August Knopf MIGMA F/B Compensating Double Horn
A.クノプフのオールド・セミダブルホルン、Aストップ付き
| Heinrich August Knopf は1893年に工房を開き、工房は"August Knopf "として知られる。しかし今は工房は閉じられている。この楽器はAugust Knopf 銘であることをのぞいて現在のところ年代・制作者ともに不明。(Kモデルの考案者である長男のHerbert Fritz Knopfは1926年に独立し"H. F. Knopf"として現在に至る)
「クノプフ」についてはshrさんの"K's Nest"に詳しい。あるいは山野ウィンドクルーのHPに"H. F. Knopf"についての情報ページもある。そちらを参照して欲しい。 |
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| さてこの楽器だが、ご想像通りイーベイにて入手したものである(苦笑)。またしてもalex102st French Systemにこりず見込み入札の結果である。。ドキドキものであったが、演奏可能な非常に美しい状態であった。1930年代か50年代の製作だと思われる。
前々オーナーはコレクションとして持っていたもので、当て金もなく、ヘコ直しの痕があるだけですり減りも少なく、ローターは「?」ではあるが経年変化を考えると非常によい状態であると言えよう。オイルを差したら軽快に動くようになった。しかしオイルの分子の大きめのオイルを使うことにより、気密性は良く保たれるだろう。抜き差し管などは経年劣化のため、一部ゆるいがグリスを堅いものにしたり、均一に塗るようにすればまったく問題はない。このような消耗品への注意はオールドの楽器を使うときの作法だと思う。 肝心の音色は、分厚いイエローブラスの楽器らしく堅めでクリア、ブライト。吹き心地はかなりしんどい部類にはいるが、スポット狙ったときの音色や音程の良さを考えると、「楽器にプレイヤーが吹き方を教わる」タイプのものだろう。オールドの楽器特有の手強さはない。そして特筆すべきは低音の鳴りがとてもよく、セミダブルとは思えないクリアさである。クノプフのセミは低音奏者がよく使っていたという話をなんとなく覚えているが、それが実感できる。高音域は無理なく正しい音程で出せる。一番古く見積もって70年ほどの前の楽器とは信じられない。 個人的にはとても好きなタイプの楽器であり、さらにいうと「使える」楽器だ。 |
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| 現在トリプルホルンでセミ・トリプル・ホルンがある。これはセミダブル+デスカントhighF管という3重ホルン(★)である。軽量化を図ったものと考えられるが、フルダブルホルン全盛の20世紀後半の流れから考えると、セミダブルホルンの音色の良さ、がなければこのような設計は採用されなかったのではなだろうか。それほどセミダブルシステムはシングルB管系の音色の良さと、使い勝手の良さが評価されてきたということだ。このような種類の楽器はもうプロの世界であまり使われないだろうが、歴史と個性を守っていくにはアマチュアが積極的に使っていくという方法もあると思う。
現在のホルンに求められるインターナショナルな傾向、重厚・他の金管楽器に鳴り負けしない音色作り(これはG.ザイフェルト氏とD.クレヴェンジャー氏の影響がとても強いと思う)は、セミダブルホルンの活躍の余地を少なくした、と言えるのではないだろうか。しかし室内楽やソロの分野では軽快さと「音を立てる」ことの容易さと気持ちよさがフルダブルホルンより実現しやすいと思う。しかし扱いは簡単ではないと感じる。 ★パックスマン、シュミット、リコ・キューンなどののトリプルホルンはフルダブル+デスカントhighF管という管の引き回しになっており、アレキサンダーの303.308.310はF管+B管+デスカントhighF管という3重ホルンである。蛇足であるが。。。) この楽器について興味・情報を持ちの方は、ぜひお知らせください。→メール |
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