組合の部屋 勤評開示:大阪地裁判決

・・・・> 判決文     ・・・・>高裁での取り組み

  大阪地裁で開示裁判判決  ・・・時代錯誤の判決

  2000年12月8日(金)に、勤務評定結果と一時金反映等の「本人開示」を求めていた開示請求裁判について大阪地方裁判所の判決が出されました。

 判決は、原告らの「開示請求」はこれを棄却することとするというものであり、当局の言い分を全面的に認めたものです。

 「非開示」という結論が先にありきと言わざるをえない不当なもので、全く納得できない内容です。
 判決理由は、本人開示を認めない理由として、開示すれば「不利益な記載は極力さける」「安易に寛大な評価をしてしまう」「差をつけない機械的で一律の評価をする」などと無批判に当局主張をうのみにしています。

 そのうえ、この間の恣意的な評価の実例を具体的に示すことによって開示の必要性を実証した、私たちの主張をまともに吟味することをさけたものです。

 しかも「開示すべき」とした高槻市個人情報審査会答申についても、当局が答申どおりに決定・裁決をしなければならないと規定していないから、これに反する行政決定や判断をしても問題はないとするなど、いくつかの問題点を含んだ判決内容となっています。

 勤務評定等の本人情報を開示することは、憲法上の要請であり透明性を求める時代の流れからもいまや当然のこととなっています。

 賃金に査定制度を導入するなら、評価内容を被評価者に開示することは当然との認識は、今や民間の経営者でも広がっており、欧米では当たり前のことになっており、制度化されています。

 今後、このような不当な判決を許さないために、高槻市労組では、原告組合員や弁護団、大阪自治労連とも協議し、判決内容を分析して控訴することも含めた対応を検討することにしています。

  大阪地裁の判決  ・・・新聞の報道から
 
 2000年12月9日 読売新聞

ボーナス査定資料開示訴訟
高槻市職員の請求棄却
地裁

 自治体で初めてボーナス支給額に査定制度を導入した高槻市の職員計四十一人が、奥本務市長を相手に査定資料の全面開示を求めた訴訟の判決が八日、地裁であった。三浦潤裁判長は「資料を開示すれば、上司と対立関係が生じ、職場の業務遂行能力を低下させるおそれがある」と棄却した。
 判決では、査定する者の主観を排除できず、職員との認識が一致していなければ、対立し続ける場合が生ずると指摘。さらに、関係悪化をおそれ、不利益な査定を避けてしまい、制度が形がい化する、とした。
 中寺義弘・市総務部長の話「主張が認められ、正当な判決だと考えている」

 2000年12月9日 産経新聞

高槻市の評定開示訴訟
職員らの訴え棄却
地裁判決「公正さ失う恐れ」

 高槻市の職員四十一人が「ボーナスの査定材料となる勤務評定を開示しないのは違法」として、市長を相手取り、市個人情報保護条例に基づく開示を求めた行政訴訟の判決が八日、大阪地裁であった。三浦潤裁判長は「公開を前提としない現行制度のもとでは、開示による弊害があり保護すペき」として、職員らの訴えを棄却した。

 判決などによると、高槻市では平成九年、それまで昇任や配置換えの資料としていた勤務評定制度を、ボーナスに含まれる勤勉手当にも導入する制度を実施。このため、原告の職員らは「評価の客観性に問題がある」などとして評定の開示を求めたが、市側は拒否。原告らの申し立てに対して個人情報保護審査会が全面開示を答申したにもかかわらず、市側が非開示としたため、処分取り消しを求め訴えていた。
 三浦裁判長は「開示を認めれば、かえって安易に寛大な評価をする評定者の出現が予想され、公正さを失ったり、制度が形がい化したりする恐れがある」と指摘。勤務評定については、条例にある「本人に知らせないことが正当と認められる」「開示することにより適切な行政執行の妨げになる」の両条件に該当し、非開示が適当と判断した。

  大阪地裁の判決  ・・・職員の声 ・・・ 市労組ニュースの声から


▼おかしい。一審は勝つものと思っていた
▼棄却とはどういうことか。裁判所はなかなか手ごわいのかな
▼控訴は当然ですな。ムチャな判決と思う
▼裁判が、市当局の勤評のかってな運用のハドメとなっている。がんばってほしい
▼なんとか勝ってほしかった
▼残念でしかたがない
▼敗れたとはいえ、正義はお前たちにある。みんなそう思っている
▼全部ではないにしろ、お前らが勝つと思っていた。おかしいのう
▼あの判決は反動判決です
▼審議会が開示の答申をしているのに、全く反対の結論を出している当局が問題ではないと言うのはおかしい
▼初めから非開示しか考えていない判決だ
▼職員にはアカウンタビリティ(説明責任)を強調しているのに、当局自らの職員への責任はないのではないか、おかしい
▼開示は、時代の流れではないか。
▼成績主義が時代の流れなら、開示も今の流れではないのか
▼個人情報開示のルールを当局が一方的に破れるのか。これを考慮しない判決は、行政そのものに無知な裁判官ではないか

 
  大阪地裁の判決  ・・・市労組高裁に控訴

  高槻市役所労働組合は、原告組合員・執行委員会での議論、大阪自治労連、弁護団との協議をふまえて、2000年12月20日(水)、大阪高等裁判所に控訴を行ないました。

  市労組としては、
@ ここまで本人開示を敵視した判決を確定させるわけにはいかない。
A 内申書開示判決のケース(地裁では不当な判決がでたが、高裁では勝利した)もあるもとで、控訴して闘う意義は大きい。

と考えて、今回の控訴に踏み切りました。今後の舞台は高裁に移ることになります。