高槻市は第4次行財政改革大綱を作成する前に、行財政改革懇話会を設置しました。
以下は、懇話会の意見書です   
                                            

行財政改革大綱の見直しに関する意見書

平成8年2月16日

高槻市行財政改革懇話会

目次

第1 はじめに


第2 意見具申

「基本的な考え方」について

1.効率的な行財政運営について

(1)事務事業の見直し

(2)施設の効率的運営

(3) 財政運営について

(4) 組織の活性化と給与制度の見直し、

(5) 任意補助金の見直し

(6) 外郭団体の効率的運営及び活用

2. 公営企業の経営の効率化・健全化

(1)自動車運送事業

(2)水道事業

3. 議会の見直し

3  むすび

別添資料

第1 はじめに

 高槻市においては、昭和61年3月に高槻市行財政改革大綱を策定され、昭和61年度から平成6年度までの9年間にわたり行財政改革を推進され、一定の成果を挙げてこられた。しかし、近年の地方分権の推進の動きや経済成長率の低下に伴う厳しい財政状況、さらに、21世紀の高齢化時代に向けて福祉を中心とした市行政に対する市民ニーズの拡大・多様化する中で、より一層の効率的な行財政運営が求められ、また都市自治体としての活力の高い市行政を促進させる必要が生まれている。この要請に応えるためには、強力な行財政改革の推進が不可欠であり、その方策の検討のために本懇話会が設置された。

 そこで、本懇話会としては、高槻市の次の行財政改革の基本的な方向を示すために、行政機関のみならず議会、外郭団体、公営企業等を含めて全般にわたり協議を重ねてきた。ついては本懇話会の意見を十分尊重した上で、高槻市行財政改革大綱の見直しを早急に行い、行財政改革を推進されたい。

第2 意見具申

「基本的な考え方」について

 我が国経済はバブル崩壊後の長期不況に陥り、さらに円高の進行にともない産業構造が大きく変容をきたしている。このため経済成長率が低下し税収の低迷が続いている。ここから国家財政が窮迫し、多くの地方公共団体においても財政力の低下が進んでいる。他方、明治以来、欧米にキャッチアップし近代化を進めてきたわが国は、中央集権的な国家運営を行ってきた。地方自治制度の確立した戦後においても、中央政府に依存した形で地方自治の充実が進められてきた。この制度の矛盾が顕著となり、地方分権を推進する政治の流れは大きなものとなっている。

 ところが、地方分権は地方行政事務には任務と責務を増加させることであり、地方行財政に多大の影響を及ぼしている。しかし、地域住民の福祉の向上のためには、地方公共団体としてこの流れを正面から受け止めなければならない。

 また、日本社会の高齢化、情報化及び国際化の急速な進展により、市民の価値観が相当変化し、そのため市民の市行政に対するニーズが拡大・多様化している。この傾向は今後、さらに継続していくものと思慮される。

 このような状況の中で、高槻市におかれては「まちづくり」として21世紀に向けて「水とみどりの生活・文化都市」の実現を目指されているが、そのためには市民ニーズに柔軟に即応し、市民福祉の一層の増進を図ることがますます重要となって来ている。

 そこで、これまでの積極的に行財政改革に取り組んでこられた成果を踏まえ、自主的・主体的に取り組み、より一層効果的・効率的で、質の高い行財政運営に努めることが要請されている。

 本懇話会は、次の基本的視点にたって、積極的に行財政改革が促進されることを期待する。

1.      行政機関のみならす議会、各種行政委員会、外郭団体、公営企業等を含めた全庁的な取り組みとすること。

2.      市民は、「最小の経費で最大のサービスを受けること」を望んでいる。
 そこで、限られた財源の中で、市民サービスの拡大・拡充を図り、新たな行政需要や社会経済状況の変化に的確に対応するために、行財政全般にわたり都市経営的視点から抜本的に見直しを行い、行政サービスのより一層の効率化を求めること。

3.      来るべき地方分権の時代にそなえて、より一層の責任と自覚のある自治体に変革する必要があり、そのためには、慣例踏襲や既得権にとらわれることなく、新たな柔軟な発想で常に自己改革に努め、創意工夫のある先見的な視点で制度自体の見直しを行い、効率的な行財政運営システムの構築を図る必要がある。
 地方分権の受け皿となる「創造的市政」の姿勢が求められる。

4.       21世紀には先進諸国でも見られなかった高齢化社会の到来が見込まれている。
 高齢化に対応して行政の責任はますます重要になるものと見こまれている。
この新しい状況に対応するためには市財政の基盤を強化しておく必要がある。行財政改革はこの新時代への対応力をつけるために不可欠のものである。

