ここでは、平成11年度市政方針大綱を資料として掲載します。

  奥本市長が市長に当選してから初めての施政方針です。

  なお入力は市労組で行っていますので誤記等ありましたら連絡ください

  行替えなどは、読みやすくするため、市労組が行っていますので、原文の段落とは異なっているところがあります。

目次

 1 市政運営の基本方針
 2 行財政運営の基本的な考え方
 3 平成11年度の主要施策
  (1)みどり豊かな機能的なまちづくり
  (2)安全で快適なまちづくり
  (3)生活を支える活力あふれるまちづくり
  (4)健康で心ふれあうまちづくり
  (5)人間性をはぐくむ生きがいのあるまちづくり

 ■ 高槻市「平成11年度施政方針大綱」

1 市政運営の基本方針


 本年4月に、市議会議員選挙と同時に執行されました、この度の市長選挙におきまして、各界各層の方々からの温かいご支援、ご支持を賜り、多くの市民の皆様方の信託を受け、第17代高槻市長として市政の重責を担うこととなりました。

 今日まで、市民、議員各位並びに歴代市長、先輩諸氏が築き上げられた多くの成果と実績による中堅都市としての多様な財産を大切にし、21世紀に向けてさらに飛躍する、市民が主役の市政を基調に、「創造と挑戦」をキーワードとして、誠心誠意、取り組む決意をいたしております。

 さて、21世紀を目前にして、国においては、省庁再編や各種の構造改革に取り組まれ、規制緩和や地方分権の推進などの改革に努められております。

 一方、本市におきましては、長引く景気低迷、財政環境の厳しいなか、まちづくりの基本的戦略としての総合的・体系的な都市基盤整備をはじめ、廃棄物汚染や地球規模での環境問題、少子・高齢社会への対応、男女共同参画社会への取組や次世代を担う子どもたちを取り巻く教育改革問題など山積する行政課題に対して、早急にして、的確な対応と展開が求められております。また、地方分権の受け皿づくりのための心構えと取組に対する十分な能力とが要請されております。

 このような時代にあって、市民に身近な自治体としては、自立した政策形成・調整能力を高めつつ、自己決定・自己責任により、市民との対話を大切にし、市民のライフスタイルや価値観の変化により多様化・高質化する市民ニーズの的確な把握に努め、地域が一体となって、広く市民・企業等の自主的な活動と協働した取組を推進し、市民と共に歩む、夢と希望に満ちた人にやさしいまちづくりを目指してまいります。

 また、21世紀のまちづくり指針としての新しい総合計画の策定の取組などを通じて、大阪と京都の中間という地の利を生かし、本市が保有する豊富な人的資源や歴史・文化遺産、山間部の豊かな自然などの資源を十分に生かしながら、地域活性化を図り、市民が、わがまち高槻と誇れる風格のある、歴史と文化性に富んだ「成熟都市」づくりに取り組んでまいります。

 私は、市政の政策目標といたしまして、一つには、「安心して暮らせる平和な高槻づくり」。二つには、「あたたかさとやすらぎが息づく高槻づくり」。三つには、「わがまち高槻と誇れるまちづくり」を目指してまいります。

 同時に、地方分権化の進展のなかで、まちづくりの基本は、まず、自らの足元を見直し、持続的な行財政改革による財政基盤の確立と効率的な行政運営が、必要不可欠であるとの認識に立ち、今、何をなすべきかを熟慮し、行政サービスの質的な低下を招くことなく、将来の大計を見据えながら、率先垂範の精神で、事に当たってまいりたいと考えております。

 今後、国や大阪府の動向を十分に見極めながら、多種多様な行政需要に対応するため、地方自治体として、高度な知識と政策立案能力が要請されており、より質の高い市政の推進を図り、さらなる市民生活の向上に努めてまいります。そのために、力強い組織力を発揮させるとともに個々の能力を十分に機能化させ、「創造と挑戦」を座右の銘とし、誰もが明日に希望のもてるまちづくりを目指して、全力を傾注して市政運営に取り組んでまいる決意でございます。

