縄ではいかんな。 なにしろサガとシャカだぞっ。 性格は、まったくこの通りだ! よくここまで合致するものだな。俺には、 占いというより、事実の羅列としか思えん! サガの二面性については、聖域中に鳴り響いた実績があるし、シャカも、普段は虫も殺さぬ慈悲深そうな顔をしておきながら、いざ闘いとなると冷徹極まりないからな。 あいつが乙女座っていうのは、なんかの間違いじゃないのか? 絶対に敵にまわしたくないぜ! そうすると、黄金聖闘士12人中、的中しているのが俺とカミュとムウ、それにサガとシャカ。 まあ妥当なのが、老師とアフロディーテ。はずれているのが、デスの野郎と、アルデバランとシュラ、それにアイオリアとアイオロスか。 12人中5人はずれているというのは、あまり精度が高いとは云えんが、俺とカミュは100%当たっているし、サガとシャカも怖いくらいに当たっていることを考えると、この占いは信憑性が高いといって差し支えあるまい! ん? これは何だ? 血液型による相性占い?? な、なにぃ〜〜〜っっっ!!! す、すると、ここに俺とカミュの血液型を入力すれば、俺たちの相性がわかるのかっっっ??!! なんと素晴らしいのだっ!! もちろん、俺たちの相性が悪いはずはないが、それにしてもドキドキするな♪♪ 「 あなたの血液型 」 むろんB型だ! 「 彼女の血液型 」? ここにやや問題があるが、カミュがいるわけじゃなし、悩むことはない! 「A型 」と♪ ………で、出たっっ!!!! なにっっ!!! 相性40%だと〜〜っ?? どうしてだ??!!ん? 待てよ? 「性格的にはなにからなにまで対照的なので、無関心になるか、もしくは熱烈な恋愛関係に陥るかの正反対の結果が予想される」 ほ、ほぅ〜〜♪ 当たっているではないか!♪ 熱烈な恋愛関係そのものだぜ、俺たちは! ふっふっふっ♪ いや、まったくすごい占いだ、こんなものがあるとはな!日本にきてよかったと思うぜ♪ 「ミロ、ここにいたのか。」 「ああ、カミュ、いいところに来たな♪ お前、血液型占いって知ってるか?」 「ああ、それなら知っている。」 「ふうん、お前にしては情報が早いな!」 「うむ、ここ何日か、ニュースで流れたからな。」 「え? そうなのか?」 「私は英語版の放送で見たのだから、お前が知らぬのも無理はない。 最近、日本で血液型による性格分類をテーマにした番組が放送されたのだが、その内容が、血液型での差別につながりかねないと批判を浴びており、「放送倫理・番組向上機構(BPO)」の青少年委員会が放送各社にクレームをつけ注意を喚起したのだ。 だいたい、血液型による性格分類など非科学的でなんの根拠もなく、A・B・O・ABの4種類で性格を分類するのは、全人類を4つの性格に分類するということで乱暴極まりないのだ。 占い自体、根拠が認められないが、血液型占いなどその最たるものだ。 一見、科学的根拠がありそうにみえるぶんだけ、さらに始末が悪い。 血液型占いが存在するのも日本だけで、そのような非科学的占いを信じる側にもおおいに問題があるといえる」。 「………あ…そ、そうだな……」 「で、お前の話とは何だ?」 「いや、あの……」 「どうかしたのか?」 「カミュ………お前、俺のことが好きか?」 「なっ、なにをいきなり……っ!」 「いいから答えろよ!」 突然のことにとまどうカミュをミロが抱きしめた。 「俺はお前を愛してる……ああ、心の底から好きだ!たしかに性格は正反対かもしれないが、ともかく好きだっ!」 理屈なんかどうでもいい、とミロは考えた。 今ここにいる俺がカミュを好きなのに、なんの理由が必要だろう。 俺は俺、カミュはカミュ、そしてお互いに好き合ってる、それでいいじゃないか! 当惑して真っ赤になっているカミュの手が、それでもミロの背に回された。 「ミロ………あの……よくわからないが……」 「いいんだよ……なにも云わなくても……」 やさしい口付けが与えられ、艶やかな髪がさらと揺れる。 それでも、やっぱり当たってるみたいだな、あの占い……俺たちにはぴったりだ 「……隣りに…行く?」 「ん……」 冬の夜は長い。 北風が強まってきた。 ほんとに4人については当たってるんですけどね。 自分がAB型なので、A型とB型の特徴なんて気にもしていなかったのですが、 さすがに今回はよくわかりました! A型代表 「 アクエリアスのカミュ 」 B型代表 「 スコーピオンのミロ 」 ええ、一生、忘れません!なんて覚えやすいのかしら♪ (↑だから根拠、ないんだってば!) |
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