W.A. Mozart Horn Conserto No.3 1st Movement K.447(1784~87 compose)

冒頭のファンファーレです。ここはfと指定されています。この時代p−fの記号は合奏の全体で「f」だったり「p」だったりして、あるパートだけ音量(音色)の指定を変え「目立たせたり」「コントラストをつける」記譜の習慣がほとんど見あたりません。

ということはこの冒頭の部分はどのような吹き方が作曲者によって望まれているのでしょうか?オーケストラの編成はクラリネット・ファゴットの2管に弦楽5部がつく比較的小編成であり、そこにホルンのソロがあるということですから、fとしてはそれほど大きな音は必要ありません。またこの動きは他のパートではクラリネット・ファゴットにありますが、この跳躍はホルンソロにしかありません。クリアでアクセント、しっかり減衰した2分音符で朗々と吹くわけです。しかしよくあるのは下のEsに向かってクレッシェンド(?)して下のEsを強調し、続く8分音符では1拍目のbより、2拍目のBを強調してしまい、「ホルンの格好良さ」を優先させる吹き方がよく聴かれますが、上のBがしっかり聞こえていると、下のBを無用に強調することなく自然に耳にとどくはずです。合奏の中から自然に聞こえるホルンの動きをfで表現してみてください。

最初のソロフレーズです。

アウフタクト(弱起入り)のBは様々な解釈が考えられます。「Bから始まる歌か」「Gの音の準備なのか」というのは難しい選択だと思いますが、この部分だけで判断するのではなく、楽曲の冒頭はヴァイオリンでG線からD線に音がうつりますね。弦が変わるということは音色も若干変わり(G線の音は太く暖かいしD線の音はほんの少し堅くなる)、ここでは音がとぎれるわけですから演奏様式の統一という点から、後者の「Gの音の準備」という考え方をとり「ソ、ミード・・」という吹き方が導き出されます。特にミの音は少々堅めのアタックで吹くと効果的だと思います。

そのつぎの「ファレドシ・・」のファはナチュラルではストップ音になりますが、つぎの「レド」は開放になりそのつぎの「シ」はストップ音ですから、普通に演奏すると音色的にかなりボコボコに聞こえてしまう。「ド−ファ」の4度はしっかりと正確にとることも大事です。あまりファの音を金属質に響かせないで、開放音は少々くぐもった動きでシの音につなげなければなりません。

ファレドシとディミネンドし、つぎの1拍目シドの動きで短2度の動きをしっかり聴かせることが必要でしょう。動きとしては本来「ファレドシ、ドーソ」の動きに非和声音を加えて「ファレドシ、シドソ」と和声とメロディーにコントラストをつけているのです。強調しすぎることなく「シド」の変化を聴かせることが楽曲全体へのメッセージとなると思います。このような短2度の動きはこの曲の中で何度も効果的に使われていますね。

つぎの「ソドミ・ソーー」の動きで気をつけたいのは下のBを大きく吹きすぎないことです。というのは上のソはクレッシェンドのあるのばしですからそんなに大きな音量で入らずそっとクレッシェンドすると効果的です。そのためには「ソドミ」の動きはスタッカートで軽いクレッシェンド程度にとどめると効果的です。ですから下のBはクリアに吹くことが第一であり、目立たせるように吹かなくともよいわけです。

もともと「ソーーー、ミー」の動きが基本で、それに装飾的に「ソファミファ」と16分音符の動きとやはり非和声音であるFisがついています。この非和声音Fisはしっかり聴かせると和声音であるGに解決したときに大変美しく聞こえます。美しいからといって強調しては押しつけがましいだけです。このフレーズもディミネンドの方が効果的、というわけです。様々なソリストの演奏を聴いてみてください。こういう細々とした配慮はなかなかアマチュアである私たちにはできません。

つぎの「ドドド」は3拍目のあたま抜きのアウフタクトですから、やはりクリアにスタッカート、わずかにクレッシェンド、そして「ドーレミファーミーラーレーソードー」はレガートのフレージングですから、ドドドは上記のように吹くとコントラストがついて大変効果的になるでしょう。

つぎの「レッレッミレッドッレッミドー」は今までのなだらかなフレーズ作りと違い「はねるように」歌います。ここでは音を減衰させ少々アタックあるいはアクセントを効かせます。別にこのような指示があるわけではありませんが、つぎの弦楽の動きは転調したレガート中心のフレーズですからこのようなコントラストはやはり効果的に耳に届いてきます。

「まとめ」

ここまでの解説を読んで頂いてありがとうございます。

キーワードとして、楽曲のフレーズ構成を理解して「コントラスト」を見つけ、それに準じた吹き方を考えることが大事になります。そして楽譜の上にあらわれるアーティキュレーションをそのまま演奏するのではなく、もっと細かなニュアンスは「自分で考える」必要性が伝わったでしょうか?そのためには他のパートを単なる「伴奏」と考えずにしっかり理解する対象であることもおわかりになると思います。

(第一回目 終了)2004.11.3

反省の弁・・・・

もっと楽譜を細切れに制作する必要性を感じました。。。

それに「ドミソー」とかカタカナ表記の難しいこと・・・疲れました・・・

皆さん通じましたか?

内容的にはこんなものでよいと思うのですが、とりあえず「出直して」きます。。。

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