2 財政運営の基本的な考え

 時代は、新しい世紀に向けて激動し、国や地方自治体においては、その変化に対応する様々なシステム改革に取り組まれております。特に、地方分権の推進につきましては、国の「地方分権推進計画」に基づき、関連法の改正のために、一括法案として国会に上程されており、当該改正法が実施されますと、事務・権限委譲により、地方自治体の責務と課題は、大変、重いものと認識いたしております。

 わが国の経済動向は、景気浮揚策としての大規模減税策などにより、一部の業種に明るさが見られるものの、景気の不透明感のなかで、本市にとりましても、税収の低迷は、依然として続くものと予測されております。さらに、大阪府の「財政再建プログラム(案)」の実施など、多くの負担転嫁等が懸念されるところであります。

 このような厳しさのなかで、将来の本市の財政構造を的確に見据えつつ、私の市政担当1年目の年として21世紀に向けた、健全な行財政基盤を確立し、明日に希望のもてるまちづくりを推進するために、次の事項を念頭に入れ、より重点的・効果的な行財政運営に努めてまいります。

 時代の進むべき方向を展望し、夢とロマンをもって、わがまち高槻の未来像を描きつつ、新しい総合計画の策定に、本格的に着手してまいります。この総合計画は、現総合計画によるまちづくりの成果を引き継ぎ、国や近畿圏の動向など広域的な視点をもち、新たな地域課題を整理しながら、21世紀の魅力あるまちづくりの指針とするものであります。

 具体の新規施策の導入に際しましては、市民ニーズとの整合性を図り、その事業の目的と必要性・緊急性などを明確にし、取り組んでまいります。また、市民サービスの提供に当たっては、効率性・効果性の観点から、事業主休も含めて事業手法の検討に努めてまいります。既存の事務事業につきましては、慣例踏襲に流されることなく、必要性、内容、費用対効果など、今日的な視点からの見直し、終期の設定(サンセット方式)など、より一層、創意工夫を行ってまいります。

 現総合計画に基づく主要残事業を中心とする事務事業の推進を基本としながら、全市的な視点に立ち、各種財政指標の推移を見通しながら、適切かつ慎重な財政運営に努めます。

 歳入につきましては、税収の低迷に加えて、大阪府の「財政再建プログラム(案)」の実施など、本市財政への影響等が懸念されることから、全国市長会、大阪府市長会と連携して、地方分権にふさわしい税財源確保などへの取組も含め、自らは、事務事業の見直しや代替財源の確保など負担増の抑制に極力努めます。また、社会的公平性の確保から、行政サービスの特性を勘案し、広く「受益と負担」を念頭に置くとともに、自主財源の確保に鋭意努めてまいります。

 歳出につきましても、高槻市行財政改革大綱案施計画に基づき、経常経費につきまして、引き続き「枠配分方式によるマイナスシーリング」を実施するとともに、投資的経費につきましては、「コスト縮減」を図るなど、経費抑制と節減に努めます。

 地方分権化が進展するなかで、国と地方、府と市との役割分担の明確化のもとで、自己決定・自己責任が求められる時代に対応するため、各部局間の連携のもとにバランスのある行財政運営に向けて、高槻市行財政改革大綱実施計画に基づき、効果的で柔軟かつ横断的な組織体制の確立に努めるとともに、職員自らの政策形成能力の向上、意識改革、コスト意識の徹底など一層の自己研鑽と目標管理による業務の遂行を推進してまいります。また、都市経営的視点をもって、これまでの人件費の削減や建設事業のコスト縮減に加え、事務事業の継続的・システム的な評価や執行段階での事業コスト削減に組織的に取り組んでまいります。

 以上、申し上げました基本的な考え方に基づきまして、議員各位をはじめ、市民各界各層、事業者、市民団体等のご意見、ご要望を勘案しつつ、編成いたしました平成11年度予算案の総額は、当初予算と6月補正予算を合わせまして、