5.      「まちづくり」は、もとより市民、民間企業、行政機関等が相互に理解し協力しあって実現するものであることから、行政の責任を前提とするものの、新たな視点にたって、それらの適正な役割分担、機能分担、費用分担を行うことが必要である。
民間活力は自治の基本である。市民自ら作る高槻市をめざすべきであり、行政はそれを支援する組織であるべきである。

6.      市民は、「わかりやすい市役所」であり、「開かれた行政」であることを望んでいる。そのためには、行政運営の公正の確保と透明性の向上を図り、市民権利を保護するとともに、市の計画、実施状況、実情等の行政情報についても、広報広聴活動を活発化し、市民のアイデアを広く市政に反映するとともに、行財政運営に対する理解と協力を求める必要がある。
行政情報のデータベース化を進め、プライバシーの保護に留意しつつ、マルチメディア時代に適した手段で容易にアクセスできるようにする。

7.      地方分権の推進を検討するにあたり、いずれ国、府、市のそれぞれの役割分担が明確にされ、今後、具体化してくる中で、これに対応可能な体制整備を図り、国・府に対しては、地方分権の推進、権限移譲の拡大を早期に実現するように要請するとともに、それらに伴う財源の確保等に向けて、地方行財政制度の抜本的な改正がなされるよう強く求められる。

8.      日本社会は高齢化及び情報化とともに国際化が急速に進展しており、そのため市民生活もあらゆる面で著しく国際化が進んでいる。このような状況の中で、これまで積極的に国際交流に取り組んでこられたが、より一層の市民意識の国際化を進めるためには、市民の視点からの国際交流をきめ細かに支援、促進すると共に、市民ニーズに適した事業を、日常的に自然な形で、市民にわかりやすい方法で提供する必要がある。

1.効率的な行財政運営について

(1)事務事業の見直し

 厳しい財政状況にかかわらず、行政需要は複雑多様化し、新たな行政課題が生じ、社会経済情勢は目まぐるしく変化していくものと思われる。

 これらに的確に対応し、市民サービスの維持向上を図るためには、行政の責任に留意しながら、受益と負担の均衡の確保、行政効率、行政効果、行政の関与の範囲等を都市経営の意識を持って見直し、廃止、縮小、統合、民間等への委託、非常勤職員化等を推進し、抜本的に事務事業の整理統合を図ること。

 特に、学校給食調理業務、学校管理業務、幼稚園運営業務、図書館運営業務、保育所運営業務、運転業務(公用車)、窓口業務、ごみ・し尿収集及び処理業務等については、それぞれ適正な手法で効率的運営に努める必要がある。

(2)施設の効率的運営

 施設は整備されてきてはいるが、社会情勢の変化、他の施設との機能・役割分担を明確にするとともに、他の施設との連携のあり方や配置基準を検討し、施設の統廃合や民間等への委託を積極的に推進する必要がある。

ア、統廃合

 (ア)保育所

 運営費は民間保育所と比較するとかなりのコスト高となっており、同じ保育制度であるにも関わらず、大幅な官民格差が生じている。

 これを是正するには、実状をふまえ、保母等の配置基準を見直すとともに、公立保育所と民間保育所の役割分担について見直しを行うこと。

 特に、措置児童数の少ない保育所は、すみやかに民間保育所に役割分担を求め廃止すべきである。

(イ)学校 

 人口急増期が過ぎ定着安定期に入り、児童数が減少してきており、さらに近年の少子化傾向を考えた場合、教育効果を維持するためにも、児童数が一定基準(例えば500〜600人)以下の学校については、原則として統廃合を行い、空き施設等を生涯学習施設や福祉施設等に活用し地域住民サービスの向上を図ること。

(ウ)その他の施設

 その他の施設についても、その役割、機能、行政サービスの提供の在り方、他の施設との連携の在り方、運営方法等について多面的に検討し、整理統廃合や新たな施策への転換を行うなど、その時代に応じた効率的、効果的な施設運営を図る必要がある。

イ、民間委託等の推進

 多種・多様な市民ニーズに的確に対応し、より良いサービスを効果的に提供するため、福祉施設、社会教育施設、公園等の維持管理運営については、市の管理監督のもとに、行政責任を確保しつつ、外郭団体の活用や民間委託を導入するなど、効率的で弾力的な運営に努めること。

(3)財政運営について

 現在、市の長期計画は策定され、かつ3カ年のローリングは実施されているが、予算とうまくリンクされていない部分も見られるので、その要因を精査することが求められる。また、予算査定は原則として、既存経費にとらわれることなく、マイナス・シーリング方式を適用し、コスト・パフォーマンスを高め、節減した経費で新しい行政需要に対して、施策の必然性・効率性を厳選した上で、優先度の高い特別施策や新規施策を行うこと。

