エチュード コプラッシュ60の練習曲 より
Etude Kopprasch 60 Studys for Horn
| コプラッシュのエチュード。
個人的にはろくな思い出がない練習曲だ(笑)。先生につき始めた最初「リズムが違う」「音程が良くない」「アーティキュレーションが違うやんけ!楽譜をしっかり読まんかい!!」と罵倒され、しばきたおされたものである(懐)。 実際エチュードや練習曲は吹いていて楽しいものは少ない。なぜなら音楽というにはあまりに単純なフレーズや音階を素材に安定度や一定の吹き方を続けることができる仕掛けが施してあり、音楽的な実りもともかく吹いていて「しんどいやんけ!」という魂胆でもって作られている。しんどい上にイヤなアーティキュレーションが施され「読み違い」を起こし「おまえそこはスラーとちゃうんかぁ??ええ加減にせぇよぉ〜!!」と容赦ない罵倒が飛ぶ。自分が正確に「楽譜を読み込めていない」ということが何とも情けなくなり憂鬱であった(泣)。その上「スタッカートに聞こえない!!」「汚いスラーやのぉ!!」と奏法上の欠点もバレバレであった。。。こういうのを「ちゃんと教えること」だと思っていた自分がいとおしい(笑)。「おまえは記憶力っちゅうもんがあれへんのかぁ??」。楽器が吹けないだけで人格も否定される言葉遣いにはまいったものだ(笑)。もしかしてE.ペンツェル氏はこのようなレッスンをしていたのだろうかと妄想したこともある(笑 そんなわけないない!)。レッスンに「罵倒」はいらないということがわかったのは、A.シビル氏に出会ってからである(爆笑)。 コプラッシュは60の練習曲を2巻(池野さんのHP>Blogより)書いており、それぞれ高音奏者用と低音奏者用である。一般に出回っていて入手しやすいものは低音奏者用である第一巻だ。ついでに言うとこれはナチュラルホルンでCor d'Orchestra のために書かれている(時代からいって当たり前)。 楽譜だけを眺めていると「なにが低音奏者用やねん?」という感じだがよく見ると in D, in Es, in Des, in C ,in low Bなどで移調読みすれば、実音ではそれほど高い音域ではないし、短2°長2°程度下がっただけで俄然楽になる。なるほどという感じだ。さすがに唇にかかる負荷のことをよくわかっている。コプラッシュは偉い。 もちろんダブルホルンで in F 読みも悪くない。音域が高く唇が堅くなる傾向があるだろうが、それはそれ、目的意識をしっかり持って取り組むことは大事だ。安易な取り組みは練習には禁物である。 この練習曲集は、60曲全部で音大の1年生程度、音大受験なら(レベルによるが)一巻のPart 1(30曲)はこなせる程度の実力が必要だろう。なぜなら「楽典」と「ソルフェージュ」の基礎程度の音楽語法で書かれており(形式で言うとせいぜい変奏曲や複合2部2部形式、和音で言うと属7和音やナポリ、転調も常識の範囲内ということで)エチュードとともに楽典やソルフェージュを並行的に進めるのに適しているからである。音楽の進度がシステマティックなのがいわゆる「マキシム」だが、あれだって面白くないということに変わりない。なぜなら「エチュード」なのだから(爆笑)。しかしコプラッシュのほうが入手しやすい上に価格もお手ごろ(日本語版もある)。 アーティキュレーション(スタッカートやスラー、アクセント、クレッシェンド・ディミネンド、リタルダンドなどなど)を正確に読み込み(そのような発想記号が付いていることを聴いている人にもわかるように吹くこと)、正確に演奏する(テンポや休符・音価などを適当にしない)ことが大事だ。そして「音楽作品」として「聴かせる」ために「歌う」ことを忘れてはならない。以上のようなことをレッスンで教えられたのだが(???)、とうにできなくなっている(苦笑)。 ここで整理してみよう。 1.テンポや音価を正確に演奏する。 2.アーティキュレーションを読み込み正確に演奏する。 3.楽典やソルフェージュの課題でもあり、声で歌ってみたりピアノで弾いたり、和音を分析したりする。 4.奏法的な課題を発見し克服する方法を考える。 というようなことを頭に置いて練習に取り組んでいこう。実際ホルンを吹くだけの課題でなく総合的な課題だと考えれば納得できる線かもしれない。 今回わたしは少しだけ難易度の高い3曲の練習曲を第一巻から選んでみた。8番、9番、12番である。それぞれPDFでダウンロードできるようにしてあるので興味のある方はどうぞ(著作権はしみつ99に属します。パスワードはe-mailでお問い合わせください)。でも一冊ぐらい購入しても損はないでしょう。 |
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| No.8 Allegro | |||||||||||||
| 順番にNo.1から練習してきて、はじめて音楽的な感じがする練習曲。3°と4°進行のメロディーと跳躍での息づかいの訓練に最適。ゆっくり練習してもなかなかホルンの柔らかさを味わえる。ただしゆっくり練習すると息がもたない部分があるので要注意。
この曲ではスラーや音量(音色を変えるということ)、フレーズに対して息を「吸いすぎず・使いすぎず」がポイントだと思う。 |
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| PDF コプラッシュNo.8
ダウンロードの方はしみつ99までメールをください。パスワードを提供します。 |
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| サウンドクリップ( in F) | |||||||||||||
| ★さらうときのコツ
まず音量(p-f)である。それに伴うクレッシェンド・ディミネンドの「自然さ」をフレーズの中で作れるかどうかをよく考えてください。その際フレーズに対してブレスを大きくとりすぎず、フレーズを吹き終わったときちょうど息がなくなる量を吸うことが大事です。過剰な息の量ではこの曲が要求する柔らかい跳躍となだらかな「山」を作りにくくなりなるからです。 また頂点の音に向かってさりげなくわずかにテンポを揺らす演奏も歌を歌いやすくなりますよ。 |
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| 小林さんからお借りしているジーレのコール・ソロ。写真はEsクルークにセラフィノのシートメタルマッピ | |||||||||||||
| ★なにかご意見や解説が欲しい部分があれば、掲示板などのご意見を反映させていきたいと思います。お気軽に掲示板への書き込みをお願いします。サウンドクリップにナチュラルホルンでの演奏例も加えましたので、どうぞご批判を頂きたいと思います。 | |||||||||||||