 一般会計で、  956億6,487万円
 特別会計で、  875億4,692万円
 合わせまして、 1,832億1,179万円

とし、一般会計につきましては、対前年度当初予算比で、0.8%増の予算編成といたしております。

3 平成11年度の主要施策

 平成11年度に実施してまいります各施策のうち、主な事業につきまして、ご説明申し上げます。

まず、みどり豊かな機能的なまちづくりに関する事業であります。

 21世紀における、より成熟した地域社会の創造を目指して、総合的・計画的な都市計画を確立し、自然と都市機能が共生する、ぬくもりのある都市環境の整備に努めてまいります。

 まず、中心市街地における都市機能の高度化とターミナル機能の強化を図るJR高槻駅北地区市街地再開発事業については、市としての役割を果たしながら、円滑な事業の進捗が図れるよう、引き続き組合への適切な指導・援助を行ってまいります。

 阪急高槻市駅南地区では、再開発準備組合が事業推進に積極的に取り組まれており、早期の事業化が図れるよう、引き続き支援いたします。

 阪急上牧駅北土地区画整理事業については、関係機関と調整を図りながら、組合が施行される事業を支援し、駅前にふさわしい良好な市街地の形成を図ってまいります。

 次に、都市機能の根幹となる交通体系でございますが、第二名神自動車道につきましては、アクセス道路も含めて、周辺地域の環境問題やまちづくりのうえでの課題等に関し、日本道路公団や大阪府との連携を図りつつ、適切に対応いたします。

 市内の幹線道路につきましては、交通の円滑化、安全性の確保、道路景観の改善等計画的な整備と促進に努めてまいります。

 まず、府道に閲しましては、芥川上の口線等4路線の整備が促進されるよう、大阪府に要請します。街路事業につきましては、上田辺芥川線等11路線の整備を進めます。市道の整備については、大手八幡線等2路線において、歩行者の安全性の向上に努めます。

 また、道路の適正な管理を図るため、引き続き道路境界確定作業を行うとともに、地図データベース管理システムの導入に向けて、仕様等の設計を行います。

 公園・緑地に閲しまして、萩谷総合公園では、健康づくりや余暇活動等の利活用に資するため、基本計画にあるテニスコートや野球場の整備を、年次計画を立てて進めます。さらに、市民ニーズの変化などに対応した公園の再整備を計画的に進めます。また、都市における緑の保全と創出に係わる施策を計画的に推進するため、「緑の基本計画」を策定するとともに、都市緑化フェア等の普及啓発事業など、緑化の推進に取り組みます。

 市民プールの移転につきましては、特別委員会でのこれまでの意見を跨まえ、早期実現に向けて、引き続き検討します。

 公共下水道については、真上をはじめ7処理分区の汚水整備を行うとともに、柳川排水分区の浸水対策工事に着手いたします。さらに、特定環境保全公共下水道事業では、萩谷霊仙寺地区の整備を図るなど、併せて、本年度末人口普及率80.6%を目指します。

 流域下水道については、大阪府が事業主休として実施される高槻処理場の整備や幹線等の建設費の一部を負担いたします。

 河川や水路については、大阪府が事業主体の番田水路整備事業や安満新地地区での工事について、地元と連携して取り組みます。また、上牧新川水路での浸水防除等の整備事業を、引き続き支援いたします。

 次に、上水道事業については、地域防災計画で指定された拠点病院兼救護所等に安定した給水を確保するとともに、城山配水池の送水管路二重化や老朽管の改良工事に取り組むなど、より安全で安定した給水体制を目指し、菅網の充実を図ります。

 また、財団法人高槻市水道サービス公社の有効活用も図りながら、経営健全化計画の推進に努めます。

 市営バス事業については、乗客の減少や予定されている規制緩和をはじめとする厳しい経営環境のなか、利用者サービスの向上に努めつつ、人件費の抑制や経費の削減を図りながら、企業経営の健全化を推進します。

