効率的・効果的な行財政運営目指し行政評価システム」導入へ
  
                庁内ニュースたかつき平成12年7月31日号より

市は本年度から、目的、成果の視点から行政活動をできる限り客観的に評価し、次の行政活動に活用するとともに職員の意識改革を進めるために「行政評価システム」の導入に取り組んでいます。 
今号では本市がどのような「行政評価システム」を想定しているのかについてお知らせします。

 行政評価システムとは

■生活者起点の効果的・効率的な行政運営に向けて (透明性、成果重視、課題解決)

■生活者の視点での成果目標を設定し

■限られた行政資源を有効に活用するための

■マネジメント(経営)の仕組み


今後の行政運営に不可欠

 今、行政の課題には、本格的な地方分権のスタートによる自己決定・自己責任の拡大と、質の高い行政サービスを望む多様な住民ニーズへの対応があります。この課題に対応するためには、客観的な評価の結果から、限られた財源・人材を活用した効率的・効果的な施策・事業の選択を行うとともに、職員の意識の向上を図ることなどが必要です。 そのための取り組みとして現在、多くの自治体で行政評価システムが注目されています。本市でも今後の行財政運営を的確に行うためには行政評価システムは必要不可欠であると考え、本年度から導入へ向けた取り組みを開始しました。

キーワードは「市民の視点」と「指標化」

 行政評価システムのキーワードの一つに 「生活者起点の評価」、つまり「市民の視点」があります。我々が行う日々の事務事業が所属部局、行政のための事務事業になってはいないでしょうか。再度「市民の視点」から事務事業を見直すことから行政評価システムは始まります。キーのポイントは事務事業の成果を考え、目的を明確にすることです。目的を果たすための様々な手段が一つ一つの事務事業となり、その事務事業を実施する中で獲得するものが成果となります。

 もうひとつのキーワードに「指標化」があります。行政が行う評価は自己満足ではなく、評価結果を市民に説明できなければなりません。また限られた資源の有効活用には実施事業に費やした資源から何をすることができたかという点をその成果と比べる必要があります。「指標化」とは、事務事業の有効性や効率性の評価から、次のプランを組み立て、客観的な基準を設定、手順化することです。

PLAN−DO−SEEのサイクルを繰り返す

 具体的に行政評価システムは次の手順で行われます。@事務事業の目的を確認するA目的達成の手段を整理するB目的達成のため実施した事業内容を指標化する(活動指標)C事業の実施による成果を指標化する(成果指標)D上記め内容を市民の視点から導き出す(生活者起点)

 行政評価システムはシステムそのものが事務事業を評価したり、事務事業の廃止や予算の削減を目的とするものではありません。このような手順、つまり経営的な発想から、plan−do−see(check)というサイクルを繰り返し行うことで、事務事業の目的と成果を明確なものとし、行政の体質の改善と職員の意識を改革しようとするものです。
 以下本市が想定する行政評価システムの概要をお知らせします。

 

▽第五次行財政改革との関係

 行政評価システムは、本年度からスタートする第五次行革の中心的な役割を担います。先日お知らせしたように、第五次行革は行財政運営の効率性を求めながら、その効果怯も追求していきます。また、市民からは行政の体質や職員意識の改革も緊急課題として求められています。行政評価システムはこれら第五次行革の諸課題に対応して行く重要な手段となります。

▽評価の対象

 私たち行政が行う事務事業は社会の広い範囲をカバーし、一つ一つの事務事業はその上の「施策」を達成するための手段となっています。行政評価システムは基本的に事務事業のすべてを対象とします。しかし、個別の事務事業のみの評価では、行政全体の限られた予算などの資源の有効かつ適切な選択配分はでさません。そこで評価は個別事務事業とともに「施策」との関係も対象に入れていきます。将来的には「政策」の評価も行う必要があるでしょう。

▽評価の主体

 評価の主体の考え方に内部評価と外部評価があります。内部評価とは各業務を担当する原課が行うものと原課以外の内部組織が行うものがあります。外部評価は行政以外の市民路体や政策提言機関などの第三者が行うものです。本市は、行政評価システムの導入目的から、まずは内部評価を原則に考えています。

▽評価の時期

 評価の時期には、事前に行う「事前評価」、途中に行う「事中評価(途中評価)」、一定期間終了後に行う「事後評価」があります。これまで行政に欠けていたのは計画−実施−結果というサイクルの中で結果を評価することでした。そこで「事後評価」が基本となります。

▽評価の視点

 行政評価が市民から信頼を得るためには客観性が必要です。事務事業の担当職員全員が同じ評価結果を持つようになることも大切です。このためには決まった視点から評価を行う必要があります。 そこで「目的妥当性評価」、「有効性評価」、「効率性評価」という3つの視点から順番に評価します。
 「目的妥当性評価」とは、対象の事務事業が上位の「施策」や「基本事業」とどう結びつくのかということを評価します。結びつかなければ対象や意図を見直すか新たに合致する「施策」や「基本事業」を探すことになります。
 「有効性評価」とは、現在行っている業務が事務事業の意図を達成しているのか、また向上の余地は残されていないかということを評価します。
 最後に「効率性評価」とは、対象の事務事業にかかった人やお金などの資瀬と、結果として何ができたのかということを比較し、適切なコストであったかどうかを評価します。

▽評価の」活用

 このような事務事業や「施策」の評価の結果は、的確に次のプランを立てる情報として活用できます。例えば事務事業の評価は次年度事業の見直しと予算要求の根拠になります。「施策」評価になれば、どの事務事業が「施策」に有効かという点から次の資源配分が適切に行えます。

▽導入計画

 本市では本年度を起点として3か年の期間での導入を考えています。6月30日に行政評価の先進自治体である三重県政策開発センター研究監の大西均氏を招き、「三重山県における事務事業評価システムの目指すもの」というテーマで全管理職対象の講演をしていただきました。7月からは係長級職員を対象に事務事業評価の内容と評価表の記入についての説明会を開催しています。

 今後も、行政評価システムについて理解を深めてもらう様々な取り組みを行う予定です。本年度は現在の事務事業の一部を対象に事務事業評価に対する理解を深めてもらうことを念願に置いています。今後は事務事業の対象を拡大するとともに、ワンランク上の「基本事業」や「施策」の評価についての理解も深めてもらおうと考えています。

上記内容は、高槻市の職員用広報紙の「庁内報」に掲載された文章です。

 「平成12年度施政方針大綱」で、@行政評価システムの導入ANPO活動の促進BPFI手法の検討C企業会計的手法の導入、などが語られています。
 行政評価システムは当世流行の感がありますが、一般市ではいち早く導入を表明して、民間シンクタンクの指導のもと「評価表」が試行されており、今後の行政運営に大きな影響を与えることは必死の状況です。
行政評価システムの導入が高槻市に何をもたらすのか、批判的検討が是非とも必要です。