 また、現行の地方税法では課税の自主権が少ないが、その状況の中でも、独自の財源確保に努めるべきである。

 さらに、個人還元的なサービスの場合、公正の確保と市民サービスを維持するために、受益者負担の原則に基づいて、定期的に、その適正化に努めることが必要である。

 さらに、地方分権の自治のあり方にふさわしい負担を求める必要がある。

 しかし、一方では、市民負担の増加を抑制するために、経常経費の節減、資産の弾力的運営、課税客体の把握、徴収率の向上等になお一層努力すること。

 また、地方分権、権限移譲による事務事業については、財政負担が伴ってくるものと思われるので国・府に対して、適正な財源の確保等を強く要望すること。

(4)組織の活性化と給与制度の見直し

ア)  職員定数の適正化 
これまで職員定数の適正化に努められ、府下において少数精鋭的な配置となっているが、未だ類似団体と比較して職員数の多い部門も見受けられるので、今後とも、事務事業の見直し、施設の統廃合、民間委託等の推進、非常勤職員の活用、OA化の計画的導入等を積極的に推進すること。
 さらに、新たな行政需要に対しては原則として職員の再配置により対処することとし、職員数の増加を抑制し、より一層の少数精鋭主義にたった職員定数の適正化に努めること。
 そこで、職員定数については、業務の見直し、組織の改革等にあわせて、定期的な削減に努め、結果として、長期計画の最終期までに、1割程度減少することが望まれる。

イ)  組織・機構の簡素化
高齢化、国際化、情報化等の進展による、社会経済情勢の変化、新たな行政課題、住民の多種・多様なニーズに即応できる、簡素で合理的な組織・機構にする必要がある。従来の縦割り的・縄張り的な発想を改め、市民ニーズを軸とした組織体とする観点から簡素・合理化を進めるべきである。

ウ)  人事施策の見直し
現行の勤務評定制度の在り方を検討するとともに、勤務評定を活用することにより、ノーワーク、ノーペイの原則、実績主義の一層の徹底を図る必要がある。
また、職員の高齢化対策や年齢別職員構成の歪みを是正するために、退職金積立基金の創設や定年退職職員を非常勤職員として活用できる退職者の再雇用を制度化するなど、財政面を含めた長期的展望にたった人事施策を行うこと。
さらに、業務内容によっては、契約雇用についても検討すべきである。

エ)  職員の人事管理の見直し
職員の生活の安定化に配慮しつつ、職員の能力を発揮させ、自己改革を引き出すような人事政策を行う必要がある。また、職員の採用、人事配置を長期的視点から進めるべきである。

オ)  給与制度の見直し
給料表は、職種にかかわらず昭和48年4月に一本化されているが、最近は生活給から機能給・能率給へと、業務に見合った給与体系が一般的となってきている状況の中で、給料表が一本化された経過等もあるが、単なる経費の問題だけではなく、事業の効率化を促進し、職員の勤労意欲、能力を引き出すことを視点に、給料表の改定を行うべきである。
さらに、幹部職員に対しては、年俸制度の導入も検討することが望まれる。

カ)  職員能力の向上
職員の能力向上を図るために、教育研修を充実強化する必要がある。
また、人事施策として適切なローテーションを行うとともに、国・府との交流はもとより、民間などとの交流を深める必要がある。長期的な視点にたって、優秀な職員の確保、教育訓練の徹底などについて努めなければならない。

キ)  勤務形態の見直し
フレックス・タイムの導入など、一般の勤務形態の動向に配慮しつつ、より柔軟な勤務体系について見直しを行うべきである。

(5)任意補助金の見直し

 補助金は民間の協力を引き出す上で重要な機能を持っている。しかしながら、その当初の目的を達したもの、実情に合わなくなったもの、相対的に優先度の低くなったものなどにも支出され易い側面を持っている。

 そこで、任意補助金について、行政の責任分野、経費負担の在り方、行政効果等を精査し、普段に見直しを行い、廃止、統合するなど整理合理化に努めることが必要である。

 また、根本的に整理合理化を図るために、一定の期間をおいて見直しを行うシステムを作るとともに、補助金を設ける場合は、終期を設定するサンセット方式の導入や、補助金全体にマイナスシーリング制度を設けるなどして、計画期間の終期までに補助金の一割カットなどの総額の抑制に努めること。