 また、車両更新については、芝生住宅線等に運行しているマイクロバスを中型車とし、運行の効率化を図り、大型車については、引き続き低床式バスに更新するとともに、環境への考慮も含め、アイドリングストップ車を試行的に導入いたします。

次に、安全で快適なまちづくりに関する事業であります。

 各種災害から市民の生命や財産を守るとともに、今日の環境問題にも機敏に対応し、市民が安心して、安全に暮らせるまちづくりに努めます。

 まず、消防関係につきましては、前年度に更新しました消防緊急通信指令施設に発信地表示装置を導入付加し、災害地点の迅速かつ正確な把握を行い、消防救急活動の迅速化に努めます。また、耐震性貯水槽の設置を進めるとともに、消防団活動の円滑化を図るため、引き続き助成を行います。

 防災対策につきましては、方面隊基地となる市内の小学校への防災用資機材の配備校を拡大することにより、災害時における救助活動の一層の円滑化を図ります。さらに、本年3月に策定しました「防災都市づくり計画」を基本にして、防災施設等の整備を推進します。また、市民の防災意識の高揚を図るため、本年度も自主防災組織用備蓄資機材の貸与や防災講演会の開催を行います。さらに、民間の既存建築物の所有者が行う耐震診断の費用の一部を助成し、耐震改修の促進を図ります。

 次に、ごみ減量対策でありますが、「容器包装リサイクル法」に基づき、ペットボトルをスーパーマーケットなどの店頭で回収して、その再資源化を促進します。さらに、生ごみ堆肥化モニター、ごみ減量等推進旦に対する研修などの啓発事業の取組を、引き続き推進します。

 次に、JR高槻駅西口の公衆便所を改築して、スペースの拡張や障害者等も利用しやすいこ人にやさしい施設として整備いたします。

 環境施策につきましては、ダイオキシン対策として、新たにコプラナPCBの測定を行うのをはじめ、ダイオキシン類に関する庁内連絡組織の整備を図りながら、さらに、調査、研究を進めます。また、大気について、環境状況の把握や法令などの規定に基づく立入調査等を、水質についても、公共用水域の現状把握を行います。さらに、ベンゼン、トリクロロエチレン等の有害大気汚染物質については、委託調査を行ってきましたが、本年度は独自調査に向けた技術的検討を行います。

 公園基地につきましては、基本設計に基づく実施設計に着手し、事業の推進を図ります。

 斎場の整備につきましては、庁内に設置した斎場整備研究会の研究内容を跨まえ、建設計画のより具体化に向け、施設形態等について検討を行います。

 川西住宅の建て替えですが、公営住宅法の改正を務まえ、効果的な公共利用を図るため、基本計画の策定に向けた事業手法等について、引き続き検討を行います。

 交通安全対策につきましては、JR高槻駅南区域での自転車駐車場の将来需要をも勘案して、自転車駐車場としての位置づけのもとに、現紺屋町第2自転車駐車場用地の買い戻しを行います。

次に、生活を支える活力あふれるまちづくりに関する事業であります。

 今日の都市近郊農林業のおかれている状況を勘案した各種事業を振興するとともに、情報化が急進する今日的状況を務まえ、地元産業との連携を深め、産業の活性化を図り、活力あるまちづくりに努めます。

 はじめに、農業振興対策につきましては、農業生産環境の悪化、後継者の不足など問題を抱えるなかで、効率的でゆとりのある農業の展開を図るため、総合営農センター建設に対し、引き続き支援します。また、農業振興地域の活性化、中核的農家の育成等を図るとともに、都市農業の特徴を生かして、地域景観の創出を目指す「そばの里づくり」等を支援いたします。

 また、国の米の生産調整につきましても、集落単位の転作促進計画に基づき、花と緑の転作拡大推進事業等により対応し、あわせて、実行組合等が実施する農道等の生産基盤の整備工事を支援いたします。

