Performance 1-8
楽器選のメンテナンス
| 「別にやらなくてもいいか・・・」と思っていたが、どうもメンテナンスに関して無精な人が多いようなので(笑)。
さて上の写真にあげてあるのが、一般的なメンテナンスで使用されるオイルやグリス、クリーニングの道具、交換部品である。 メーカーは普通に楽器屋で購入できる製品で十分なので、何もスピンドルはHetman、オイルはHolton、グリスはSchikeを推薦しているわけではない。普通に手に入るYMAHAは信用できるメーカーであり、何も問題は起きないと思う。抜き差し管がゆるい楽器にはHetmanのグリス「スーパー」を使うとよい。 どのメーカーの製品を使用していても、ただオイルを指すだけ、グリスを塗るだけ・・では遅かれ早かれ楽器にトラブルが起きてしまう。汚れや固着の原因を日頃から除去するようにしよう。 【日頃のお手入れ】 1.水抜き これをちゃんとしていないと「楽器が不潔になる」ということが一番気になる。。実際中高生の楽器を吹くとなにか得体の知れない「臭い」がする場合が多い・・・。ひどいときはかびくさい・・・。健康に悪いぞ!といきなり楽器の手ほどきより楽器の扱い方やケースのお手入れ(?)を教え込まなければならない。楽器はともかくケースではベルやマウスパイプから抜き損ねた水が出てカビが繁殖してしまう場合だってある。カビの胞子を含んだ楽器を吹くのは単に不潔だと思うぞ!それを予防するには乾燥剤を入れるのではなく、しっかりと水抜きをすることを強くおすすめする!! 第一に普通にメインチューニング管やF/Bのチューニング管から水を抜く。 第二に抜き差し管をすべて抜いて、ローターを動かしながら、息を吹き込み水を吹き飛ばす。 第三にベルから水を抜く。 第四に、もう一度メインチューニング管を抜いてマウスパイプについた水滴をもう一度吹き飛ばす。 当たり前だが、楽器のマウスパイプには水蒸気が冷えて水滴になるだけではなく、唾液や食べ物のかすも混じる場合が考えられる。楽器を吹く前に歯を磨くのがスジだと思う。というのは食事のあと唾液は「酸性」なので、金属を腐食させる可能性が高い。もちろん弱酸性なのでそう簡単に腐食させるわけではないが、腐食の可能性は排除しておきましょう。食べ物を食べたあと口がすっぱくなる傾向がある人は、楽器を吹いたあとフレキシブルクリーナーやマウスパイプスワブなどで余分な水分をとることも考慮に入れてよいと思う。こういうのは日頃の習慣づけです。時間もかかりませんからぜひ毎日実践してください。 マウスパイプのメインチューニング管をはずして、マッピをつけて(つけないでもいいです)、ひたすら「吹き飛ばす!」のである。 この時点でまだ抜き差し管は抜いたまま。 第五にローターオイルをローター内部に差す。そしてローターを動かしながらしっかりと余分なオイルを抜く。 この多めのオイルを差して、よくローターを動かして内部によくまわるようにします。このときに水が残っていると、水とオイルが混ざり「乳化現象」がおこり「粘度」が生じます。ですからオイルを差すのは水抜きをしてから、ということになります。実際抜いたオイルは白濁している場合が多いですよ。 ★「乳化→粘度」ですぐに問題が生じるというわけではありません。しかし乳化したものは管内・ローターに固着しやすくべっとりとゴム状に貼りつく場合があります。毎日使っている状態ではあまり問題がありませんが、温度差の激しい時期に1週間程度放置しておいたりすると問題が生じる場合があります。 第六にベルのカーブに合わせてローターの出口付近にたまった水を抜く。 スライドグリスは、スライドを抜くとき、ゆるくなったり堅くなったりしているのなら「その時」に塗りましょう。塗るときには「古いグリスをしっかり拭き取ってから」塗るようにしてください。 キィなどの可動部分には一週間に一度程度の注油をしてください。スピンドルオイルはあまり蒸発しません。これは摩耗による精度の低下、雑音などの予防対策になります。よけいなオイルは拭き取ってください。 またローターにスピンドルオイルを差すときは、差してからしばらく放置して油がまわるのを待ちます。ゴムについたときはしっかり拭き取ってください。 あとは外装(?)のお手入れです。 わたしはクロスでから拭きをするだけです(ラッカーがかかっているから)。時々汗の成分がとりにくい時には市販のラッカーポリッシュを使用します。多少楽器表面に油のたぐいが付いていても、腐食などの問題は起こりません。ローターオイルなどは揮発性が高いですから蒸発します。グリスなどは拭き取ればよいだけです(余分にはみ出たグリスは固着する場合もあるので気をつけた方がよいです)。水分は普通に拭き取るだけで十分です。ただローブラス(ノーラッカー)の楽器は汗などの水分を拭き取るだけではシミや腐食の原因になるので、水拭き→から拭きを実施することをおすすめします(詳しくは「ちえぞうのどうでもいいサイト」をご覧ください。すばらしい光沢を保ったままのアレキサンダー103をみることができます。現在もまったく同じ状態なのは驚異だ!) |