(6)外郭団体の効率的運営及び活用

 社会経済情勢の変化等を踏まえ、その設立目的、業務内容、活動実態等について常に客体の把握に努め、事務事業の見直しや団体の統廃合を行うとともに、責任者に民間人を登用するなど民間手法の導入や若手職員の積極的な派遣など、柔軟な人事施策を行い、組織の活性化を図ること。

 また、外郭団体に委託した方が効率的運営が図れる事務事業については、既設法人の活用や新たな法人を設立することも必要である。

2.公営企業の経営の効率化・健全化

 各企業において合理性、効率性を発揮し、経営の健全化を推進することは、将来にわたって、各企業の本来の目的である公共福祉の増進を図るうえで不可欠であり、経営責任者は経営に関する見識と指導力を十分発揮して、その推進に努めること。

 また、経営責任者には経験のある民間人を登用し、民間手法を導入することも考える必要がある。

(1)自動車運送事業

 平成4年度に5カ年計画を策定され、鋭意取り組まれているが、公共性・安全性の確保に留意しつつ、経費の80%を占めている人件費を削減する必要があり、そのためには給与制度全般にわたり抜本的に見直しを行い、合理化に努め経営の健全化を図ること。

 赤字の解消は当然のこととして、事業への繰り出しの削減に努力すべきである。

 また、事業形態についても、適宜検討すること。

(2)水道事業

 平成5年度に経営健全化計画を策定され、鋭意取り組まれているが、なお一層事務事業を根本から見直しを行い、正規職員で対応するのが非効率な業務、例えば検針業務、施設維持管理業務などは非常勤職員の活用や民間委託等を推進し、市民サービスの低下をきたさないような、機能的な人的配置に努め経営の効率化を図ること。

3.議会の見直し

 議会は条例の策定、予算の審議を通じて住民の意見を行政に反映させるという民主主義の基礎である。この機能をさらに発揮させ、議会の機能を高めることが肝要である。

 そこで、議会においては、議員定数は法定数より削減されているが、その機能に十分留意しつつ、より一層の活性化を図るために、8名を削減し、定数を32名とすることが望ましい。

 また、委員会等の整理統合や議会経費の削減など、行政組織の改革に合わせて組織、運営について自主的に根本から見直しを行い、議会運営の効率化に努めること。

 さらに、議会の立場から、既存条例の見直しを行い、必要な措置をとるべきである。

 なお、事務局についても、事務の整理合理化、事務処理の効率化等をはかり、少数精鋭的な職員配置とする必要がある。

第3 むすび

 本懇話会は、平成7年7月4日高槻市の要請により、昭和61年3月に策定された高槻市行財政改革大綱を見直すため、全般にわたって、活発に、かつ慎重に議論を重ね、その基本的な方向を示すものとして、意見をとりまとめた。この意見書の骨子は、間近に控えた高齢化、情報化社会等における多種・多様な市民ニーズに応えるとともに、これからの地方分権の時代にふさわしい、また、その役割に十分応えられるような、簡素で効率的な行政システムに変革することである。将来、市町村合併などにより、中核都市として自立的な地方公共団体となり、本格的な地方分権を行うことが求められることになる。この基盤をこれから形成しておくことは本来の意味で地方自治を進める基本となる。そこで、この意見書の内容は多岐ににわたっているが、その主要な課題としては、1.基本的な行財政システムの構築、2.民間委託等の推進、3.施設の統廃合、4.公営企業の経営の健全化・効率化5.議会の見直しの5項目と思われる。

 なお、審議の過程で行政の細部に関する提案もでてきたので、別添に参考として付してある。これらについて、この意見書の内容に沿って、行財政改革大綱を見直し、速やかに実施計画を策定され、実行されることを強く望む。さらに、実行された成果等の推進状況について、市民に公表するとともに、本懇話会に報告されることを要望する。


[別添資料] 報告外主要指摘事項

1 学校給食業務について

 学期期間の短さ、昼食のみの給食をフルタイム職員で実施することは、非効率であり、給食の安全性、教育上の配慮を行った上で、民間委託化を推進すべきである。

2 公用車について

 送迎用のバス、幹部職員用の公用車については、その効率的運用が求められるが、商用車への切り替えなどによって合理化を図るべきである。

3 施設統合・管理委託について

 施設によっては、同一敷地内にあっても、管理担当課が異なるために、効率的運用が妨げられている例が見られる。

  これを解消するためには管理を統合し、民間委託するなどして効率的運用を図るべきである。これは利用の予約・料金の支払いなどでの手間を省くことができ利用者のサービス向上にもつながる。