 樫田地区の土地改良事業におきましては、田能地区のほ場整備など、事業の円滑な推進が隠れるよう、引き続き支援します。さらに、大阪府で計画されている「道の駅」を活用した樫田地区の新たな振興のため、関連地域振興施設の整備に向けて、施設運営、維持管理等の調査を行います。

 次に、森林振興対策につきましては、みどり豊かな森林を良好に保持しつつ、森林資源の多様な機能の活用と地域振興を推進します。また、長年にわたり市民に親しまれ、地域振興の核となっている森林観光センター内における新しい浴場建設計画に向けて支援します。さらに、第23回全国育樹祭が大阪で開催され、その記念事業の一環として、本市において「さとやまフォーラム」を開催し、市民・企業が取り組む里山づくりについて考え、今後の森林の保全・活用方策に資してまいります。

 森林整備に関しましては、効率的な林業経営の展開や森林の適正な維持管理に資するため、岩井谷線等の林道や作業道の整備を進めるとともに、高槻市緑化森林公社との連携のもとで、森林銀行制度の推進や市民参加の森づくり等の事業を支援します。

 りんごの森育成事業については、さらに収穫量の増進などを図る一方、地域振興の一環として活用方策の検討を進めてまいります。

 森林資源リサイクル事業における街路樹剪定技等のチップ化及び堆肥化については、公園緑地や植樹帯の土壌改良材等として活用し、引き続き資源の有効利用並びに環境にやさしい整備に役立てます。

 次に、商工業振興対策につきましては、景気動向が不透明ななかで、まず、不況緊急対策として、中小企業事業資金融資制度について、預託金の増額により貸付利率を年1・6%から年1・4%に引き下げるのをはじめ、引き続き信用保証料の全額補給を行うなど、中小企業者の負担軽減と地域経済の振興に努めます。

 さらに、本年7月に完成が予定される高槻商工会議所会館建設計画につきまして、その建設費を助成することにより、地域商工活動の拠点づくりを支援し、地域経済の活性化を図ります。

 また、商業振興を図るため、新たに、「大規模小売店舗立地法」の施行を控えるなかで、商工会議所等と協力し本市の商業の実態調査を行い、今後の商業振興対策に活用します。さらに、商業団休が実施する空店舗の活用促進事業を支援いたします。

 勤労者の福祉対策については、音楽を通じて勤労意欲の向上を図る勤労青少年フェスティバル実行委員会を支援するほか、働く女性のネットワークを充実させるととも一に、女性フォーラム等の事業を通じて、就労における男女平等の推進を図ります。

 障害者の雇用対策については、雇用促進啓発講演会の開催や奨励金制度等を活用するなかで、就労の促進に努めます。

次に健康で心ふれあうまちづくりに関する事業であります。

 急速に進行する少子・高齢社会に対応して、総合的な福祉施策の推進を図り、健康でぬくもりのある、人にやさしい、そして、市民一人ひとりの人権が尊重され、また、人権を大切にするまちづくりを進めます。

 まず、人権に関する施策ですが、「人権教育のための国連10年高槻市行動計画」に基づく「第三次人権啓発計画」により、人権啓発事業を進めてまいります。

 同和問題につきましては、「同和対策協議会」の答申に基づき、特別対策の一般施策への円滑な移行を進めるとともに、残る課題の解決に向けて取り組みます。

 また、「あらゆる分野への男女共同参画をめざすたかつき女性プラン(改訂)」を指針として、市民フォーラムの開催や学習グループ等の自主的な活動への支援など、女性施策を積極的に推進してまいります。

 次に、市長が主体の自主的な地域づくりに向けて、地域の活動拠点であるコミュニティセンターの充実や自治会集会所等に対する建設補助を進めるとともに、コミュニティ活動への助成やボランティア活動への支援に努めます。

 保健医療につきましては、2か所の保健センターを保健・医療・福祉の連携に基づく総合的なサービスの供給拠点として、新たに誕生月健診の勧奨と出前健診などの充実に努めます。

