タンジェリーナ水晶


タンジェリーナ水晶の写真

産地:FazendaIncivi Corinto MinasGerais Brazil
高さ:28mm
硬度:7  六方晶系(三方晶系という本も)
化学組成式:SiO2


標本を集め始めた頃に購入した水晶です。色は写真のとおりのオレンジ色です。 購入した時についてきた標本ラベルには「ララジンニャ水晶」とありました。 「ララジンニャ水晶」について「楽しい鉱物図鑑」等を調べても載っておらず、一体何なのかとインターネットなども使って調べてみましたが、手がかりはぜんぜんなし(泣)。 色などから判断して、おそらく鉄水晶の類のオレンジ水晶の一種ではないかと思いました。 ただ、この標本は着色の原因のものが表面についているので違う可能性もありうるだろうとも考えました。 購入した時点でどんな水晶なのかきちんと聞いておけばよかったと後悔しました。

そこで後日、この水晶をミネラルフェアに持って行き、これを扱っているいくつかの出展社さんにどんな水晶なのか聞いてみると以下のようないろんな回答が寄せられました。 色が表面に付着しているものをタンジェリーナ水晶と呼んでオレンジ水晶と区別している、発色の原因に至っては褐鉄鉱の付着によるもの・酸化鉄の付着によるもの・ヘマタイトによるもの等々、いろいろ言われてしまいました。 一番多かった意見を集約すると、水晶の表面に褐鉄鉱など酸化鉄系のものが付着したものをタンジェリーナ水晶と呼んでいるということのようでした。 ある出展社さんの所で見かけたラベルに「ララジンニャ水晶(オレンジ水晶)表面に褐鉄鉱が付着したもの」というものもありました。 ただ出展社さんによっては、タンジェリーナ水晶とオレンジ水晶の区別が今一つはっきりしていない所があったな、というのが正直な感想です。

出展社さんの説明からいくとララジンニャ水晶とタンジェリーナ水晶は同じものと見て良さそうです。 それで水晶の発色の原因が酸化鉄のものを鉄水晶と呼び、色の薄いものをオレンジ水晶と呼ぶ。 表面に色の原因褐鉄鉱などが付着したものをタンジェリーナ水晶と呼ぶのが妥当だという考えにたどり着きました。

最近、タンジェリンとはどういう意味なのか調べてみたら、「アメリカや南アフリカのミカンの一種。オレンジの生活用語」とありました。 「ということは海外でもタンジェリーナ水晶とオレンジ水晶の区別が今一つということなのかなぁ」と考えると、訳がわからなくなってきました。厳密に区別しようとする方が野暮なのかも。



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