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| 【時々のメンテナンス】
これは人により一ヶ月に一度程度、三ヶ月に一度程度など様々だと思うが、楽器の調子を持続させるためにぜひ実施するべきだと思う。 1.水通し わたしは子猫のいる写真のように一度抜き差し管はすべてはずしてから行う。わたしの楽器はベルカットなので楽器を洗うのにそれほどの広さはいらないため、台所の流しを使うが、人によっては風呂場を使う人もいるだろう。 その際に注意したいのは、タオルなどを敷いて直接流しの金属部分や風呂の床に部品をおかないことである。楽器は0.5mm以下の薄いチューブでできあがっているから、ちょっとしたことでへこんでしまう。そのための予防である。 まず抜き差し管、ローターキャップなどをはずす。 ヤマハのブラスソープなどのつけおき洗いも、楽器に優しいと思うだが、時間がかかるので、わたしはぬるま湯(熱いお湯44度ぐらいだとラッカーがはがれる危険性があります)で中性洗剤(キッチン用)をよく泡立てて流す。流しながら抜き差し管やチューニングガーゼ布を巻いた棒(名前忘れた・・一番最初の写真の中央部)でグリスを落とします。この際ローターにはふれないようにしてください(ローターに直接洗剤を入れるのは逆効果でしょう。分解の時以外はやめてください)。それからあまり水圧をかけないことです。ローターは空気の圧力用にできているので水の圧力には弱く漏出してしまい、日頃水滴のつかないローターのフタ内部にまで水が入り込みます。それでサビが生じますからロクなことになりません。 また「無理のないように」フレキシブルクリーナー(トランペットなどの細い楽器用。楽器店で購入してください)で通せる管のところは洗います。この際無理をすると楽器がゆがみます。ゆがむと音色や音程がむちゃくちゃになります。 抜き差し管も同じく、「グリスを拭き取ってから」中性洗剤で洗います。 ベルは細かい泡をしっかりたてて、泡でベルの中の汚れを浮かすようにして(洗剤でこするのはよほどゴム状に固まったものを落とすときだけ)回し、水で最後にすべての管から水を抜きます。 軽く水分をとり、そして乾かす。(写真 食器乾燥機を使用 あまり長時間だと楽器が熱くなり膨張してしまうので気をつけてください→精度が落ちます) |
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| ★ずいぶん大きくなり好奇心満々の子猫。青いタオルのカーテンのついたダンボールは子猫小屋。
楽器の部品を置くのに新聞紙を使っている。「ネコの毛」がつかないよう気を遣っているのだが、、効果はごらんのほどである・・・ |
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| あとは楽器を組み立てながら、オイルを差し、グリスを塗るだけ、つまり日頃のお手入れと同じである。
この際ローターのゴムの劣化をチェックして頂きたい。ローターゴムはメーカーによるけれど一般にオイルがつくとふくらんだり割れたり、必要以上に柔らかくなったりする。このためローターと抜き差し管のずれが生じ、音程や音の抜けに影響を与える場合も少なくない。ヤマハなどは買ってきて交換するだけだが、アレキサンダーをはじめヨーロッパのメーカーのゴムは装着したあと楽器に合わせて削らなければならない。手先に自信のないひとはリペアの人に頼んでみてください。 またウォーターキィ(水抜き)のコルクやゴムの劣化もチェックしてもらいたい。使っていなくても劣化する。ウォーターキィは考えてみれば大変音に影響のある場所にあるため、その劣化や漏出は「楽器が壊れたか!」と思うほどである。これに気づかず楽器を新たに購入したという人だっている(実話!・・・)。 それからロータリーのひもの劣化も気をつけてください。なかなか切れないとはいえ、切れるときは切れます・・ ネジのたぐい(ローターキャップも)きつく締めてください。変な雑音の元ですし、よけいな振動が多ければ楽器のハンダがはずれます。 |
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| 【知っておくとよい知識】
★オイルと水が混じると乳化し固着の原因になる ★楽器を洗うのは体温程度のぬるま湯。(楽器の温度はその程度までしか上がらない前提で製造されています。) ★洗剤は「泡で汚れを浮かす」のです。細かい泡が効果的です。こすり落としをする場合は十分に注意を払ってください。 ★ゴム・ひも・ウォーターキィのコルクなどの劣化に十分注意を払うこと ★ラッカーのかかった楽器はソープを溶かした水(お湯)につけているとラッカーがはがれたりします。十分注意してください。 |
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| 【関連URL】
相模ホルンクラブ>イチロー氏によるroom |
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