 老人医療費助成事業につきましては、府内各市の状況及び本市の将来的な財政負担等も勘案して、本年8月から府制度に沿った改定を行います。また、乳幼児医療費助成事業については、制度充実に向け、検討いたしてまいります。

 国民健康保険事業につきましては、低所得者層の負担軽減を図るため、賦課割合を変更して、政令7割・5割・2割の軽減制度を導入いたします。また、収納率の向上やレセプト点検業務の一部を外部委託することにより、財政の健全化を図ってまいります。

 次に、高齢者福祉施策でありますが、高齢者の生きがいづくりや社会参加を促進するため、引き続き市バス無料乗車証の交付や老人クラブへの助成、市内2か所の温水プールへのシャトルバスの運行などを行います。また、新たに、痴呆性高齢者や障害者の権利を擁護し、自立と社会参加の促進を図るため
、大阪府後見支援センターと連携を図りながら、権利擁護システムを導入してまいります。

 さらに、高齢者や障害者が住み慣れた自宅で安心して日常生活がおくられるよう、住宅改造助成事業の拡充やホームヘルパーの深夜帯派遣の充実に努めます。

 介護保険につきましては、事業者の民間活力の活用も含め、今後のサービスの需要量や供給量などを盛り込んだ介護保険事業計画を、懇話会の意見をいただきながら策定するとともに、本年10月から開始する要介護認定の円滑な実施に万全を期してまいります。

 また、現行の老人保健福祉計画でございますが、目標量の達成に努めるとともに、今後、次期計画につきましては、介護保険制度との調整を図りながら、検討をしてまいります。

 次に、障害者施策でありますが、精神障害者共同作業所の新規開設などへの助成制度の創設や、障害者施設の建設に対しましても助成をしてまいります。また、車いす・知的ガイドヘルパーの派遣時間を拡大し、障害者の社会参加の促進を図ります。

 保育施策では、少子化や女性の社会進出が進むなか、保育所が地域の子育て支援の中心的な機能を果たし、多様な保育ニーズに対応できるよう、地域子育て支援センター事業や一時保育事業の拡大、加えて、市町村の枠をこえた広域入所の推進など、保育施策の質的転換を図ります。

 さらに、富田第一及び第二保育所については、一貫した保育の実施と、効率的な運営を図るため、富田第二保育所の増築と定員の見直しを行い、統廃合してまいります。また、少子化に係わる「(仮称)児童育成計画」につきましては、昨年、庁内に設置しました「児童育成計画策定研究会」の調査・研究をさらに深めてまいります。

最後に、人間性をはぐぐむ生きがいのあるまちづくりに関する事業であります。

 次代を担う子どもたちが「ゆとり」のなかで「生きる力」を培い、心豊かに成長することを願って、そのエネルギーと創造力を生かし、活気あふれる地域社会づくりに努めます。

 そこで、国におかれても、特色ある学校づくりや幼児期からの家庭教育のあり方などの提言がなされ「総合的な学習の時間」の創設などが定められております。

 これらの課題に対応するために、「教育コミュニティ」という新たな発想のもとに、学校・家庭・地域社会がそれぞれの役割を再認識するとともに、広く市民各界からご意見をいただき、一層連携を進めて、教育行政の総合的な展開が図られるよう教育委員会に対して要請・支援を行います。

 まず、「いじめ・不登校」や「学級崩壊」などの課題に対処するため、教育関係者自らの取組を強化するとともに、学校と地域が連携して、未然防止と早期解決に努めてまいります。併せて、スクールカウンセラーや心の教育相談員の配置を継続します。

 また、「総合的学習」を支援するため、学習支援事業の充実とともに、総合的なカリキュラムの研究や、高度な技術・知識を有する市民の方々のご協力をいただくaステムの構築に向けて検討いたします。