4 窓口業務について

 窓口業務の効率化を促進するために、退職者などで非常勤職員を配置すれば、経費の削減とともに熟知者を配置できる。また、証明書類のファックスによる交付は、市民へのサービス向上になる。駅前などの端末窓口によって、経費の削減とともに市民サービスの向上になる。

5 ゴミ・し尿収集について

 業者が特定することは事業の性質上、やむを得ない面もあるが、契約を自動的に継続することは非効率を生むことになりかねない。そこで、一定期間ごとの入札などの工夫が必要である。

 また、ゴミの生成を抑制する観点からもゴミ収集の有料化も検討されるべきである。

6 保育所の統廃合について

 措置児童数が極端に少なく、保母の比率が異常に高い保育所がみられる。保母の定数を現実のものに近づけるなり、、民間保育所に任せるべきである。

 また、保母でも将来の管理者としての訓練の必要なものは、積極的にローテーションを行って優れた管理者に育てるべきである。

 また、うの花養護幼稚園は措置児童数が減少しており、類似民生施設との統合を検討すべきである。

7 学校施設について

 極端に児童数の減少している学校がみられ、各学年1クラスというところも少なくない。少数の学校はそれなりのメリットもあるが、クラス対抗競技もできないことは教育上適切でない。

 近年、人間関係を上手くできない子供が増えているといわれるが、多数の人間で協力することを学ぶことも必要である。

 また、学校施設が、余剰を生じていることから、これの活用方法も考えるべきであり、学校区が住民自治の基盤となっていることからも、活用が求められる。

隣接立地している小学校もあり、統合が必要である。さらに、極端な小規模小学校・分校は実情を配慮しながら統合すべきである。

8 予算編成について

 マイナス・シーリングの導入によって各現場で、自ら行財政改革を考えさせ、既定経費の削減を図るべきである。

 歳出削減によって生じた財源は、新しい市民サービスの増進に活用する。当面、マイナス10%のシーリングを設けることとし、削減に努める。国からの補助金の存在が行政の縦割りを生み、効率的な行政を妨げている。また、地方自治の考えからして適切でない側面を持っている。補助金制度と異なる財源措置が求められる。

 かっては、広告税などの自主財源が存在したが、将来の地方分権のためには自主財源が必要である。

9 財源について

 財源確保の方法についての方策は限りがあるが、様々な方法で模索する必要がある。

 料金の適正化は受益者と非受益者の公平の問題だけでなく、料金が安いことで生じる無駄使いを防止することになる。受益者負担が可能な分野では、積極的に進める必要がある。

 また、中心的な税収である、固定資産税に関しては、常に適切な評価を行う必要がある。

10 職員の定数について

 何にでも常勤職員で対処することは非効率なだけでなく、市民サービスとしても適当とは限らない。

 市の行政上の責任を確保しながら民間委託、非常勤職員化などをすすめ、定数を削減し、少数精鋭としていくべきである。

 また、OA化の推進で職員の増加の抑制を図る。

11 組織の活性化について

 給与体系も職員のモラールを高めるものでなければならず、労働密度を高める方策を検討すべきである。

 また、民間の人材を活用できるように柔軟なものとする。

12 給料表について

 給料表も多様化し、現実の業務に対応したものとすべきである。

 特に、自動車運送業のような場合、高齢化によってコストが上昇し、事業が赤字化するのは不合理であり、事業の安定的な運営のためにも必要である。また、一般の運輸業の実態にも配意すべきである。

 常勤職員の給与のみならず、非常勤職員の報酬やアルバイト職員の賃金についても見直しを行うべきである。

13 補助金について

 同種類の団体に補助金を交付しているが、これは統合などをすすめ、効率化する必要がある。同和対策事業に関しては、趣旨にそった補助金になるようにすべきである。また、毎年、一定額の補助金を削減することを義務づけてはどうか。

14 地方債について

 地方債の累増に鑑み、これが将来の財政硬直化要因とならないように,留意して財政運営を行う必要がある。

高槻市行財政改革懇話会委員名簿

井川勝巳       市民代表(高槻市農業協同組合長)

市田忠夫       高槻市議会議員

加藤浩三       労働団体(連合大阪三区協高槻連絡会副議長)

加藤まき子      市民代表(ブレーン・パワー(株)代表取締役)

源久忠仁       高槻市議会議員

寺田宏洲       学識経験者(龍谷大学教授)

羽賀 孝  企業関係(丸大食品(株)取締役会長)

樋口 淑  市民代表(専業主婦)

松山宣雄   企業関係(高槻商工会議所副会頭)

吉田和男       学識経験者(京都大学教授)

吉田敏一       市民代表(元高槻市自動車運送事業管理者)

 会長・・・吉田和男 副会長・・・羽賀 孝