断層のある水晶 Quartz
(インターラプテッド・グロースを示す水晶
Quartz Xis with interrupted growth
または
インターフェレンス水晶 Interference Quartz
干渉水晶)
産地:Second Soviet Dal'negoesk Primorskiy Russia
高さ:45mm
硬度:7 六方晶系(三方晶系という本も)
化学組成式:SiO2
見て、「なんだろう?」と目がくぎ付けになってしまう珍品の水晶です。
これは写真ではなく実物を見てもらいたいのですが、お見せできないのが残念です。
どうしてこのようになったのかは、購入元の出展社さんの方も「わからない」と言っていました。
一見、斜めに伸びた板状の水晶の上に板状の水晶が再結晶したように見えます。
しかし、全体の形は六角柱状になっています。
一本の水晶の形は先の尖った六角柱状なので、全体で一本の水晶として成長した可能性の方が高いようにも見えます。
時に自然は不思議なものを作り出してしまう、これには驚きます。
ミネラNo.21には、31ページに「インターラプテッド・グロースを示す水晶」として富山市大山黒岳(水晶岳)産の、
37ページに「Interference Quartz(干渉水晶)」としてロシア ダルネゴルスク産の標本の写真が掲載されています。
この標本の感じはは富山市大山黒岳産に近いように思います。
インターラプトという動詞は「さえぎる」「妨げる」という意味を持ち、インターラプテッド・グロースを直訳すると「妨害成長」「遮断成長」になると解説しています。
産地としてはロシア ダルネゴルスク産のものが有名です。
水晶と同時に方解石の薄膜状の結晶が成長し、後に方解石が溶け去ってこのようになったとのことです。
ネットで検索すると「成長干渉水晶」「グロース・インターフェレンス」とも出てきます。
個人的には富山市大山黒岳産の標本も入手できたらいいなぁと思っています。
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