 さらに、自ら調べ、学習する視点から、学校図書館の一層の充実に努めます。

 学校園の整備につきましては、計画的に整備を進め、良好な教育環境が整うよう対応するとともに、教育施設の効率的な運用と地域交流の活性化を図るため、余裕教室活用事業として、3つの小学校において余裕教室を「地域交流室」及び「コミュニティライブラリー」に改造整備し、先行的に、学校と地域の相互交流や連携を図る場としても試行実施してまいります。

 また、幼児を取り巻く環境が大きく変化するなかで、幼児教育の役割が重要との観点から、公・私立幼稚園の共存共栄の立場で、就学前教育のあり方について検討をいたします。

 「うの花養護幼稚園」に関しまして、本市における望ましい就学前療育のあり方等について、一定の結論を出してまいります。また、市立養護学校のあり方についても、今後、検討を進めてまいります。

 次に、文化財行政につきましては、史跡今城塚古墳や史跡安満遺跡等の用地買収・公有化を計画的に進めるとともに、今城塚古墳の史跡公園化に向けての調査指導検討会を組織し、規模確認調査の実施と整備に向けた検討に取り組みます。また、市民から本市に寄贈寄託されました貴重な歴史遺物の適正な保存等につきましても、特別委員会でのご論議をいただきながら、その具体的な検討を進めます。

 文化振興策につきましては、より質の高い事業の展開と市民の強い生涯学習のニーズに応えて、財団法人高槻市文化振興事業団の事業をはじめ、各種団体の活動等に支援するほか、各市立図書館の祝日開館の実施や公民館で開催される各種事業の充実に努めます。

 次に、スポーツ振興策では、余暇活動や生涯スポーツ活動の一層の振興を図るため、各種事業への支援を行うほか、新たに指導者育成の事業の創設に努めてまいります。さらに、本年度は、広域的な事業の取組として三島地域生涯スポーツ推進協議会に参画し「高槻クロスカントリー大会」を実施して、市民のスポーツ意識の高揚を図ってまいります。

 青少年の健全育成につきましては、新たに冬季チャレンジ事業に取り組むとともに、摂津峡青少年キャンプ場の水洗化に向けて取り組み、安全で快適な施設の整備・充実に努めます。

 都市交流につきましては、今後とも、財団法人高槻市都市交流協会との連携のもとに、国際交流活動へめ参加の機会や協力活動への動機づけと、新たに、姉妹校提携などを通じて学校間での国際交流活動の推進を図るなど、交流事業の促進に努めます。

4 むすび

 今、社会は変革期にあり、地方分権化の進展のなかで、地方自治体自らも、ものの考え方や発想を転換して、その変化に機敏に適応し、将来を見据えながら、時代の変化に見合った創造的な変革への取組が必要であると認識いたしております。そして、職員一人ひとりが、自らの役割を自覚するとともに、他人まかせではなく、常に問題意識を持ち、意識変革を図っていく心構えが大切であります。そのために、様々な場を通じて、政策形成能力の向上と時代の潮流に対応できる職員の養成を目指すとともに、各自が自己啓発に積極的に取り組む「学習的風土」を醸成する環境づくりに努めてまいります。

 また、社会環境の変化とともに、複雑・多様化する市民ニーズを把握し、広報広聴活動の充実を図るため、ケーブルテレビやインターネットによるホームページなどを活用し、情報化社会に対応した各種情報の受発信に取り組んでまいります。さらに、様々な人との交流を大切にして、市民と共に、文化性に富む風格のあるまちづくりを目指してまいります。

 以上、平成11年度市政運営の基本方針、行財政運営の基本的な考え方及び主要施策につきまして、ご説明してまいりましたが、第17代市長として市政運営の重責と初心を忘れず、「創造と挑戦」をキーワードに、市民と行政の知恵を結集し、自然と都市機能が共生する、魅力あふれるまちづくりに邁進する覚悟でございますので、議員並びに市民各位の一層のご理解とご支援を心からお願い申し上げまして、私の施政方針といたします。